flowin'

         作詞 大黒摩季 作曲 大黒摩季 編曲
解説 5thマキシシングル「夏が来る、そして…」のC/W曲で、C/W曲としては例外的にアルバムにも収録されている(『RHYTHM BLACK』のトリ)。その割にはダンエモンにとって何とも存在感の薄い曲である。
 タイトルの元にもなっている「flow」という動詞は「フローチャート」、「フロー式」でも良く使われているように「流れる」という意味を持ち、主人公とその恋人が二人きりの時間を共有している様を時の流れになぞらえるが如く、「flown'」としている。歌詞の段階毎で「Now I'm flowin'」 「You aren't flowin'」 「We are flowin'」 で主語と立場を代えて使われているのが興味深い。
 いま一つダンエモンがこの歌に対して思い入れが薄い理由の一つに背景の難解さがある。主人公と恋人は付き合ってはいるのだろうけれど燃えてい感じがしない。「知るべきときも 来るべきときも 必ず訪れるものだから」という歌詞からはある種の覚悟が、「色違いのholder 口紅のついた吸い殻」からは恋敵の存在が、「『これ以上君といちゃいけないんだ…』 差し出された終止符は 本当の優しさ?」からは破局の暗示が、「ロマンティックなresponseで ラストシーン引き延ばしたい」からは諦めきれない感情が、それぞれ感じられる。
 が、しかしイマイチどうしたいのか、という本音が感じられず、タイトルの「flowin'」 の如く流れに身を任せている主体性のなさが感情移入を妨げている。摩季ソングらしいもう少し突っ込んだ意志の表れが欲しい気がする。
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