作詞 Leon Russell 作曲 Leon Russell
訳詞(by道場主)
人生と時間の中で私は多くの場に行った
いくつもの悪い韻を持つ曲を沢山作っては唄ってきた
数々の舞台で恋を演じてきた
見守る千人の人々と共に
しかし今、私達は二人きりだからこの歌をあなたの為に唄っている。
そして私はあなたが私にどうあって欲しいとイメージしているのか知っている。
私はあなたに不親切に接してきたが、あなたは分かっていない。
私には他に大切な人はいない
愛するあなたよ、私を理解してはくれないのか。
私達は今、二人きり、だから私はこの歌をあなたの為に唄っているのに。
あなたは私に、何物にも代えられない、貴重な秘密を教えてくた
あなたは私の前に出てきて、私は隠れていた
しかし、今、以前よりマシになっている
もし言葉が伴わなければ、
旋律を聴きなさい。私の愛はそこに隠れているから。
私は空間も時間もなくあなたを愛している。
私は人生をかけてあなたを愛している、あなたは友達なんだ。 そして私の命が終わる時、
私達が共にあった時間を思い出しなさい。
私達は二人きりだったから私はあなたの為にこの歌を歌っていた。
しかし私は空間も時間もなくあなたを愛している。
私は人生をかけてあなたを愛している、あなたは友達なんだ。 そして私の命が終わる時、
私達が共にあった時間を思い出しなさい。
私達は二人きりだったから私はあなたの為にこの歌を歌っていた。
私達は二人きりだったから私はあなたの為にこの歌を歌っていた。
私達は二人きりだったから私はこの歌を歌っていた。
この歌をあなたの為に唄っていた。
解説 大黒摩季さんの初のセルフカバー・アルバム『LUXURY 22-24pm』の初回限定版に付属されているDisc2の5曲目に収録。アメリカ音楽史上における超有名兄妹デュオ・カーペンターズの4thアルバムにして、超有名曲らしいのだが、洋楽音痴のダンエモンはこの曲を知るまで、カーペンターズと言えば、「TOP OF THE WORLD」、「CLOSED TO YOU」、「YESTERDAY ONCE MORE」しか知らなかったのだから情けない……。
タイトルの「A SONG FOR YOU」=「あなたの為の歌」だけを見れば、和楽に限定したとしても、「何回歌詞に使われているんだろう?」と言いたくなるほどあり触れたタイトルにして、歌詞である。
そう、愛する「you」の為に、愛を込めた歌を歌う、という意思を示すという、行為自体は実に単純なものであるし、英文も難解なものではない(それでも完全に意味の通る訳になるにはかなりの時間を要したが)。
しかしながら、極々有り触れた内容が多くの人々の心を打つのは、「we’re alone」=「二人きり」の時間が、「many places」=「多くの場所」、「in stages With ten thousand people watching」=「1万人もの人々が見守る舞台」を経験した主人公が、なかなか本当の気持ちを伝えられずにいた時間を経て、ようやく時間も空間も気にすることなく、二人きりの時間と本音で語り合える状況で愛を込めた歌を歌えるからではなかろうか?
歌詞中に「We’re alone now and I’m singing this song」と、「We were alone and I was singing this song」とあることから、主人公の「you」に対する想いは過去・現在を通じて変わらず貫いてきたもので、二人が共にいる時間も決して今になって得られたものでもないのだが、それでも今、敢えて宣言するようにその意を示す所に深い意味があるのだろう。
職で唄えば、元が上手いだけに、心を込めても演技か本音かがわからないのだろう。だから余計に主人公は「I know your image of me is what I hope to be」=「私にどうあって欲しいとイメージしていたか分っている」などと念も押すのだろう。
聴衆の為ではなく、商売ではなく、愛する人の為に、本音で唄う歌が如何なるものなのか………………うーん、摩季さんの亭主に対する嫉妬心が湧きあがって来た(苦笑)。
歌の本質が♥であることを改めて気付かせてくれる一曲である。
摩季の間へ戻る 平成二一(2009)年五月五日 最終更新