作詞 大黒摩季 作曲 大黒摩季 編曲 Beingスタッフ
解説 大黒摩季さんの初のセルフカバー・アルバム『LUXURY 22-24pm』の4曲目に収録。
この曲の原曲が世に出た10年後に「夏が来る、そして…」がリリースされ、それからさらに6年を経てセルフカバーされた訳だが、「夏が来る、そして…」のリリースから約半年後に摩季さんに夏が来たが、ダンエモンは摩季さんに夏が来た1年後にほんの短い夏が来たきりである(苦笑)。
名曲故に独り者には辛さを強いる曲である(再度苦笑)。
歌詞の内容に原曲との違いはなく、ただただ既に夏が来た摩季さんに貫録というか余裕を感じるのは気のせいだろうか?(笑)
歌詞内容的に自分のポテンシャルと信念と未来を信じる歌詞なので、原曲に比べて物静かに歌うことが多いこのセルフカバーアルバムにあっても、さすがに最後の「それでも夏はきっと来る 私の夏はきっと来る」の歌詞は力強く歌われたが、それでも原曲には及んでいなかった。激しい唄い様の歌詞も敢えて物静かなに唄うことで歌詞そのものに重厚感を持たせる傾向にある同アルバムだが、この部分だけは原曲以上に力強く歌って欲しかった(全体のバランスからも難しいのは分かるが)が、個々の辺りは個々人の好みだろう。
歌詞を上っ面だけで見ると愚痴の塊に見えかねないが、改めて見つめ返すと一つ一つの歌詞には恋愛に限らず報われない努力と、報われないからこそ立ち向かわずにいれないジレンマを色濃く感じる。
生老病死・愛別離苦と、人生には様々な苦しみが溢れ、中には逃げられるものもある。だが、自分自身からは逃げられない。報われない苦しみでもそれと向き合うのは本当に自分が求めるものだからに他ならない。
言わばこれは人間の宿命で、望むと望むまいと「夏が来る」ように、他の春・秋・冬も必ずやって来る。苦しみが逃れられなければ喜びがやってこないなんてこともない。静かに歌われる歌詞の中、一つ何が夏で何が冬か自分自身を振り返るのも悪くはなかろう。
摩季の間へ戻る 平成二一(2009)年四月一二日 最終更新