Maki Ohguro Live Bomb! Level.6 Super Final

正式タイトル コラボルタpresents Maki Ohguro Live Bomb! Level.6 Super Final in パシフィコ横浜〜My Music My Life〜supported by Modern Amusement




日時2008年5月17日(土)18:00開演
場所神奈川県横浜市西区
パシフィコ横浜国立大ホール
背景 1992年のデビューから昨年の2007年5月で15周年を迎えた大黒摩季さんが15周年記念の締め括りとして刊行したツアーライブ。

 2006年の前倒しツアー、2007年の15周年記念、そして今回のファイナルツアーとで足掛け3年になる。
 2月9日、埼玉県戸田市に始まり、4月29日に摩季さんの地元・札幌にて終結した。
 全くの余談だが、旧暦の4月29日はダンエモンのモデルとなった塙団右衛門直之が大坂夏の陣で討ち死にした日でもあり、団右衛門に縁のある日である彼の日、摩季ネェの地元で開催されるファイナルに物凄く参加したかったが、飛行機代という名の壁は余りにも高かった(泣)。
 そう思っていたダンエモンに突如も取らされた朗報が、ツアー真のラストとなったこのスーパーファイナルだった。
 スーパーファイナルがダンエモンにとって3年に渡るツアーを締め括る、壮大なものだったのは間違いなかったが、それは多くの摩季ファンの取っても同様で、M’DRIVEのオフォシャルHPでは札幌でのファイナルが終わる前から何としてもこのスーパーファイナルに参加戦、との意気込みを多くのファンが露わにしていた。

 実際、場所が横浜で、曜日が土曜ということもあり、ダンエモンが知るだけでも北は北海道から南は熊本まで、ある人は仙台から、ある人は広島から、ある人は名古屋から、ある人は大阪から、ある人は福岡から、ある人は山口から、ある人は徳島から、と多くの摩季ファンが集い、この日をきっかけに初対面を果たした摩季ファン、再会を果たした摩季ファンも少なくなかった。

 会場に先がかけてのグッズ販売が横浜パシフィコの裏手で行われ、ダンエモンは4年前にRHYTHM BLACKツアーより愛用している黒のタオルに加えて青のポジスパタオルを購入したが、会場入り直後に白いタオルが渡され、一気に3本のタオル持ちとなって妙な気分だったが、これには深い意味があった事を後で知ることになる。

 開演前から今回のライブがWOWWOW放送で放映さえる事が喧伝されており、会場内ではWOWWOW放送の申し込みや摩季さんや北京オリンピック女子ホッケーチームに贈る日の丸の寄せ書きも募られており、ダンエモンは前月の神戸にて書き込み二番乗りを果たした(一番乗りは勿論摩季さん)が、その後全国5か所での書き込みによって日の丸は多くのメッセージで埋め尽くされていた。

 少々恥をさらすと、忘れられなかったのがカラオケコンテスト。はっきり言ってダンエモンの歌唱力はジャイアンなので、大勢の前で自ら歌うことは普通しないのだが、この時特設されたカラオケは摩季ソングを歌う内に歌唱が優れていればポイントが増えて歌唱続行可能となり、下手を打つとポイントを消耗してしまい途中で終わらざるを得ないシステムとなっている。
 そして最後まで歌い切るとこの日のバックステージ招待権を得て、摩季さんに会うことが出来る、という垂涎の賞があったため、ダンエモンも無謀を顧みずに参加したが、唄った「チョット」は全くポイントが増加することなく、「あなただらけの日常をゼロに」すら歌えず終了となった(恥)。
 元より自らのジャイアン級音痴を自覚していない訳ではなかったが、兆が一にも摩季さんに会えるかもしれない可能性を挑みもせずに自らの手で逃すことは出来ず、結果、得る事が出来たのは「ダンエモンです。」と名乗った時に推定で数十人ぐらいはその名を知る反応を示してくれた、という自己満足だけだった。それでも反応してくれた方々有難う御座いました(笑&多謝)。

