Twisty Love

         作詞 大黒摩季 作曲 大黒摩季 編曲 葉山たけし
解説 関西テレビtジテレビ系「愛と疑惑のサスペンス」のエンディングテーマ曲集アルバムの3曲目に収録されている。
 歌詞カードにDiscographyが付いていて、それによると時期は「白いGradation」の後にリリースされた曲ということになる。
 アルバム収録曲10曲の内、摩季ソングはこの歌のみで、この一曲の為にアルバムを購入するのに断腸の思いをしたのはダンエモンだけではあるまい(苦笑)。
 どうもシチュエーションがわかりづらい歌だが、目に付く歌詞は「決して… Ah〜『愛してる…。』なんて言わないでね 本気はルール破りだから もう 何も言わずきつく抱き締めて 幻を忘れたい」である。「キレたクラブでわざと Love Game」「違う誰かに抱かれる程」等の歌詞からも主人公が娼婦、それもかなり高級な立場に近いことをやっている、ととれる(娼婦を主人公とした歌は案外多いものである)。
 顧客に抱かれる仕事の中で自由恋愛、本気の恋愛が許されない立場にあると見られ、かなりヤバイ組織の中でいいように利用されているようにも見える(勿論日本ではヤバクなくても娼婦という商売は法的に認められていない)。
 そんな中で意中の人への叶わぬ思いと、仕事で抱かれている相手との、真実と幻の「Twisty Love」の狭間に置かれた主人公の苦悩が歌われているようである。
 ウーム、思いっきり独断と偏見の解釈で解説してしまった。根拠なき憶測もいいところなのだが、作った人の意図と大幅に離れてやしないか凄く不安になってきた(苦笑)。とまれこの歌の主人公の持つ淋しさは「幻」を対象とした恋を強要されている事にあるだろう。
 そんな自由を奪われた心情を反映してか、この曲は全体的にもの悲しい。そしてその「幻」を忘れさせてくれる「ルール破り」である筈の「本気」にさせてくれる存在が如何なる存在なのか?
 いささか物足りなさを感じるが、男としては、この歌のシチュエーションほどでなくても世間の荒波に疲れを抱えた女性にとっての全てを忘れられる心安らぐ抱擁を与えてやれる存在であるべきだということを教えてくれる歌である。

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