Help me Ⅱ

        

作詞 岡本真夜 作曲 岡本真夜 編曲 森俊之


解説 11番目のシングルCD「この星空の彼方」のC/W曲でアルバムではフィフス・アルバム『魔法のリングにKissをして』の2曲目に収録されているが、1曲目が「魔法のリングにKissをして〜Prolougue〜」なので、実質この曲がトップである。タイトルからも明らかな様に「Help me」の続編で、ライブでも連動して歌われた。
 前作ではターゲットさえ存在しなかったが、今回は明確な「あの人」の存在があることが続編としての味を出すのに一役買っている。そして前向きな姿勢も現れていることを見逃してはならない。
 例えば「今日も こんないいお天気 さぁ顔洗って 仕事に行かなくちゃ」は前作が遅刻しそうになって、面倒な身支度に憂鬱だったことを考えるとやる気が全然違う。更に「1年2ヶ月ぶり ときめいてます バンザ〜イ」は日々の疲れの癒しを恋に求めていたのが今では猪突猛進の気概さえ感じる(少々語弊があるが…)。
 何よりラストの「パペポピ神様 元気そうでよかった どうか あたしの片思い 叶えて下さいナ ポペパピ神様 デートしたいのです! おしゃべりしたいのです! 夢だけが ふくらむ パペポピ神様 あなたはいい人です きっと あたしの片思い 叶えてくれるよね」の歌詞に注目して欲しい。
 「神様」「人」扱いし、畏れ多くもタメ口を叩いている(爆)。
 誤解しないで欲しいがこれは批判しているのではなく、寧ろ高評しているのである。「パペポピ神様」「ポペパピ神様」は架空の存在であり、そんな存在にまで助けを求め、夢も希望も漠然としていた主人公が確かなターゲットを得てかなり前向きになり、助けを求めるは求めるにしてもそこに「何としても物にしてやる」との気概を持つに至っていることが前作の存在を踏まえた上で何とも心地よいものになっている。

 最後に補足。この歌詞にはリリースの少し前に当時流行した、或いは話題になった言葉が使われている。それはSMAPの「青い稲妻」以降頻繁に使われるようになった「ゲッチュー」であり、もう一つ松田聖子さんが再婚の際に再婚相手との出会いを「ビビビときた」とマスコミの前で話したのがそれである。少し前の話題の台詞を要り混ぜているのもこの曲の特色であることに触れて締めとしたい。


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最終更新 令和六(2024)年五月一〇日