 とまあ、始まる前からスーパーファイナルに相応しい盛り上がりと、通常とは異なる前触れを感じさせてくれつつダンエモンはこの日、生まれて初めて最前列で摩季ライブに参加した(嬉々)。
 ステージの構成上、摩季さんとの握手は叶わなかったが、流石いにこの状況に贅沢を言っては罰が当たるだろう(苦笑)。
内容
1.失意のオーロラ
簡易感想 ツアーのレパートリー通りにこの曲がトップバッターを務め、今回も摩季さんはこの一曲の為だけに「中世の喪服を着た淑女をイメージ」した黒一色の衣装(ファンクラブ会報『M’DRIVEPRESS』23より)で登場した。

 ファンクラブ会報『M’DRIVEPRESS』23によれば、摩季さんは黒き纏いとこの「失意のオーロラ」に端を発したレパートリーは「黒(悲しみ)から曲と共に色付いていく様を表現したかった」とのことで、そう思うと、「心醜いものから奪い去ればいい」と言い放って、「何にも負けない力」「羨望の淵かすかな微笑み」「沸き立つ自由」をつかまんとする姿勢こそがレパートリーの冒頭に込めたかったものなのかもしれなかった。

2.Cyber Love
簡易感想  2曲目にして恒例のロングコートが纏われ、そこには先の喪服とは対照的な白のコートで背面にはポジスパロゴが輝いていた。
 アルバム『RHYTHM BLACK』収録曲でも特に好きなこの曲を今回のツアーで何度も聴けたのは本当に嬉しかっただが、今回がスーパーファイナルだと思えば些か寂しくもあった。
 果たして、この「Cyber Love」をライブにて聴くことが出来るのはいつの日のことであろうか?と思うと。

 そしてこれは一つのジレンマなのだが、この「Cyber Love」が曲として求められるということは、世がネット上の出会いに絡む人と人の交流に対して疑問を投げかける必要性が存続していることを意味する。
 つまり、好きな曲だが、好きな曲が歌われる四が望ましくない、という訳である。
 「Cyber Love」は聴きたい。しかし「Cyber Love」が必要ないネット社会であって欲しいものである。

3.あなただけ見つめてる
簡易感想 ここからは大メドレーである。ロングコートを脱ぎ、バイカースタイルでライブ定番曲が続いた。

 ちなみにロングコートが脱がれた時に、ダンエモンの背後にいた女性3人組が摩季さんの脱ぐ仕草が見せる艶っぽさを前にして「ひょおおお〜っ!!」と嬌声を挙げていたが、「あんたら、おっさんか?!」と言いたくなった。
 でも内緒で感謝していました。彼女らのお陰でダンエモンの嬌声が周りに聞かれずに済んだので(苦笑)。

 さて、肝心の曲の方だが、タイトルの如く、「あなただけ見つめてる」と唄われた時、今更ながら最前列にあることを感謝したくなった。
 遠くから見ていても「あなた」=摩季さんだけを見つめることは可能だが、視界の中には他の存在も間違いなく映る。摩季さんと他に僅かな空間を除けば何も存在しない視界を実感してダンエモンの「あなただけ見つめてる」瞬間が成立したのである。

4.DA・KA・RA
簡易感想 今回の「DA・KA・RA」にも感じたのは、ライブ諸体験の曲でありながら、メドレーで歌われることが多く、フルコーラスで歌われないことに対する一抹の寂しさだった。
 2番にて「過去よ 未来より 一瞬が欲しい」唄う曲だから、より一層一つ一つの歌詞を重んじたいとの念を新たにした一時だった。

5.チョット
簡易感想 前奏が流れた瞬間、今回ばかりは恥ずかしかった
 勿論、「背景」にて触れた、カラオケにおける自らのジャイアン振りに改めて恥を覚えたのである(苦笑)。

