ら・ら・ら 姫路城

正式タイトル 世界遺産劇場 姫路城 大黒摩季「大奥 On the Rock 〜ら・ら・ら姫路城〜」




 
日時2009年5月15日(金)19:00開演
場所兵庫県姫路市
姫路城三の丸広場 特設ステージ
背景 国宝にして、わが国最初の世界遺産に指定された姫路城(※この頁は戦国房ではありません。念の為)。
 白を基調とした色彩の美しさから通称・「白鷺城」と呼ばれ、戦国時代に築城された天守閣を今に伝えている(ちなみに天守閣を今に伝える城が「国宝」、繊細・火災で再建を要したものは「重要文化財」に分類される)。


 その姫路城が改修工事を行うことなり、楽天主催による世界遺産劇場が開催され、5月15(金)〜5月17(日)にかけてライブが行われ、その先陣を切ったのが我等が(笑)大黒摩季さんである(ちなみに16(土)は東京スカパラダイスオーケストラが、17日(日)は夏川りみさん、元ちとせさん、中孝介さんがライブを行った)。


 会場となった三の丸特設ステージはJR姫路駅から見て、正門から入って少し奥まった所にあり、名前の通り三の丸に設けられた屋外ステージである。
 「雨天決行」とのことだったが、「究極の晴れ女・大黒摩季」には「そんなの関係ねぇ!(by小島嘉男)」である(笑)。
 夜間とはいえ、晴れた夜空と対照的に白漆喰の美しさが映える城をステージの背景にライブは行われた。


 ちなみに姫路城でライブを行うに際して摩季さんは予備知識を蓄えて来たようで、このライブが行われる5日前の5月10日(日)に放映されたNHK大河ドラマ「天地人」の内容が本能寺の変であることから、ライブの翌々日が山崎の合戦だから、ドラマの進行に合わせるならライブ当日は中国大返しの途次にある羽柴秀吉が姫路城に投宿している筈であることを述べていたが、ダンエモン同様に道場主の分身である戦国房薩摩守が喜んだのは言うまでもない(笑)。


 楽天世界遺産劇場実行委員会が主催するライブの一方で、この時の摩季さんはセルフカバー・アルバム『LUXURY22-24pm』収録曲をメインとしたツアーの真っただ中にあり、三日前には滋賀でライブを行っており、翌日には福島でライブを行ったのだから、タフネスぶりには頭が下がったものであった。


 ともあれ、摩季ファンとして、歴史マニアとして史跡でのライブは非常に嬉しいものがあった。10年前に奈良東大寺で行われたカウントダウンライブに参加できなかった無念を晴らす気持ちで参加したことを付け加えておこう(苦笑)。

内容
1.熱くなれ
簡易感想 バンドメンバーが配置に着き、いよいよ始まる、との期待が高まる中、「Are you ready?」(準備はいい?)の掛け声と、それに呼応する「Yeah!」の歓声が4回繰り返されたところで摩季さんは現れた!

 黒いタイトなレザーの衣装に白いブーツと白いコートで現れた摩季さんは衣装とスタッフを差し、「悪魔に扮している。」との後に語っていたが、だとすれば実に可愛い子悪魔だった(笑)。


 ライブのトップを切った「熱くなれ」は一ヶ月前に参加した「LUXURYツアー」ライブでは比較的大人し目の曲が多かった中で、アンコール時に唯一と言ってもいいロック調で瞬時に場を盛り上げてくれた記憶が鮮明だっただけにいきなりの再会に度肝を抜かれた(嬉々)。


 2006年〜2007年にかけて参加したライブではこの「熱くなれ」がライブの1番手、または2番手を務めることが多かったから一部懐かしい気持ちがある一方で、前回のライブで摩季さんと観衆が交互に歌い合った「いつもと同じ道を歩いて公園またいで帰るだけなのに 何だか妙に空しくなるのは あなたに会えない それだけだろうか 未来が見えないと不安になるけど くっきり見えると怖くなる I KNOW… YOU KNOW!!」が今回は単独で唄われたのがチョット寂しかったりもしたが、ライブの最初から飛ばし過ぎるのも何だから、これで良かったのだろう。


