La La La…

作詞 岡本真夜 作曲 岡本真夜 編曲 YANAGIMAN
解説 タイトルを聞けばどうしても大黒摩季さんの代表曲の方を先に思い起こしてしまう(苦笑)この曲は岡本真夜さんの6thマキシシングル「いつかきっと」のC/W曲である。
 森永チョコレート「小枝」CMソングでもあり、その主旨故にA面の「いつかきっと」同様に歌詞はあどけなさが漂う。論調・曲調のみならず、歌詞そのものに平仮名表記が多いのもその現れだろうか?
 「いちばん」「ひとやすみ」といった極簡単に単語までもが平仮名で表記されていることが注目される。耳で聴くだけでは気付き得ない故に。
 歌詞の流れはどこか生き急いでいるような「頑張り過ぎる君」にリラックスを勧めたもので、物静かな論調・曲調は同じあどけなさが有っても「いつかきっと」とは対照的である。

 「君」は歌詞から「自分ひとりで抱え」込む人物で、「ひとやすみ」というものを知らない人間であることがうかがえるわけだが、そんな「君」「LaLaLa…」程度の「鼻歌」を歌う余裕を持つことを説き、そんな「ひとやすみ」を小鳥(渡り鳥?)が「羽根を休め」「小枝」に止まる様に例えることでタイトルと宣伝対象を上手く組み合わせる様は癒しの曲としても、商業用の曲としてもなかなかに見事である(笑)。
 
   ともあれ、「サクッとひとやすみ」に歌われるような気楽さがこの歌詞のコアであり、それはともすれば情報化・高速化の波で社会人が忘れかけている−でなければ逆に開き直って怠惰とごちゃ混ぜになっている−ゆとりでもある訳だが、「飛び続けることはできない」という極自然な流れを振り返ることの肝要さを様々な意味で考えさせられる一曲である。
 「あたり前のように 訪れる明日を どうせ過ごすのなら 楽しい方が…」―義務に追われた果ての事務的な成功だけにしか楽しみを見出せない人生はくれぐれも御免を蒙りたいものである。

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