蒼の時刻
解説 暗い歌である。椎名恵さんの10thアルバム『蒼の時刻』の3番目に収録されている。更に道場主はベストセレクションアルバムで所持している。
冷め切った恋人の別れの決意の曲で椎名ソングにはそこそこ見られる曲である。「蒼い時刻」の「蒼」とは恐らくは梅雨の季節である「六月」と「雨」を反映してもものだろう。勿論露独特の晴れ間の見えないジトジトした感じも別れの陰鬱とした感じを演出するのに一役買っている。
注目したいのは「あなた」の無関心・無気力振りで、どうなろうと知ったこっちゃない的な態度に随分と見ている側としては憤慨したくなるものである(ダンエモンだけ?)。そしてそれに関連して目が離せないのが「別れを決めるのは いつも私ね」である。
「いつも」ということはそれ以前の恋も主人公の方が相手を振ってきたということだろう。冷めた愛を思い切って終らせるのはどんな気分なのかダンエモンは経験がないので理解できないがその救いのなさに悲しいものを感じるし、せめて主人公にはそれに代わる何かをその後の人生において見つけて欲しいと思われてならない。
「I have sorrow You don't know why 雨に隠れて I have sorrow You don't know why 恋が消えてく」−恋も露も明けた時はからっとして欲しいものである。
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