BRAND-NEW DAY

         作詞 大黒摩季 作曲 大黒摩季 編曲 葉山たけし
解説 アルバム『BST OF BEST』のディスク2の11曲目にに急遽収録された曲である。本当に急な収録だったらしく、パッケージにもCDの表面にも歌詞カードにもその名は見えず、バッケージのカバーにシールで緊急収録された旨が貼り付けられていた。
 一言で言えば「大黒摩季版天上天下唯我独尊」である。タイプとしては「ROCKs」「熱くなれ」「この闇を突き抜ける」等に属する。
 「そして あなたを思い出にしたら」「さよなら さようなら 昨日までの私」といった歌詞からも主人公は彼氏と別れたばかりとうかがえる。そして自分自信に対して、強く前向きに生きる為に、「私は誰よりいい女 強く優しく愛らしく 料理も英会話もスポーツもできる みんなが羨む SUPER WOMAN」「私はかなりデキル女 夢に向かってひた向きに走る 仕事にキビシいけれどあったかく COOLでもHOTなWONDER WOMAN」、といった一見高飛車とも思える女性像の暗示をかけている。だが、表面的に高飛車と断ずるのは早計である。上記の歌詞に続く「我がままだけど 訳はわかってる 賢い少女でいたい」「純粋だから誰にも止められない そう言う無茶な大人になりたい」と言う歌詞からも、主人公の女としてどう在りたいかの、またどう在るべきかの宣言と取った方が的確だろう。
 そして女としての至高を主人公が求めるのも夢があればこそである。それを示し、歌としても最高に盛り上がるのが「世界を駆け抜けて新時代が来たら 魔法をかける シンデレラのように キラキラ輝くガラスの靴を履いて 王子様に会いに行く BRAND-NEW STAGE」「燃え盛る戦場に向かい風が吹いても 振りきって行く スカーレットのように 常に理想高く 気高く誇り高く 思うまま生きる BRAND-NEW WAY」の歌詞である。毅然として未来を真っ直ぐに見据えるこの姿は同調する女性が多いのは勿論、こんな女を物にしたいと考えるダンエモンのような男も多いと思う(笑)。
 「新時代が来たら」という歌詞を反映してか、この歌は新曲と言うこともあり、大黒摩季が1年間の充電に入る直前の1999年12月31日のなら東大寺でのカウントダウンライブでこの曲は歌われた。参加できなかったのがいまだに悔やまれる。ま、それは置いといて、最後に注目したいのはこの歌のラストの「ひとり走って行くBRAND-NEW DAY」である。彼氏との別れと言い、何物にも負けまいとするゴーイングマイウェイ型の女性像と言い、「ひとり走って行く」に通ずる。一番大黒摩季らしい曲がこの曲なのかもしれない。ファンとしては今後この曲以上に大黒摩季らしい曲が生まれるのを望まれて止まない。

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