CRAZY WOLF

         作詞 大黒摩季 作曲 大黒摩季 編曲 葉山たけし
解説 アルバム『DA・DA・DA』収録曲の7番目である。
 この曲の歌詞から感じるのは「ROCKs」並の女の負けん気である。「男は皆オオカミ」という同じ男としていささか有り難くない言葉に代表される様に、「WOLF」と言えばなんとなく男を指す代名詞の様であるが、それが女性に使われるとは珍しい例である。これも男性に対する対抗心の表れだろうか?
 歌詞の流れとして推測するに、シチュエーションとしては別れの直後らしく、ふられたのも主人公の方の様である。それも相当冷たくふられた様で、居直って逆ギレした様にさえ見える。「信じない もう二度と 彼も 誰も 心なんて 捨てちゃいたい」という冒頭とトリに使われる歌詞の「彼」はともかく、「誰も」と来るのには痛々しいものがある。本当は辛いが精一杯に突っ張っている姿を見事に象徴している。
 一方、辛いとき、もやもやした気分に捕われているとき、理性も思考もかなぐり捨てて野獣の様に叫びたくなるときがある気持ちはダンエモンにもよくわかる。実際にはあまり叫ばないが(TPOがあるので)。
 とかくこの曲の歌詞は「WOLF」の印象が強い。全体として比喩の多い歌詞となっているが、逆に多過ぎて他の比喩の印象が薄くなっている。アルバムにしか収録されていないので他の摩季ソングより耳にする機会が少ないが、もっと何度も聴いて他の比喩の理解を深めたときにはまた追記の形としてここに書したいものである。

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