 殊にライブでは前奏の直後に「チョット待ってよ」と唄って一度止まることが多く、焦らしに利用されるその短き沈黙は、本家本元を前にして恥を深めるのに充分だった

 一ヶ月前、神戸では31番目の席にあった故に、「チョット待ってよ」の部分が歌われる際には摩季さんの右手が何かを留めるように、何かを投げつけるように前方に振るわれる様を見下ろす故に摩季さんとの接点に違和感を覚えたが、今回は最前列で壇上の摩季さんを見上げる態になったので、摩季さんに包み込まれるような快感が味わえたのであった(笑)。


6.別れましょう私から 消えましょうあなたから
簡易感想 何度となくライブレポートにて触れて来たが、この曲はメドレーの中印象が薄い方なので、驚きの連続である今回スーパーファイナルなどでは更にその影が薄くなる。

 だがそれでも思う所はある。
 今回印象に残った歌詞は、「別れぬ理由は便利なhousekeeper」だった。
 バックステージ当選と最前列参加で今までになく摩季さんに肉迫し、その麗しき御姿を前にして、このような女性を「別れぬ理由は便利なhousekeeper」とみなす「あなた」とはどんだけ贅沢な男なのだ?と思われてならなかった(苦笑)。

7.恋はメリーゴーランド
簡易感想 今回のツアーで初めてライブにおいてこの曲を聴いた訳だが、さすがに3度目ともなると最初に聞いた時の感動には及ばない。
 しかしながら、慣れは逆に両腕を何度も回転交差させて、ともに振りを最大限伴いながら歌う摩季さんの姿を同じ行動をとらせてくれた(笑)。
 次に遊園地に行く時は「メリーゴーランド」「ジェットコースター」も、この曲と共に躍動する摩季さんの姿の如く楽しみたいものである。まあ、2005年大晦日の長島スパーランドでのカウントダウンライブ直後の様に独りで乗りたいとは思わないが(苦笑)。

8.Return To My Love
簡易感想 大メドレーもこの曲の途中の衣装替えでターニングポイントを迎えた。
 「愛したその声で 過去を悔やまないで 惨めだから わざと冷たい さよなら 無駄にしないで」の歌詞の直前で摩季さんは一旦舞台から去り、「60年代のドールファッションを意識してみた」というフリンジ付きの衣装(ファンクラブ会報『M’DRIVEPRESS』23より)で再登場してから前述部分が歌われた。

 大メドレーのレパートリーも今にして振り替えればこの曲を転機に力強いテンポ且つ歌詞の者がエントリーされていくようになっていた。
 同時にそれは、「過去を悔やま」ず、「冷た」さを駆使してでも振り切るべきを振り切り、未来へ進むこの曲の歌詞ともマッチングしている。勿論、今回のツアーのメインとなったアルバム『POSITIVE SPIRAL』収録の「STARTLINE」にも同じことが言えるだろう。

9.Fire
簡易感想 1ヶ月前、この「Fire」と密接なつながりを持つ「神戸」にてこの曲を聴いた訳だが、今回の舞台である横浜は異国情緒あふれる港町、という点で「神戸」と共通している。

 長いツアーを経て、摩季さんにもそれぞれの都市でそれぞれに思う所があっただろう。人に同じ人が二人といないように、町にも同じ町は二つとしてない。
 なれば、今後のライブでもそれなりの頻度で歌われるであろう、この「Fire」。全国津々浦々の聴き方で、それぞれの  「power」「Find」したいものである。

10.永遠の夢に向かって
簡易感想 楽しいライブにもかならず終わりの時が来る。ダンエモンはこの日、珍しく連休を取っており、久方ぶりの関東を満喫する予定が立っていたが、当然のことながらそれにも終わりがあり、仕事と金欠で三大欲望が満たされず苦悶する日々が待っている。

 「うわべの安全な幸せ かなぐり捨ててしまえ 死んでもいいと思えるような 何かに向かってツッ走りたい」の歌詞を聴いている時に、思わず、「果たして俺は「うわべの安全な幸せ」に浸っているだけで、「死んでもいいと思えるような 何かに向かってツッ走」っているだろうか?」と自問自答した。

