Baby Baby

         作詞 椎名恵 作曲 椎名恵
解説 椎名恵さんの結婚式に相応しい曲を集めたアルバム『Wedding Songs』の5番目に収録されている曲で、同アルバム収録の8曲の中では「at Home」とともにこのアルバムの為に書き下ろしたオリジナルで、「Heart On Fire」等の様な既存曲でもなければ、クラッシックのカバーでもない貴重な存在。
 アルバムの歌詞カードで椎名さんは花束贈呈時の使用を勧めている。確かにこの曲は新郎と新婦の幼き日からの成長を追って現在至った感慨がふんだんに含まれており、幼馴染みが結婚に至った様なカップルの結婚式にとく相応しいかもしれない。
 冒頭の「誰かに叱られた事 ほめられて嬉しかった事」を初め、「何が得意で 何が嫌い」「女の子はやさしさの 男の子は勇気の意味を 小さな頃に教えてもらった」といった成長や教育に絡む内容を並べるからこそ、「これから先はあなたのすべて ひとつ、ひとつ、覚えてく」「悲しい時はこのやさしさで 夜を、夜を、越えて行こう」の歌詞がサビに入る直前の胸が高鳴るような雰囲気を否が応でも盛り上げる。
 またサビである、「Baby baby,just I'm in Love. Everything is glory,you know? Baby baby ,just I'm in Love. Everything is in two of us.」 (愛しい人よ、私はまさに恋をしている。全ては誉れだよね?愛しい人よ、私はまさに恋をしている。全ては私達二人の中に。)と「Baby baby,just I'm in Love. Everything is changing,you know? Baby baby ,just I'm in Love. Everything is on our side now.」 (愛しい人よ、私はまさに恋をしている。全ては変化しているわよね?愛しい人よ、私はまさに恋をしている。全ては今私達の元に)だが、中学英語で訳せる程容易なレベルでの英文で、その単調さゆえに感情と愛情の強さの表現に貢献している。
 最後に注目したいのは「私はあなた、あなたは私 I'm dreaming,dream of you. You're dreaming of me」という愛し合い、これから一生を添い遂げんとしている新郎新婦の一心同体を見事に言い表しており、The Beatlesの代表曲の一つである「I feel fine」の「I'm in love with her and I feel fine」、「She's in love with me and I feel fine」の歌詞を彷彿とさせてくれる。
 ロックの接続詞や常套句の様に頻繁に使われる「baby」という単語に、深みと悠久性を観じたのは間違いなくこの曲が初めてである。


恵の間へ戻る