I need your love

         作詞 椎名恵 作曲 羽場仁志 編曲 戸塚修
解説 直訳すると「私にはあなたの愛が必要」という、わざわざ訳すまでも無いストレートな英文タイトルの如くストレートな愛情が柔らかくも強く温かく歌われているこの歌は椎名恵さんの10thアルバム『蒼の時刻』のトリである10番目に収録されている。
 簡単に言って愛し合う喜びを歌う歌である。その喜びの大きさは冒頭に「生まれる前から 探してたような なつかしい愛しさが あふれる」もので、主人公に「押さえ切れぬ情熱が 私にもあるなんて」と言う驚きを与えているところにも溢れかえっている。
 とにかくこの曲は理想の合いにめぐり合えた喜びをひとつの目覚め的な表現で描いているところも目が離せない。「この愛に包まれて 明日から生きてゆく 私のすべて変わるのね」「あなたが居るのね 大きなその胸が 心まで暖めて くれるから 涙は二度と 流さない」と言う歌詞がそのいい例である。
 そしてそれほどの喜びを抱けるのは取りも直さず、この愛が「孤独の寒さに 自分を抱いても やりきれぬ空しさが 辛かった長い長い夜」の歌詞にある様に長い苦難を経て回り逢ったものだからだろう。背景的に「あなたを想う」に似ているかもしれない。
 そして最後に触れたいのが長い苦難と理想の愛との邂逅を経て主人公が高らかに決意している様で、勿論その歌詞は「I need your love 愛し続けてゆくわ 許し合い信じ合い あなたのすべて守りたい I need your love」である。
 おおよそこの世の全て、森羅万象には原因があって結果がある、と言うのが仏教の縁起説である。道場主は仏教徒でありながら諸手を挙げてそれに賛同できないときもあるのだが、この「I need your love」に関しては主人公は理想を追って、苦労し、それに出会い、守り抜く決意をしている、と言う「過程」があるから「I need your love」と叫ぶ「権利」を有する、と素直に思う事ができる。
 それほどこの歌の主人公の人生観滲み出る曲と詞は五感に心地いい。


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