 少なくとも、今私は「死んでもいいと思えるような 何かに向かってツッ走」ってはいない。今就いている仕事の為に「死んでもいい」とは決して思わないし、身内を除けば「この人物の為に「死んでもいい」」と思える相手にも巡り合っていない。
 何より今死んだら人生に悔いがありまくりである。

 「永遠」に生きる事が出来ないからこそ、「永遠の夢に向かって」生きずにいられない。例えそれがどんなに無気力な日々であっても。

 殆どライブレポというより曲に対する感想文になったが、ある意味、摩季ライブが行われ続ける限りそれこそ「永遠」に顔を合わせる(?)であろう曲に対して、スーパーファイナルという舞台に会してそのように感じた次第である。


11.夏が来る
簡易感想 大メドレーも終盤、相も変わらず大阪・神戸同様に「夏が来る、そして…」をサプライズで唄って貰えないか?と考えたが、そうはならなかった(苦笑)。

 ライブの定番曲故に「夏が来る」というタイトルでありながら「夏」以外の季節にこの曲を聴くことも珍しくない。
 春に聞けば「夏」に向かう決意を新たにし、秋に聞けば成果の無かった「夏」に悔いがある。5月という初夏ともいえる、晩春とも言える季節に行われたスーパーファイナルの場でこの「夏」こそは、と考えたが……………この文章を書いている時点(2009年1月10日現在)で当てのない2010年夏に頭を抱えているのだから「駄目だ、こりゃ。」の一言である(苦笑)。


12.ROCKs
簡易感想 さっきから「スーパーファイナル」という単語ばかり綴っているが、スーパーファイナルだからこそ数年振りに複数回に渡ってこの「ROCKs」が聴けたことを嬉しく思う。

 さて、「Cyber Love」の「簡易感想」でも触れたが、この「ROCKs」に対しても似たような考えが脳裏を駆け巡った。

 世の中で権利や自由が主張される中で、義務や責任を余りにも軽視する輩が蔓延している。そんな世の中だからこそ、「無駄だと言われることも 寄り道したりすることも 別に自分が納得すれば それでいいんじゃないの やったもん勝ちじゃないの結局 Stand up girls!!」の歌詞に重き考察を置かなくては、と思われてならない。
 「ROCKs」の解説にも記載しているが、上記の歌詞は聴きようによっては「自由にやりたいようにやれ。」というメッセージに溢れている。だがこの歌詞は「自らの言動に対する責任を放棄していい。」と言っているのでは、決してない。
 「別に自分が納得すれば」とは自らの言動が招く事態に対して、それを負う覚悟があるなら、という意味であることを、世の「自己中」と呼ばれる輩は何人が正しく理解できるだろうか?

「ROCKs」は間違いなく名曲である。そして名曲には名曲に対する正しい理解が欠かせない。それは抜きにしては名曲に対して失礼である。

 ライブに盛り上がり、熱狂する心中にあってエラク小難しい事を考えてしまうのも、熱唱する摩季ネェを今までにない近い距離で愛でていたからだろうか?

13.虹ヲコエテ
簡易感想 大メドレーがこれで終わりなのはツアーのレパートリーから知っていたが、大阪・神戸同様今回も摩季さん以下一同が中央で車座になり、ハワイアンバンド形式で歌われたので、大メドレーのラストでありながら、新たな展開に入ったような不思議な感覚に陥る。

 大メドレーとアルバム『POSITIVE SPIRAL』がメインとなる狭間で、束の間、席に座してこの曲を聴き入っていた訳だが、思えば座ってこの曲を聴くのも珍しい経験である。

