夏が来る

作詞 大黒摩季 作曲 大黒摩季 編曲 葉山たけし


解説 シングル8枚目の曲で、アルバムでは『永遠の夢に向かって』のトリである11曲目と『BACK BEATs#1』の7番目に収録されている。『BACK BEATs#1』に収録されていることから想像がつくように、この曲もまた摩季ソングを代表する一曲で、ライブでも毎回の様に歌われている。
 この歌ははっきり云って独り者の味方だな(笑)。勿論こんな大雑把な云い方に異論のある方々も多数いることと思うが、独り者・ダンエモンはこの歌に励まされること多しである(苦笑)。

 歌詞は理想の恋人を「夏」になぞらえている。今までの人生から恋愛や人間に対して慎重になり過ぎたり、臆病になり過ぎたりしてなかなか相手さえ見つからずにいる気持ちを、待ち焦がれる気持ちを「夏」と云う季節に比喩しているわけだが、「夏」は必ずくるもので、それに対比させている理想の男性=白馬に乗った王子様もまた必ずやって来る、と自分に云い聞かせている姿が粋である。
 「理想の恋人」が「夏」なら主人公は「何でも知ってる女王様」である。「何」を知っているのか気になるところだが、「女王様」から伝わるインパクトも凄い!「女王様」と聞いたときに、妙な眼鏡をかけたレザースーツのお姉さんが鞭と蝋燭を持っている姿を想像したことをここは正直に白状しておこう(苦笑)。
 一応言しておくが、ダンエモンにそんな趣味はない(キッパリ)。ま、それは置いといて、「磨きをかけて 今年こそ 妥協しない アセらない 淋しさに負けない」「イジけない ネタまない 間違ってなんかない」「諦めない 悔しいじゃない もう後には引けない」の歌詞はダンエモンに対しても自身に呼びかけたい言葉である。
 もう一つ、この歌の歌詞として広く注目されているのが「年をとるのは素敵なことです」がある。摩季ネェの歌手デビューは比較的年を食ってからである(チョット語弊があるが…歌詞的にそう伺える)。そのためかは判らないが、摩季ソングには「若くない」とか「若い子なら」と云った、自己を若くない存在として定義する歌詞が時々見受けられる。
 そんな中、この歌詞で「素敵なことです」とバッサリ云い切った摩季ネェに対する絶賛の声は高い。

 この「夏が来る」はライブでもほぼ毎回歌われ、その際にはお馴染みにアレンジが行われる。
 それは「こんな私を可愛い奴だと 抱き締めてくれるのは 優しいパパと 親友だけ」という部分だが、この「親友だけ」「やっぱ皆だけ!!」とアレンジされ、会場は一層盛り上がるのである。
 2001年の赤坂ブリッツでは「優しいパパと」と歌う摩季ネェが上空を見上げていたのが印象的だった。まさにその前年彼女は最愛の父を亡くしていたのである。

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令和四(2022)年六月三日 最終更新