 ともあれ、「On the Rock」の始まりには誠に相応しく、ダンエモンは右手首に当日会場で購入した「大奥 On the Rock」のリストバンドを、左手首に弘法大師様の画像が埋め込まれた数珠を装着して、両腕が千切れんばかりに振り回してのっけからヒートアップしたのだった。

2.DA・KA・RA
簡易感想 デビューから2曲目に当たるこの曲がライブの2番手を務めた訳だが、今回はアルバム『LUXURY22-24pm』収録のセルフカバー・バージョンではなく、オリジナル・バージョンで唄われた。


 つまりは1ヶ月足らずの時間に二通りの唄い方をする摩季さんを堪能出来たのだから、これはこれで嬉しい一方で、久方ぶりの「Go yes」に喜んだのはダンエモン一人ではないと信じたい(笑)。

3.チョット
簡易感想 直前の「DA・KA・RA」同様にデビュー3曲目のこの曲がライブでも3番手を務めた。


 ダンエモンが野外でのライブ人参加するのはカウントダウンを除けばこれが五度目・三年振りになるのだが、それに際して「チョット待ってよGood bye 途方に暮れる 真夏を見つめて」「恋に灼けた体を」と言った歌詞が真夏の夕暮れ時を感じさせる歌詞をもつこの「チョット」は野外で聴くのが嬉しい曲の一つなのだが、さすがに陽が長くなったとは言え、5月の19時過ぎは真っ暗で、チョット残念だった。出来れば辛うじて陽射しが残されている内に聴きたかったものである。

4.永遠の夢に向かって
簡易感想 ライブの定番曲だけに、約1年振りに聴くこととなったからチョット嬉しかった。まぁ、いつ聴いても嬉しいのだが(笑)。


 タイトルであり、サビでもある「永遠の夢に向かって」の歌詞とそれに続く歌詞は拳を振り上げて乗りに乗りまくる一方で、「うわべの安全な幸せ かなぐり捨ててしまえ 死んでもいいと思えるような 何かに向かってツッ走りたい」の部分では躍動に備えての一時的な静止に入るのだが、今回、チョットNGがあった。
 アーティストに完全無欠を求める人々の中にはライブでのNGを許そうとしない人もいるようだが、ダンエモンは人間にNGはあって当たり前だし(頻発するようでは困るが)、CDや編集されたプロモーション映像では味わえない人間臭さだと思っているから、それも生の醍醐味と思っている。
 何より、チョット照れ臭そうにしていた摩季さんが物凄く可愛らしかったから、俺は許す!!(笑)

5.ROCKs
簡易感想 ライブのタイトルに「On the Rock」とあることから、心秘かにこの「ROCKs」が歌われることに期待していたから、前奏が流れるや即座に「Hey!」の掛け声に呼応した(笑)。


 2、3年前にはライブでご無沙汰していたこの曲が、昨年のツアーでは唄われ出したから、これからのライブでも盛んに唄われて欲しいものである。
 この「ROCKs」には、男に負けまいと奮闘する女性の意思が色濃く反映されているから、男の立場で聴くのが些か残念に感じる時があるのだが、今回は別の意味で気まずいことがあった。


 つまり…


 その、何と言おうか……


 非常に書き辛いのだが……


 「女もギンギン立つぐらい」「女もガンガン硬くなって」の部分を唄う際に、摩季さんは右拳を臍の前から天に向かって突き上げるようなアクションで「ギンギン」「ガンガン」を表現していた…。
 つまりそのアクションに普段ダンエモンがこの曲のこの部分に対して抱いている考えがフラッシュバックされた(※詳細は「ROCKs」の解説参照。但し、この曲をこよなく愛するある女性ファンには「男の世界入っている」という苦情を貰ったことがある内容になっています)。
 思いが当たっていて嬉しいような、恥ずかしいような一瞬でした(苦笑)。


