いとしいひとへ〜Merry Christmas〜

         作詞 大黒摩季 作曲 大黒摩季 編曲 建部聡志
解説 6thマキシシングルのA面。『U.Be.Love』収録の「BLUE CHRISTMAS」依頼のクリスマスを背景に置いたラブソングである。
 男の立場で綴られた歌詞は寂しさが漂う。勿論クリスマスに想い人と共にいられない寂しさである。「胸に秘めた願いの星屑 雲間にそっと瞬く」「夢叶えた僕で同じ世界にいたら 結ばれてただろうか 悲しい現実を運命と呼び 本気であきらめようとしたけど」という歌詞から推測すると、主人公は「君」に想いを伝えられなかったと見える。
 そして過去を振り返る、「もう一度会いたいと叫ぶんだ」「まためぐり逢えるように」という歌詞が見られることから主人公と「君」は離れた距離にあると見られる。また、「優しい君はきっと 微笑みを届けに 忙しくしているだろう」という歌詞は主人公が「優しい君」にそれに相応しい、聖夜を供にすごす人がいるだろうと推測している様である。
度々出てくる「いとしいひとへ 届きますように 〜Merry Christmas〜」という歌詞はそんな「君」への届かぬながらも、幸せであって欲しいとの、「君」に劣らぬ「優しい」主人公の心根が心地よく、同時にもの悲しくもある。
それを考えると、「愛してはいけないひと」とあるその詳細が気にかかる。最後に同じ歌詞が繰り返された時は「愛してはいけないひと?」と微妙な変化をつけている。「君」に恋人の存在の有無は不明だが、そうなると何故「愛してはいけない」のか?今時身分違いの片想い?立場の問題(例:教師と生徒)?身内?主人公が脛に傷を持つ身?、と際限なく荒唐無稽に想像が広がる(苦笑)。
だが、ダンエモンが推測した結論は主人公には申し訳ないが、主人公の気の弱さだと思う。決定的に恋を語らうのに問題のある立場なら「?」はつかないだろう。過去に横恋慕を繰り返したダンエモンは惚れれば少々のことは恐れない。今回の解説は個人的な思想が暴走しているが、主人公には気を強く持って欲しい気がする。勿論自分の推測通りと仮定しての話ではあるが。勿論ダンエモンの横恋慕は正誤の問題では結論を見出していないので暴走を勧める訳ではないが、想い人への優しさを上手く保ちつつ、動くべき時は動いて欲しい……。

「まためぐり逢えるように」との想いがあるのなら。
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