いつか空に届いて
解説 椎名恵さんの9thシングル曲でOVA『「機動戦士ガンダム-0080-」〜ポケットの中の戦争〜』のオープニング曲である。ガンダムシリーズは詳しくない(ア=バオア=クーで首と左腕を失いながらジオングと戦って以降を全く知らない)道場主は「仮面ライダーでやってくれれば…。」とぼやいてしまった(苦笑)。ちなみにC/W曲の「遠い記憶」はエンディングに使われていて、シングルがガンダム一色なので、椎名さんの御尊顔を拝せないのが残念である(苦笑)。
歌詞内容は椎名ソングによく見受けられる、人生の何かにトライする曲である。注目したいのは「これでいいのと誰もが 無口になってしまうけど そうよ 今まで出会えなかった 本当の愛を知りたいの」の歌詞に見られる一般性である。人間誰しも成長の過程で好ましくないと知りつつ妥協を覚えてしまうことと、それでいて経験ないものに出会いたいという偽りのない気持ちがここでも歌われている。
少年向けアニメの主題歌に使われているだけ合って曲調も躍動感に溢れていて、「I never give up forever」や「You never give up forever」という歌詞を否が応でも盛り上げてくれる。そう考えると「走り続けて 空に届けば 風になれると 信じてるから」という歌詞が直前の「そうよ創られた世界の中を 抜け出して 自由になりたい」を受け手の見事な対比になっていることがうかがえる。
最後に注目したい歌詞は「腕を伸ばして 空に届けば 新しい始まりの時 見えるよ」である。椎名ソングには苦境からの立ち直りを説く歌詞も多いが何が秀逸かって、その立ち直りに大切なことは身近な簡単なことから始めること、それは突き詰めれば心の持ち様にあることにコアがある。そんな基本がこの歌にも遺憾なく盛り込まれている。
恵の間へ戻る