Come To Me,Once Again

         作詞 大黒摩季 作曲 大黒摩季 編曲 TANABE KENJI
解説 出ました!アルバム『PRESENTs』の4番目に収録されているこの歌はダンエモンにとって同じアルバム収録曲の中の三大巨頭である(後の2曲は「River」「3-Call&1-Mail」)。
   何がいいかって、歌詞と曲との絶妙なマッチング、加えて帰るかどうかもわからないかつてのむざむざと捨ててしまった恋に対する強い念が何とも言えない。
 曲の流れは過去への回想とサビの部分で歌われる現在の強い想いで構成されており、恋の回帰を願う強い想いはタイトル通りの「Come To Me,Once Again」である。どちらかといえば「Once Again」の想いの方が強いだろう。後悔の心と共に…。
 そもそも後悔なんて物は誰もしたくない「後悔したくない」という台詞が歌謡曲の歌詞に出てくることは珍しくない。だが実際に後悔しているかどうかは別儀である。この歌では「後悔」という歌詞こそ出てこないものの過去を悔いる気持ちを隠してはいない。「後悔」してとことん反省するもよし、頑なに「後悔」していることを否定して新たな道を模索するも勿論よしで、それは当人の問題である。
 少し話が逸れた。上記の気持ちを色濃く表しているは主人公の揺れる気持ちを表している、1番のサビ「Come To Me もしも時間を戻せるのなら あの日の君を 抱き締めて 抱き留めて 二度と離さない」と2番のサビ「Set Me Free 素直になって プライド捨てて 会いに行けば 優しい君は微笑んで 受け入れてはくれるだろう」の対比である。1番のサビで素直になれなかった過去をくみ、2番のサビにおいてその素直さを取り戻せば過去に戻れることを匂わせつつ、「Just For Me 夕陽に誓った 自分に近づくまでは 乾いた手でその頬には触れない Walk Alone」として想い通りに振る舞えない自分を語っている。
 一見矛盾するこのついなる歌詞について考察するのもこの歌を楽しむ一興である。ダンエモンなりにその考察した答えを出すなら、「素直になれない過去を悔やみ、素直になれば戻れることを理解しているからこそ、上辺だけでなく心からの自然体での素直さを取り戻すまでは一人慎ましやかに精進しようとしている。」と考えたのだが、この「摩季の間」を訪れられた方々は如何様に考えられるだろうか?
 ともあれ、この歌がダンエモンの心を強く掴んでいる要因にはこの歌が男の立場で書かれていることと、過去のダンエモンにも「あそこで素直になっていれば」の多少の後悔を引き摺っているところがあるからとも言える。
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