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作詞 岡本真夜 作曲 岡本真夜 編曲 西垣哲二&岡本真夜

解説 岡本真夜さんのベストアルバム『My Favorites』のトップバッターとして収録。同アルバム収録曲の中では唯一のオリジナルで、「この一曲の為に買ったアルバム。」との認識の持ち主も少なくないと思う(苦笑)。

 真夜さんのデビュー15周年記念として『My Favorites』に収録された訳だが、アルバムのリリースが遅れた為に初めて聴いたのは15周年記念ライブとなった。
 曲・歌詞ともに極めてシンプルな曲で、信じることの大切さと、信じることから生まれるパワーをタイトルと同じ歌詞である「I belive」を繰り返すことで訴えており、自分に呼びかているとも、他者に呼び掛けているとも取れる。

 ダンエモンが最も好きな歌詞は「信じてあげよう どんなに小さな自分だとしても」である。
 世の中なかなか周囲に信じられるものがなく、時には自分で自分に自信が持てないことも少なくない。例え、能力的に人並み外れて有能な物を持つ人であっても、全知全能の自信を持てる人はそうはおるまい。
 だが、人間は「信じることが難しい」生き物でありながら、「何かを信じたい」という生き物である、とダンエモンは思っている。余り詳細を書く訳にはいかないのだが、ダンエモンはこれまで務めた数々の会社で何度も「御社は信用できない!」という罵声を浴びせられた。だが、本当に信用していない時には、人間は罵声さえ出さず、可能な限りこちらを避けようとする(例として、まず携帯電話は繋がらない)。つまりは、「信じたい」からこそ、「信じられない」ことに対して愚痴や文句や罵声の一つも出るのである。
 だからこそ、一番身近な存在である自分自分信じてあげられなくてどうする?とこの歌は言いたいのだろう。

 ゆえに、ほんの些細な差異ではあるが、「想いを強く 空 見上げて」が最後に「想いは届く 空 見上げて」となるのが何とも秀逸である。
 この楽曲房でも何度となく主張してきたが、信じることより疑うことの方が簡単だが、疑うことは「安全」は生んでも、「パワー」は生まない。信じることが「パワー」を生むのである。
 曲調・歌詞の論調は正反対だが、どこか「この街は止まらない」がダンエモンには思い起こされる。時と街が止まらないなら、自らも「歩き続けよう」とするか(笑)。


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平成二三(2011)年三月八日 最終更新