 この曲が終わったところで摩季さんの挨拶並びに、姫路城に対する摩季さんの感想が述べられたのだが、摩季さんは築城から400年を経て尚、往時の天守閣を残す姫路城を敢えて「しぶとい」と表現し、自分と同じだけデビューからの時間を持ち、今回のドラムスを担当してくれた真矢氏にも同様に例え、同時に、今後もロックを続ける旨を高らかに宣してくれた。
 長き歴史を持つ姫路城の如く、長きロックの歴を持ってくれるであろう摩季さんの宣言に立ち会えたことを嬉しく想う次第である。
 摩季さんともに、「常識人間」も、「合理社会」も、「固定概念」も、変え、駆け抜け、打ち壊し得る「出過ぎた杭」でいたいものである、との想いを新たにした一時だった。

6.虹ヲコエテ
簡易感想 ここからはしばらく、このライブと並行して行われていたツアーのメインである『LUXURY22-24pm』調で唄われた。


 この「虹ヲコエテ」が、2000年の一年間充電休養を取った摩季さんが2001年に活動を再開した際にリリースした最初の曲であることは、長くファンを続けている人には余りにも常識だが、今回はこの曲が生まれた経緯と共に、摩季さんから観衆に対して、「自分を褒めてあげて」とのメッセージが送られた。


 この摩季さんの言葉が響いたのか、この曲を聴く際に長年最も親しんできた歌詞である「ガンバッテ生きてるのは何故? それさえも わからなくなってしまいそうな世の中で 明日は待っている あなたのためにも 自分らしく 誇らしく いたいね」のバックコーラスで唄われる「Set me free」=「私を解放して」という言葉が胸に響いた。
 この「Set me free」という短文は「Just Start Again」「Come To Me, Once Again」でも使われており、辛い中の本当の自分を見据えなくては「虹ヲコエ」ることは出来ないような気がした。


 黒い夜空に白く生える姫路城は「虹」に例えるのは無理がるかもしれないが、個人の歴史に土砂降りの辛い時期があり、それを超えて鮮やかな「虹」があることと、生き地獄の様な戦乱の歴史を乗り越えて美しき城が雄々しく建つことに、共通点が見出せたような、奇妙でありながら快い一時であった。

7.あぁ
簡易感想 先の「虹ヲコエテ」に続いて、『LUXURY22-24pm』が続いたわけだが、この曲を歌っている間、摩季さんは頻りに背後の姫路城を振り返った。
 というのも、歌詞に頻出する「君」という語が姫路城に擬えて歌われたためである。


 摩季さんの口から、姫路城は落城の経験もなく、太平洋戦争においても投下された爆弾が不発だったりして、現在に至るまでその威容を当時のままに保ってきたことが述べられたが、その辺りは正に、「あぁ 君のように輝いてみたい 冷たい風に吹かれても負けない君のように」「あぁ 君のように貫いてみたい どんなに遠回りしても迷わない君のように」の歌詞に通ずるものがある。


 宇宙の歴史200億年、地球の歴史50億年、人類の歴史400万年、日本の歴史2000年に比べれば、姫路城400年の歴史はそんなに長いとは言えないかも知れない。
 だが、長くて100年チョットの人間の寿命や、通常は200年ももたない建造物の歴史を考えれば、ただ生き残る、滅びないというだけでも充分尊く、継続・存続し続けることの偉大さは元の軽重を超えて納得することが出来る。


 ダンエモンの「胸の奥の夢」は未だ実現に至らないが、それでも抱き続けることは改めて決心させられた 。

8.SUMMER TIME
簡易感想 セルフカバー・アルバム『LUXURY22-24pm』の初回版限定Disc2の収録曲の内、唯一この曲だけが今回のライブで唄われたが、摩季さん曰く、「今唄いたい曲。」とのことだった。


 実の所、1ヶ月前にZep Osakaでこの曲を聴いた時も、摩季さんがこの曲のどこを気に入っているのか(或いは好きでなくても唄いたい時もあるだろう)、全く掴めていない。
 が、しかし、夫の帰りを待ち侘びる我が子をあやしながら、その子が成長した暁には夫と同様に自分の元を離れるであろうことを想像し、その時までは側にいて欲しいと願う歌詞の大意から、会者定離の人生を長い歴史を持つ姫路城の前で摩季さんは物思っていたのであろうか?