 大阪・神戸のライブレポでも触れたが、バックコーラスの「Rainbow」「Future」といった歌詞がいつも以上にはっきり聞き取れたのは今回も嬉しかった。ダンエモンは僅かな音も聞き逃さない能力には優れているのだが、音を聞き分ける能力はかなり乏しい。これまでも何度も歌詞の聴き間違いをしたり、初めて聴く歌詞の内容が聴き取れずやきもきしたことがあった。
 それゆえに今後のライブで何度も聴くことになるであろうこの「虹ヲコエテ」も次回からは通常のリズムで唄われることを思えば、自然、バックコーラスに聞き入る姿勢にも力が入ったのであった。

14.最良の日
簡易感想 ここで摩季さんがギターを手に取り、この曲が歌われた訳だが、何度となく摩季さんの弾き語りを目にし、ミュージシャンなのだから楽器が扱えて当たり前なのだが、義務教育途上の縦笛やハーモニカさせえまともに奏でる事の出来なかったダンエモンは楽器が演奏できるだけその人が羨ましくてたまらない時がある。

 個人的な羨望は置いておくとして、これは「言えなかった「ありがとう」」にも言えることだが、下手に歌唱に集中するより、弾き語りだからこそ、曲以上に歌詞が重視される部位においてその演出効果は重みを増す。
 殊に「さよならを覚悟するまで 悩み苦しんでくれた君にも 時は流れる 心が砕け散っても 道は続く 希望が見えなくても 星は輝く たとへ 暗闇にうずくまっていたくても 太陽は昇る どんなに夜明けを拒んでも 目覚める 光りと共に まだキミを 過去にしないで」の部分は距離の近さもあって心にぐいぐい染み込んできた。

 余談だが、ダンエモンはこのライブの翌日、約1年半ぶりに元カノと会い、その時の心境の片隅には「まだキミを 過去にしないで」との想いもあったのだが………「過去」「過去」だった(苦笑)。

15.ふたり
簡易感想 思うに、今回のライブの為に舞台に用意された横長のビジョンは何曲かを盛り上げるのに貢献したのだが、ダンシングに重きが置かれた「コレデイイノ!?」「テノナルホウヘ」を別にすれば、曲と背景が見事にマッチングしたのは「STARTLINE」と、この「ふたり」が二大双璧である、とダンエモンは見ている。

 先の「最良の日」に続いて今度はピアノで弾き語られ、背後のビジョンが映す波打ち際の映像が、「思い通り 生きてほしい そんなあなた」「見つめ」「そっと見送」っていたようで、寄せては返す波が追いかけて生きたい気持ちと、信じて待ち続ける気持ちのゆれ雨後気を比喩していたように思われた。

 長い「ふたり」の時間を通じて、「変わった全てを受け止め」た果てに「誇りを持って生きたい」の気持ち、古風に言うなら、「我も亦かくの如く在りたし」といったところだろうか?

16.POSITIVE SPIRAL
簡易感想 佳境である。
 レパートリーどおり、これよりアルバム『POSITIVE SPIRAL』収録曲が連発し、ライブは本格化した。

 今回も冒頭の歌詞が終わるや、レインボー柄のワンピースと洋風ハットを纏った摩季さんがポップアップから飛び出し、会場は更なる興奮に包まれた!!
 ツアー中何度となくこの衣装で「虹ヲコエテ」を唄って欲しかった、と思ったので、今回、「虹ヲコエテ」がこの順番に来ないか期待したが、流石にそれは贅沢な望みだったようだ(苦笑)。

 「舞い上がれ 風よ吹け 空よ晴れ渡れ 悲しみよ 微笑みになれ」、「湧き上がれ 迸れ 光よ降り注げ その涙 プリズムになれ」、との号令のもとに興奮の坩堝と化した館内に満ちた快感はに身を委ねながら、次にライブでこの曲を聴くときは屋外で聴きたい、と思ったのはダンエモンだけだろうか?
 勿論その際は日の光溢れる天候と時間帯に聴きたいものである。

17.コレデイイノ!?
簡易感想 背後のビジョンにアルバム『POSITIVE SPIRAL』の初回限定DVDと同じ映像が見ること、三度目、相も変わらず自分が映っていないことに悔しがり、映像に写る知人に嫉妬するダンエモンがいた(苦笑)。

