愛のうた

         作詞 大黒摩季 作曲 大黒摩季 編曲 建部聡志
解説 アルバム『PRESENTs』の12曲目、トリの曲である。実に大勢で大いなるものへの賛歌を捧げる様が絶妙な曲で、『PRESENTs』リリース前からその知名度が高く、直後のライブでも大黒摩季と大勢の観客で熱唱された曲だが、ダンエモンは参加できなかった(苦笑)。
 抽象的な歌詞が多く、派手さや激しさは見られないが、大いなる人類愛に通じるスケールの壮大さは魅力である。勿論この歌で歌われる「愛」の取り方は二通り。一つは恋愛、親子愛、師弟愛、友愛、自己愛を含めた「愛」全般を総称して、もう一つは人が人として互いに尊重し、生命ある存在として慈しみ合う人類愛、の二通りである。
 それゆえに「君と僕をつなぐ愛のうた」にある「君」は男にも女にも取れるし、大きく見て老若男女は問わない。そして「君と僕」はどのような対人関係にも当てはめることのできる範囲の広い代名詞である。
 この歌の歌詞が最も訴えたいこととしてダンエモンが見たいのは「ちょっと微笑んで抱き合ったなら 優しくなれるというのに」「すべてはそうだよ 幸せのための 前奏なんだから」で、双方とも人と人が共に親しく交わり、幸福をもたらすことはちょっとした心掛け次第、些細なことからも始めることは可能である、と歌っている点である。単純で些細に見えて、逆にそれだからこそ何となく未来に希望の持てる歌詞である。資金も能力も無理も必要なく、本当に大切なことは些細なところにあるのだということをこの歌は教えてくれているのである。
 だからこそ誰でも参加可能な懐の深い歌になっているのだろう、この歌は。最後にダンエモンは「すべてはそうだよ 幸せのための 前奏なんだから」「前奏」をこの「摩季の間」を追加する為に歌詞を見直すまで、「戦争」と勘違いして覚えていたことを白状してこの解説を終わりたい(苦笑)。
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