9.Stay with me baby
簡易感想 直前の「SUMMER TIME」同様に摩季さんが、「今唄いたい曲。」と語っていた。


 同時にダンエモンにとっても「今聴きたい曲。」であった。
 というのも、1ヶ月前のZep Osakaでのライブにおいて、最もダンエモンが絶賛しているのがこの「Stay with me baby」だからである。
 前回も今回も、ここ3年、摩季さんのライブに真矢氏の存在は欠かせないが、彼のドラムスをここまで「イイ!」と思ったことはなかったから、前回同様の「美しき絶叫」(←ダンエモンが勝手にそう呼んでいる)とそれに負けじと激しく打たれる真矢氏のドラムスから繰り出された、「変わるから 大人になるから 言わなきゃ 忘れてしまうのに」の歌詞に前回をフラッシュバックさせつつ、改修工事を迎える姫路城に期待する気持と改修前の今の姫路城を記憶に留めて置きたい気持ちがオーバーラップした。


 「もう二度と逢えなくなる」とは誠に寂しい台詞だが、必ずやってくるその時の為にも悔いのない時間を行きたい、との想いを新たにさせられた。
 正直、姫路城より長生きするのは難しそうだから(苦笑)。

10.あなただけ見つめてる
簡易感想 姫路城に絡んだ唄い方及び摩季さんの感想が多かったから、今回のライブにおいてはこの「あなただけ見つめてる」の影が妙に薄くなってしまった(苦笑)。


 殊に前回はアカペラ(?)に合わせて変顔をしたが、今回はそれがなかった。さすがに野外ステージでは恥ずかしいことだったからかな?(苦笑)


 ともあれ、この曲の盛り上がりを否定はしないし、充分ライブの一時として堪能出来たのだが、今回のライブの個性を尊重する為、敢えてこの曲の簡易感想はこれで終わらせて頂く。

11.夏が来る
簡易感想 この曲では演出的に面白い趣向が凝らされた。
 夜空に白く映える姫路城とは対照的に舞台上では原色鮮やかなライトが乱舞したのだが、タイトルでもあり、頻出する歌詞でもある「夏が来る」の部分と、そのドラムに合わせて一部のライトが点灯したり、消えたりでシンクロされていた。
 正直、ダンエモンは歌謡曲において歌詞を何より重視するから、曲のアレンジや、ライトアップ等の演出は余り詳しく理解出来ない重視しないのだが、今回の曲と演出と背景のシンクロには珍しくアートな気分が堪能された。


 ライブが開催された日は5月15日。旧暦なら立派な「夏」である。そしてあたかも曲に呼応するかのように初夏らしい日だった。何せ、ライブ前に缶ビール3本飲んだぐらいだったから(←阿呆である)。
 歌詞の最後に摩季さんは例によって「私の夏はきっと来る」「皆の夏はきっと来る」とアレンジしてくれたが、ぼやぼやしていると今年の「夏」もあっという間に過ぎそうだな(苦笑)。

12.いちばん近くにいてね
簡易感想 ライブの定番曲でありながら(ライブでは)約1年振りに聴いた、というのが今思えば不思議な気分である。


 少々寂しかったのは、昨年はバックステージに当選したり、一番前の席に座れたり、で文字通り「いちばん近くにい」ることができたが、今回は4列目で、最前列にしても舞台とは距離があったので、昨年とは比べるべくもなかったが、まあ、贅沢言い過ぎれば罰が当たりそうなので、このくらいにしておこう(苦笑)。