 「夢見てる いつでも 胸の奥 手を取って いつの日か 叶えよう」の歌詞に参加者全員が流れるような動作の中、様々な思いを馳せていたと思う。
 ダンエモンは大阪でのバックステージ当選、神戸での連日参加、今回のスーパーファイナル参加、と数々の「夢」「叶え」た喜びに思いを馳せていたが、やはり今後もライブの度に、例えささやかでも何か初めての「夢」「叶え」たいものである。
 距離・時間・資金の都合からファイナルに参加できず、臍を噛む想いを経験された方々は少ないと思う。願わくば、今回の「コレデイイノ!?」「これで良かった!」と思えた方々が多かったであろうことを供に喜びたいものである
18.テノナルホウヘ
簡易感想 振り付き参加第2弾である(笑)。ビジョンでは二人の男女が振りを示し、それに合わせることで初めて見る人でもある程度踊れる配慮がなされている。

 3度目なので予測済みだったが、今回も前奏と同時に、『ドリ○の大爆笑』のオープニングに登場するスクー●メイ○のようなTシャツとミニスカルックに扮した二人組が登場。勿論その内一人は男性であった(苦笑)。

 ツアーもファイナルともなれば参加者の多くは複数回参加者で、すっかり慣れた風・・・・・・・・・と思うのだが、正直最前列で後ろなど見てません(笑)。
 それでも皆で踊る楽しさを見せる摩季さんに流石にこれがファイナルであることを思い知らされた。
 そして何度やっても楽しいのが、「地味なアタシとなら 一番星みたいに キラキラ輝けるよ だってキミはアタシのスター☆なんだから」「主役は二人いらない 演技力ないアタシならマネージャーにだってなれるよ だってキミはアタシの夢☆なんだから」の部分での反身で振り返りながら手拍子を打つノリであった。

 そして今回も「お尻振りまーす!」と叫ぶ摩季ネェの揺れるヒップを食い入るように見つめていました(土下座)。

19.熱くなれ
簡易感想 再度定番曲が連なり出す(笑)。

 今回のツアーには前述したように様々な初めての喜びがあったからこそ、摩季ファンになるきっかけとなった曲に対して感慨深いものを感じた。

 今回思いを馳せた歌詞は、「これこそはと信じられる何かを探していたけれど」である。
 勿論コアとなるのは直後の「正義が社会を救えないなら 愛しかないでしょう。」なのだが、「これこそはと信じられる何か」がなかなか見つからないもどかしさは「永遠の夢に向かって」の簡易感想にも記した通りである。

 だが、歌詞の語るように「熱く」あれば「これこそはと信じられる何か」は必ず見つかる、との信念は些かも揺らぐことはない、とダンエモンは断言する。

20.いちばん近くにいてね
簡易感想 何度も繰り返すと嫌味だが、今回のスーパーファイナルは最前列で参加することが出来た。それゆえに歌詞の如く、文字通り「いちばん近くにい」る喜びをこの曲の前奏と供に再認識した。

 つくづく思うのだが、この「いちばん近くにいてね」は不思議な曲である。ヒット曲の一つに間違いはないのだが、取り立てて激しいわけでもなく、熱いわけでもなく、思慮深いわけでもない。
 にも関わらず押しも押されもしないままに摩季ソングの代表曲の一曲を占め、自然と定番となっているし、『weep』でアレンジされていることからも大きな存在感を持っていることは明らかだ。そう余りにも自然に。自然過ぎる程に。
 勿論理由ははっきりしている。それは「いちばん近くにい」たいという、男女の仲に求められるものの基本を忠実に歌い上げているからだろう。

 今後、バックステージに当選したり、最前列の席が座ったりすることがどれだけあるかは分からないが、心からこの曲の格を感じ、摩季さんの歌う一言一言を重く、熱く受け止めれば、どんなに遠い位置にあっても、心は常に「いちばん近くにい」ることが出来るだろう。
 勿論その上で物理的にも摩季さんの「いちばん近くにい」たいのだが(笑)。

