愛を知る街へ

         作詞 岡本真夜 作曲 岡本真夜 編曲 Tetsuji Nishigaki&岡本真夜
解説 岡本真夜にとって結婚・出産後初にして6thアルバム『Dear…』の3曲目に収録。別れの曲や寂しさを歌った暗い歌も多い真夜ソングの中で偶に聴くこのように幸せ溢れる曲は誤解を恐れずに言えば「一服の清涼剤」である(注:別に暗い真夜ソングをけなしている訳ではない)。
 一言でいえば「再会」への胸の高鳴りを歌ったものである。背景で見ると既に深い仲にあり、毎日毎日会えるわけではないが、そこそこの距離と時間が二人の間を分かちつつもそれを物ともしない信頼がこの曲の魅力であり、その自信溢れるさまを表した歌詞が「会えない分のキスと涙 ドアが開いたら全部ささげる 言葉じゃないよ もう二人は 他の誰が見てもわかる絆」「口には出さないけど 遠い未来ひとつになれると 信じてる」「もうすぐあなたに会える あなたに会える 幸せの鐘が響く ドアの向こう側 両手広げて あなたの愛が 私の愛を やさしく包み込む」である。
 その一方で、「一秒ごとに しめつけられる 微笑んでいるあなたの顔浮かぶ」「ねえ いちばん最初に 少しだけ伸びた髪に気付いてネ」「話したいこと 伝えたいこと たくさんあふれている 久しぶりに抱きしめられたら きっと言葉もでない 一言さえも 涙しか出ない」と新鮮なときめきを述べていることから愛し合う二人に同じ時間は1分1秒としてない、と断言されている様で秀逸である。
 なるほど主人公が恋の舞台である町を「愛を知る街」と聞いているこちらが恥ずかしくなるように定義付けて題名とし、誇らしげに歌い上げることも妙に納得できるものである、と述べて解説を締めたい。「二人の愛に Kiss×2」でも何でもやってくれ(嫉妬&苦笑)!


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