Good‐Luck Woman

作詞 大黒摩季 作曲 大黒摩季 編曲 葉山たけし


解説 セカンドシングルにして摩季ネェ初のミリオンヒット曲となった「DA・KA・RA」のC/W曲で個人的にはこれほどの名曲がA面の「DA・KA・RA」の影に隠れ、このシングルにしか収録されていないのを遺憾に感じている。

 曲調はかなり異なるが、歌詞としては「泣かないでよ」「太陽をつかまえに行こう」の原曲とも取れる。つまりだらだらした怠惰的な日常からの脱却と前向きに生きることへの決意を表明した歌である。
 この曲の背景として見られるのは、怠惰的な日常が退屈な自由から派生していることにある。「ずっと欲しがってたのに 自由って淋しいのね」という歌詞があって、「素敵な恋つかみたいなら」と来ているところを見ると、恐らくは前向きな気持ちで彼氏と別れたはずが、目的も目標もなく、ただ持て余すだけの自由を少し悔いているストーリーと見える。

 もう一つ注目したいのが、「若さ言い訳られる時代 もう終わったの」という歌詞で、前の恋の別れが「自分で決めた人生」の筈なのに前述の歌詞が出てくるのは、暗に自分の選択が間違いでないにしても若気の至り的な選択であったことを示しており、それを踏まえた上でのリスタートを期しているところが興味深い。

 ダンエモンが解説するまではないと思うが、締めとして核心に触れたい。それはタイトルの「Good‐Luck Woman」のことで、これまでの解説(というかダンエモンの勝手な憶測)からも明らかな様に、「Good‐Luck」とは新たな人生、恋に再起への激励と祝福であり、その対象である「Woman」とは主人公自身、更に拡大解釈をすると同じような境遇にある女性達にも呼びかけたものと思われる(だとするとタイトルは「Good‐Luck Women」か?)。
 「負けないで 孤独に ゛きっと……、もっと……"信じて行こう 独りから始めよう 素敵な恋つかみたいなら」という歌詞及び激励の「Good‐Luck」の流れを源流とする摩季ソングは数多いと感じるのはダンエモン一人ではあるまい。


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令和四(2022)年六月一日現在 最終更新