21.アイデンティティ
簡易感想 これまでのライブと違って、このスーパーファイナルではこの「アイデンティティ」がラストとなった(勿論アンコールを除いての話だが)。
 今回楽しみにしていたのは2番に入ったところでSTEAVE ETOさん達メンバーの方々が中央で縦一列に並び、各々上半身を少しずつずらしながら回転させるアクションが取られた(「エグザイル」って呼ばれていたかな?)に対して摩季さんがどういう反応を示すかだった。
 大阪ライブから始まったこのアクション、ツアー全体では七回めの筈だが、やはり摩季さんは嬉しそうな、そして何処か恥ずかしげだった。
 そしてそれはまさしくダンエモンが楽しみにしていたものだった。だって、嬉しそうな、恥ずかしそうな摩季さんの表情、物凄く可愛らしかったから(笑)

アンコール1.Make A Wish 〜Present for Make A Wish of Japan〜
簡易感想 これまでのアンコール同様、摩季さんはボーイッシュスタイルで、ベルト・ブレスレット・クラッシュデニムの間から見せる柄を虎柄で統一して舞台に現れたが、一人ではなかった。
 壇上には摩季さんとともにメイク・アイ・ウィッシュ・オブ・ジャパン(以下、「MAWJ」)の方々が摩季さんと MAWJ のコラボタオルを持って現れたのだった。そしてそのコラボタオルとは会場入りした時点で参加者全員に渡されたものと同じ物だった。

 このサイトはあくまで大黒摩季さんの応援サイトだからMAWJについて詳しくは触れません(詳細はhttp://www.mawj.org/index.htmlを参考にして下さい)。
 ただ、この「Make A Wish 〜Present for Make A Wish of Japan〜」は名前の通り、MAWJを、引いてはMAWJ「難病とたたかっている子どもたちの夢をかなえ、生きる力や病気と闘う勇気を持ってもらいたい」応援する為作られた曲であり、サビの部分では摩季さん、MAWJの方々、観客が一丸となってコラボタオルを頭上にかざして唄う場に立ち会えたことは、思想・心情を超えて嬉しいものがあったことは強く訴えたい。

 舞台左右のビジョンでは歌詞中繰り返された「Mai hopo hopo no oe」の歌詞が、初回限定DVDでも表現された意訳(「力を抜いて」、「自然に身をまかせて」、「ありのまま そのまま」)と供に表示され、それは壇上と観客席との一体化した思いが世界に広がれ、との思念を送っている様でもあった。

 本当にいい場に居合わせることが出来たと思うから、最後にこの曲の核とも言える歌詞を表記して感想を締めたい。

「Make a wish “願うこと”から始めよう」

アンコール2.ら・ら・ら
簡易感想 この曲がライブのトリ以外で聞くのは本当に久しぶりである(はっきり意っていつだったか思い出せない)。
 先の「Make A Wish 〜Present for Make A Wish of Japan〜」で摩季さんと供に壇上に在ったMAWJの方々と供に大合唱が為された。

 今後何度も感想を書くことになるであろう、この「ら・ら・ら」。今回ばかりは野暮は抜きにしてただただ、スーパーファイナルという場でいつも以上に大勢が一丸となったことを讃えたい。

アンコール3.START LINE
簡易感想 この曲は今回のツアーではアンコールに入る前のラストで歌われてきた。
 それゆえにこの曲が唄われないのでは?との不安を抱きかけたが、全くの杞憂だった。
 ともあれ、個人的にアルバム『POSITIVE SPIRAL』収録曲で一番好きなこの曲がこれまで以上に印象に残る形で聴けたのもまた嬉しきことであった。そしてそれゆえに3度目となる背後のビジョンでのアメリカのテキサスを思わせるような荒野に走る車道を走るような映像(恐らくは車内から撮影したと思われる)もまた新鮮に見えた。

