孤独ヶ丘に見える夕陽
解説 アルバム『永遠の夢に向かって』の収録曲で、7番目に位置している。いきなりだが、この曲は摩季らしさがあまり感じられなくて、例外的に好き」の部類に入らない摩季ソングである。
その理由は曲・歌詞全体になんとなく蔓延している気だるさにある。主人公を男として男の観点で歌われているのだが、しがないサラリーマンの雰囲気ぷんぷんである。ある意味「もっと男らしくしろよ―。」と言いたくなる。
歌詞の構成としては、仕事に引き摺られるだけの日常を脱却しようという内容になっている。「大事な何かを探しに行きたい 後悔も嘘も 笑えるようになる前に 行こう」という歌詞にもっともそれが表れているのだが、歌詞全体としてはどうも決意の表れが弱く、「大事な何かが消えてく気がした もし明日死んでも 安らかに眠れるだろうか…?」の歌詞のように疑問形が多い。「このままではいけない」との思いは強いのだろうが、「それからどうする?」といったところに繋がる面が少ないのが何とも物足りない。
勿論最終的には「ゴーイング マイ ウェイ」的な結論に至るのだが、その決意も歌全体に漂う気だるさに覆われてしまっている感は否めないのが残念である。
チョット批判的な解説文になってしまったが、ダンエモンが未熟さゆえにこの歌詞の個性を読み切れていないのだろうか?機会を見つけてまた別の見方を考察してみたいと思う。
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