Love Is Blind

         作詞 JANIS IAN 作曲 JANIS IAN 
訳詞(by道場主)
恋は盲目
恋は悲しみでしかない
あなたが去って以来恋に明日もない
恋は盲目
冬には萎れる夏の快い熱さの中で
私はとてもよく覚えている

忘れるべき記憶を
思い出さなくなるまで
どれぐらいの時間がかかるのだろうか
出会った日以来私は燃えていたのだ

恋は盲目
恋に慈悲はない
恋はあなたが私を傷つけて去ってしまった現在
恋は盲目
恋に地平線はなく
昨日の中にここで私はゆっくりと死に向かっている

※ 涙流す音が
目を覚ます朝の中で
誰かが私の為に涙流してくれただろう
いま恋人であることを終え、私はあるべきところに戻った

恋は盲目
恋はあなたの抱擁
恋はかよわさと刹那的な傷み
恋は盲目
冬には萎れる夏の快い熱さの中で
私はとてもよく覚えている

※繰り返し



解説 椎名恵さんの14thアルバム『TOY BOX』の二曲目に収録されているこの曲はジャニアス・イアンという日本でも名高いシンガーソングライターにしてピアニストにしてギタリストで、10代にして大ヒットを飛ばした才女らしいが道場主は全くといっていいほど知らない(苦笑)。同曲は1976年にTBS系テレビ・ドラマ「グッバイ・ママ」の主題歌に使用された。
 比較的単調な英文で構成された歌詞で、道場主も今回はまともな日本語訳になっていると自負している(笑)。そしてその訳から考察したのは「恋は盲目」とあるが恋そのものが盲目なのではなく、恋に燃えて周囲が見えなくなるという一般論と、恋を失った闇に閉ざされているかのような状態をひっくるめて「盲目」になっているとしているという事である。
 ひたすら「Love is」で始まる歌詞を繰り返してる所はジョン・レノンの「LOVE」を、「I'm slowly dying here in yesterday」という歌詞はThe Beatlesの超有名曲「Yesterday」を彷彿とさせる。
 とはいえ、主人公はいつまでも盲目ではあるまい。「Someone else should weep fpr me Now it's over lover,let me be」とあるように悲しみを克服した果てに本来の自己を取り戻せることを暗示しており、流れる涙が視界を塞ぐ闇を洗い流すが如きの比喩が何とも見事である。
 どうやら悲しみを乗り越えて人は真に強くなるとの概念や、燃え上がる恋が様々な意味で人の視野を狭めるのは洋や三世(過去・現在・未来)を問わぬ人類共通の概念の様である。


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