 同じ場面TPOでこれだけ変わるのだから人生とは常に「START LINE」に立ち得るものであることがまざまざと思い知らされた一瞬だった。


アンコール4.言えなかった「ありがとう」
簡易感想 今回のツアーの目玉企画がスーパーファイナルのトリを務めた。
 今回のライブではファンクラブを通じてファンの方々が普段感謝している大切な人に対して贈りたいメッセージを摩季さんが替わって歌ってくれるという涙物の企画だった訳だが、22回目ともなると参加者=ファンに代わって本来の歌詞と違う内容で続けられている筈の歌詞が本来の歌詞のように聴こえてしまったから不思議なものである。

 誰かと一緒に来るのなら、その人に対する感謝のメッセージをダンエモンも摩季さんに託したかったのだが、残念ながらライブの時だけでなく、2009年1月9日現在、そういう人は存在せず、普段感謝したい人達は摩季ライブに参加する人はいない。
 日常生活の中で折に触れ、摩季さんの魅力を周囲の人間に伝えることはあるのだが、実際、仕事とプライバシーを完全分断する性格なので、摩季さんの魅力をプライベートで語る機会は少ない。それでも今後こういう企画がある、と思えば、身近に摩季ファンを増やしたくなったものである。

サプライズ
簡易感想 最後の曲である「言えなかった「ありがとう」」が終わり、ライブラストの定番である「お疲れちゃんの大ジャンプ」が敢行され、摩季さんが着地した瞬間にそれサプライズは行われた。

 観客は一斉に黄色い紙を広げ、唄った。
「ら〜ら、ららら、ら〜らら♪ 今日も明日もあなたに会いたい ら〜ら、ららら、ら〜らら♪ いつも夢と勇気をありがとう ずっと ずっとずっと一緒にいよーね♪ 摩季ちゃん、15年間ありがとう!! これからも一緒だよ!」

 突然眼前に現れた黄色一色の世界と「ら・ら・ら」の替え歌に戸惑い、喜び、唄われた後に半ば涙声で「誰だよ、こんなの仕込んだの〜!!」と歓喜の声を上げた摩季ネェの照れっぷりは昨日のことのように脳裏に焼きついている。
 ぶっつけ本番のサプライズは見事に成功し、スーパーファイナルの最後を見事に彩った。

 もう説明の必要なんてないと思うが、このサプライズを企画したのはエムドライブスタッフである。会場入り時に参加者全員に手渡され、ご本人に失礼な言い方をすると、「知らぬは本人ばかり」の状態だった。
 というのも、ドラムスを務めた真矢氏も、特別ゲストの土屋公平氏も、STEVE ETO氏も明らかにこの企画を知っており、最前列で参加したダンエモンには見えたのだが、「お疲れちゃんの大ジャンプ」の直前に舞台から去った筈の面々は舞台横から戸惑い、照れる摩季さんの様子を窺っていた。ニヤニヤ笑いながら(笑)。
 特に真矢さん!はっきり言って、アンタの笑い方は怖過ぎたぞ(笑)

所感 実の所、数々の摩季ライブでもファイナルと言えるものに参加できたのは今回が初めてだったりする。そして何かにつけてサプライズの連続だったのは今後の摩季ライブに対して冷淡になりやしないか心配する程だった(苦笑)。

 ライブとは直接関係ないが、以前から知人同士だった方々や、FANLOGではレスし合いながらも互いに顔も声もしらなかった方々ともライブに前後して顔を合わせ、語り合い、酒を酌み交わした、数多く参加したライブの中でも思い出深い一夜となった。
 今回のツアーより凄い経験をするライブはそうは簡単にないだろう。しかし、摩季さんなら必ず今回をも上回る喜びとサプライズと感動を私達にもたらしてくれるだろうし、またそんな摩季さんのパワーとなれるファンであり続けようと思わされたライブであり、ツアーでもあった。


 

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平成二一(2009)年一月九日 最終更新