もう一度だけキスしたかった

         作詞 岡本真夜 作曲 岡本真夜 編曲 十川知司
解説 サードアルバム『Smile』の8曲目にエントリー。暗い曲である。身も蓋もない言い方をすれば「未練たらたら」の曲である。正直言ってこの曲には見るべき魅力を感じる歌詞が見当たらず、その救いのない内容からもダンエモンの中における真夜ソングとしてのランクは決して高くない。
 歌詞の内容を追うと主人公と「あなた」は恐らくは過去においては熱々だったと思われる。そして主人公が捨てきらない思い出、「信じていた」関係が無残に崩れた時にそれらの想いが拷問と化したかと思うと変な意味において付き合う前の振られた私はまだマシだったのでは?と愚にもつかない考えが脳裏をよぎる。
 一つだけ同情する歌詞を挙げたいと思うが、それは「時計台の下 出会えるはずないのに 時間を忘れてたたずんでた ごめんね やっぱり あなたに会いたい」である。叶わぬ想いでも少しでもそれに関連するもの−例えそれが無駄なもの・無意味なものだとしても−に触れていたい人情がよく現れている。
 うーむ、歌詞・曲ともに暗く救いのないこの歌に関しては実はこれ以上解説がし難い…。ダンエモンの歌詞を見る目がない為かは不明だが、また新たな観点や他の真夜ソングとの比較が生まれた際に追記したい(←「いつのことになるやら…。」とお約束のツッコミ)。


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