 ところで、余り大っ広げには書けないのだが、2006〜2007年にかけて行われた15周年記念前倒しツアーではこの曲と某有名時代劇俳優のダンスを掛け合わせたマ●●●●●バならぬマ●●ャ●●●バが踊られた。
 今回は姫路城が舞台だけに、時代劇俳優に因むこのダンスが再度踊られないか期待したが、さすがに周囲から見える野外ステージでは無理だったようで(苦笑)。

13.アイデンティティ
簡易感想 やっぱりライブにこいつは欠かせない!
 曲そのものがライブ向けということもあるが、今回は黒い夜空と白く映える姫路城と原色ライトの乱舞によるハーモニーが得も言えぬライブだったからこそ、サビの「走れ走れDREAMER」「燃えろ燃えろFIGHTER」「吠えろ吠えろLEADER」「昇れ昇れOUTSIDER」の歌詞に普段以上のビジュアル的要素が加わったようで嬉しかった。


 加えてもう一つ嬉しかったのは、2番に入ったところで、バンドメンバー達による、縦一列に並んで個々にタイミングをずらしながら上半身で弧を描く技法(エグザイルの演出らしい)が、昨年のツアーに続いて行われたことである。
 この技法は最初から行われた訳ではなく、大阪厚生年金会館にて行われたライブから行われ出した。しかもメンバー達が摩季さんに内緒でサプライズ的に行ったので、当初はかなり摩季さんも戸惑いがちだったが、さすがに今回は予定通りの行動だったらしく、極自然に演じられ、唄われた。


 ライブから生まれた一つのパターンが定着し、その後も続いていくのは長くライブに通い続ける楽しみの一つでもあるが、一番最初に見た時のチョット照れ気味の摩季さんを見ることが出来ないのが少しばかり残念だが、これまた贅沢というものだろう(苦笑)。

アンコール1.夢の続き
簡易感想 アンコールを求める手拍子が、いつの間にやらバレーボールの世界大会で日本を応援する時と同じ手拍子で摩季さんの名前が連呼された。


 そしてツアー中のライブTシャツを着て摩季さんが現れ、2曲が歌われた訳だが、実に意外な曲がアンコールに出てきたものである。
 ライブで聴いたのは初めてだが、この曲が初めて歌われたライブ=充電直前のカウントダウン・ライブ(1999.12.31in奈良東大寺)はTVの生中継で見ていたので、不思議と初めての感覚はなかった。
 しかしながら、この曲程、その全容をなかなか現さなかった存在も珍しいのではないだろうか?


 ダンエモンが摩季ファンになって然程経たない1998年に、ロッテのCMで「あなたを静かに想う 夢に包まれて」の歌詞が流れ、ライブ初参加の1999年8月5日の千葉マリンスタジアムでもアンコールが終わった後に、終了を告げるアナウンスのBGMに流れていた。
 さながら、パチンコ店閉店間際の「蛍の光」のよう、と言っては些か下品だろうか?(苦笑)
 いずれにしても10年前は奈良東大寺にて弁慶スタイルのエキストラ(?)を背後に従えた(?)摩季さんをTVで観ながら、ライブに参加できないことに摩季ファンとして、歴史マニアとして、仏教徒として臍を噛んでいたが、今回は名城で同曲を聴くことが出来、10年前の無念が些か晴れたようでもあった(笑)。


 様々な色のライトアップとのコントラストを為す白き姫路城を見てきた直後だったので、割と落ち着いた照明の中でスタッフ一同を背後に唄われた冒頭の、「ヤシの葉を黄に染める陽」には、妙に想像力をかき立てられた。
 歌詞の背景となっている夕暮れ時と比するには遅い時間帯ではあったが、陽の高い内から(ビールを飲みながら)、夕暮れ、夜、と姫路城を見て来たので、歌詞とは異なる筈の情景があっさり思い浮かんだのは意外だった。
 ライブの翌日は仕事で、残念ながら暁に映える姫路城を愛でる事は叶わなかったが、それでも「今日より明日の夕陽が 美しくなりますように 幸せでありますように」の歌詞には確実に迫る来る明日を楽しみにさせてくれるものがあった。
直後に迫っていた摩季ネェとの別れを思うとチョット寂しくはあったが(苦笑)。

