会いたくて
作詞 岡本真夜 作曲 岡本真夜 編曲 森俊之
解説 石井聖子さんに提供された曲で、真夜CDの初出はAcoustic Versionがシングル「想い出にできなくて」のC/W曲として、アルバムではフィフス・アルバムである『魔法のリングにkissをして』の4番バッター(←野球じゃないってby道場主)。シングル登場直後に『Hello』がリリースされたことを考えると少々異例である。
一言で云うなら別れを惜しみ、再会を切望する内容である。とはいえ別れと云うのは少々オーバーだろう。「つまらないケンカをして 今日で2週間経つ」とあるのだから。となるとこの曲は主人公のオーバーアクションとも云えれば、それだけ「あなた」を熱愛しているとも取れるのでここは個人の好みが分かれるところだろう。
深読みもいいところ、という気がしないでもないが、ダンエモンはこの主人公と「あなた」の距離はさほど遠くなく、主人公が意地を張っているのでは?とも見ている。
根拠は「素直にゴメンねと伝えたくて」の歌詞である。また「ひざを抱え 電話の前 今日もベルは鳴らない」からも相手の許しを待っているようにもうかがえる。
ただそうは云っても主人公の寂しさは尋常ではない。「友達に 電話しても 一人でビデオを見ても 時計ばかり 気になっちゃう 何にも 手につかなくて」、「星空も 街の灯も あなたがいたからキレイに見えた」等、「あなた」の存在が如何に主人公にとって大きいかが分かり、男の視点で云えばそこまで想われる「あなた」は羨ましくすらある。
「つまらないケンカ」の非がどちらにあるかは不明だが、少なくとも主人公のために、「あなた」のために、二人のために、主人公には「素直に」なって欲しいと望まれてならない気分にさせられた。
真夜の間へ戻る 最終更新 令和六年五月九日