青い風
作詞 大黒摩季 作曲 大黒摩季 編曲 西平彰
解説 大黒摩季さんの9thマキシシングル「胡蝶の夢」のC/W曲で、「太陽をつかまえに行こう」や「ガンバルシカナイジャナイ?!」のようにやる気を出して夢に向かおうとの姿勢が軽快に歌われている。
タイトルでもあり、最初の歌詞でもあり、主人公の目標でもある「青い風」の「青い」とは青臭い、青過ぎるにも使われる若さを指し、「風」は常に流れ、たゆたい、それでも時に優しく、時に乗りこなす−夢への比喩なのだろう。
「風」を比喩にした摩季ソングや歌詞は多いのだが、「追い風」、「向かい風」、「疾風」と風の特徴や多様性にも根差した夢を追う比喩が秀逸である。
次に注目したいのは「「走る為に生まれてきた」 「みんな必ず使命がある」 高らかに言うメダリスト」や「「日本の教育がいけない」 「平等という教養して」 「良くない所たたき上げて イイ所は ご自分でって、ナンセンス」」、「熱く語る アナリストの雄弁は正しい それでも そこで育っちゃったんだ 今ある中で最善尽くすしか アタシら無いジャン」といった歌詞にも表れている、社会通説や著名人にあやかったお決り文句に対する疑念並びにそのままに置くまい、との決意で、どこか「泣かないでよ」を彷彿とさせる。
結局の所、人間は何をしたくて、何が欲しいかは自分が一番わかっており、世間がどうあろうと難易度がどうあろうと本当に欲しければ自分で動くしかなく、何かをしないわけには行かない。
考えてみりゃ当たり前過ぎるほど当たり前を語るこの曲の歌詞はある意味、摩季さんの原点回顧曲かもしれない。
「何かしなきゃ何も変わらない」は「ら・ら・ら」にも似た歌詞がある様に、この曲の歌詞には今までの摩季ソングに通じる歌詞が所々に見られる。それらを意識しつつ摩季ソング全般を振り返るのもこの曲のもつ醍醐味かも知れない。
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