アンコール2.ら・ら・ら
簡易感想 ライブの前に歓談していたある女性との会話の中でダンエモンはこの「ら・ら・ら」「日曜日の『サザエさん』」と言い表した。
 女性は怪訝な顔をされたので解説した。
 つまり、『サザエさん』という国民的人気アニメは多くの人々にとっての日曜日の楽しみであるのだが、『サザエさん』が終われば日曜日の夜も更け、僅かな時間の休息と睡眠の後には労働や勉学に励まざるを得ない平日が始まる。故に始まるのは嬉しいが、楽しい時の終わりを思わせる『サザエさん』と、ライブの定番にして大いなる楽しみである「ら・ら・ら」に擬え、解説した結果、女性にも納得して頂けたのだが………自分で説明したら面白くも何ともネェじゃねえか(苦笑)


 ともあれ、定番であることもそうだが、ライブのタイトル自体が、「大奥 On The Rock〜ら・ら・ら姫路城〜」であるゆえに、この曲がトリを務めるであろうことは容易に想像された。
 まあ、言葉悪く言えば色々な意味で予想通りだったが、別の言い方をすれば「偉大なるマンネリ」である(←時代劇の世界では『水戸黄門』の20:45に出てくる印籠がこのように称されている)。
 要するに、「あっという間にもう こんな年齢だし 親も年だし、あなたしかいないし…ねぇ」がライブ風にアレンジされたのも、「大黒摩季の老後の楽しみ」の為に観衆参加の「ら・ら・ら〜 今日も明日もあなたに逢いたい」の大合唱が行われたのもいつも通りで、いつも通り楽しい一時だった。


 少々意外だったのは、大合唱を前にして摩季さんが「今回初めて(摩季ライブに)来てくれた人?」と尋ねたところ、割と多くの人が挙手していたことだった。
 ダンエモンも初めて参加が叶うまでは苦労したし、参加したくても全く事情が許さない時間を過ごしたことがあるし、ファンになった頃には既に何度もライブは行われていたから、常に初参加者がいてもおかしくないのだが、今回のライブでは東京から、神奈川から、大阪から、埼玉から、徳島から、山口から、大分から、熊本から多くの顔見知りのファンが参加し、その範囲の広さは、前月のZep Osaka以上だった(←勿論ダンエモンの知る範囲だが)。
 故に初参加初の割合は意外ではあったのだが、それでも、毎度のことながら、ほぼ一瞬にして「ら・ら・ら〜 今日も明日もあなたに逢いたい」の大合唱は成立したのだから、改めてこの曲の知名度の高さと、馴染まれ度に驚嘆を新たにした次第だった。

所感 何と言ってもバックに名城を控えてのシチュエーションが視覚的にも大きな見応えを与えてくれた。


 殊に「白鷺城」との異名を取る姫路城の400年の時を経て衰えない白さと、黒き夜空と、原色メインのライトアップとの様々なコントラストが曲も歌詞も大いに盛り上げてくれたのは上記に幾度か記した通りである。
 ダンエモンは歌詞に惚れるタイプだから、時折知識にない洋楽が歌われたり、特殊な演舞や技法に重きが置かれた曲が披露される際にはせっかくの名演が理解出来ずに身悶えることがあるが、今回は全て知っている曲の上に、偉大なるマンネリや、様々な色に染め易い城が基調となった姫路城が舞台であったことから、隅から隅までライブのすべてを楽しめたのが嬉しかった。


 最後に思ったのは、「また史跡でのライブを行って欲しい。」という想いだった。次は高野山か?(笑&願望)


 

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平成二一(2009)年五月二六日 最終更新