Because of the rain

         作詞 椎名恵 作曲 羽場仁志 編曲 戸塚修
解説 椎名恵さんの8thアルバム『Because of the rain』の6曲目に収録。タイトルを直訳すると「雨だから」(←「わざわざ訳すほどの英文か?」by道場主)。
 比較的幸せな状態にありながら、主人公は決して現状に満足しておらず、更なる愛を「あなた」に求め、またのその意を相手にぶつけんとした内容になっている。
 まずは主人公がマンネリとも馴れ合いとも付かぬ状態に疑問を呈しているところに注目したい。「私が怒らないと決めているのね 教えて今二人は恋をしてるの?」「背中にまわす腕の力が足りない」「あなたはいつもどこか冷めているのね」といった不満交じりの歌詞にその意が現れている。
 次に注目すべきは主人公の具体的行動。「あの夜手を振り切ってかけ出した」「私を受け止めてと飛び込んだ」という一見相反する行為の根底にあるのは「あなた」の真意を確かめんとする気持ちだろう。根底で繋がっているのは直後の共通する「雨のせいじゃない本気だったから」であり、この歌詞もまたタイトルの「Because of the rain」に一見反しているのが興味深い。
 そしてサビに明確に表れているのが「もっと抱きしめられて あなたを感じてみたい」「深く愛を信じたい」「その胸で眠っていたい」といった具体的な願望である。恐らくその気持ちの中にある熱さは雨で冷え込む体をも心から温めるだろう。
 「雨のせいじゃない本気だったから」の歌詞から推測するに、普段の主人公はもっと大人しいのだろう。だから本気を強調する必要があると見える。となるとマンネリや馴れ合いにもどかしさを感じてきた時間は決して短くあるまい。
 焦らしに焦らされて、煮詰まりに煮詰まってはちきれる熱い思い−俺なら誰よりもきつく「抱きしめて 愛に逆らわない」のだが(笑)。

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