作詞 大黒摩季 作曲 大黒摩季 編曲 葉山たけし
解説 大黒摩季ネェのサードシングル「チョット」のC/W曲と収録され、後に『BACK BEATs#1』の4曲目にも収録されている。C/W曲には珍しい例である。
更に男の立場で歌われている、と云う意味でも『PRESENTs』以前の摩季ソングの中では珍しい方である。
歌詞全体としてこの主人公は幸か不幸かの判断がイマイチつきかねない。また、歌中に出てくる「君」とは果たして恋愛関係にあるのか、それとも片想いなのかも判然としない。僅かに「無邪気な笑顔」を見れることがあることから、恋人同士か、そうでなくてもそこそこのいい仲であることが想像できる。
全体として何かに甘えていてはいけないんだ、と云う決意のようなものを感じるので、多少なりとも幸福な状態にあることがうかがえるし、主人公も主人公なりに頑張って生きているのだろう。
そしてこの歌詞から伝わってくるのは真実と向かい合おうとする姿勢である。具体性がないのが少し歌詞的に残念だが、「小さな後悔 仕方のない妥協を 繰り返して 嘘に慣れて来た」という部分には初めて聴いたとき、正直ドキリとした。「悪い積み重ね」とでもう云おうか…ダンエモンならずとも、皆多かれ少なかれ身に覚えがあるのではないだろうか?「ない」と断言できる人間は余程の自信家か、全く自己を省みない人間かのどちらかだと思うが、絶対後者の方が多いと思う。
自分よりも相手のことを思いやるのが美徳とされ、そんな気持ちほど甘く軽いリズムで歌われる歌が多い中で、そんなリズムの曲にありながら、敢えて「君のためじゃなく僕のために」と歌うこの歌の歌詞をもう一度見直して、聴き直してみると結局はそれが「君のため」じゃなく、「僕のために」でもなく、「二人のため」になることを歌っているのではないか?とダンエモンは考えたが、このページを見ている他の人々の考えはいかがだろうか?
令和四(2022)年六月一日現在 最終更新