おわりのないラブソング

         作詞 佐藤純子 作曲 藤原年樹 編曲 戸塚修
解説 椎名恵さんのフィフス・アルバム『Dolce〜ドルチェ〜』の3曲目に収録。どこか虚無感漂う、つかみ所のない曲である。
 「おわりのないラブソング」というタイトルからは永遠に続く幸せな恋を想像しそうになるが、実態「「おわり」「ない」」と言うより「「おわり」さえ「ない」」といった方がしっくり来る。
 殊に「電話さえ かけずに来たの まだ眠ってるなんて…」「笑顔も忘れそう」を見ると二人が恋しているとは思えず、「うかんで そして消えてゆく このままだめになりそうな予感…」「さよならも 見逃しそうな午後ね…」の歌詞からは自然消滅の四文字が連想されてしまう。
 一体、主人公と「あなた」の真意はどこにあるのだろう?「何故 隠すの? Newspaper」から「あなた」には隠し事があるように見えるが、新聞を見られたところで不都合があるとは思えない。
 主人公も覇気を感じさせない「あなた」の行動を言及しつつも、だからどうありたいのか?という疑問の答えになりそうな歌詞が余り見れず、強いて挙げられるのは「おわりのないラブソング」である。少なくとも夢想を重ねる歌の世界だけでも永遠であって欲しいとの願望だろうか?
 一応、「woo day dream 忘れるわ あなたが消えてく幻」の歌詞から演技でもない想像を払拭したい、とのいは感じられるが、その割には「あなた」に対して何も求めなさ過ぎである。
 希望が見出せないからこそ夢想の世界である「ラブソング」に「おわりのない」姿を重ねて羨望しているだけとすれば、主人公の姿は空しすぎる。ダンエモンが主人公の友人なら尻を蹴飛ばしたいところである。
 敢えて歌の世界に理想を重ねて現実逃避する姿に警鐘を鳴らしているのだろうか?ファンとしての未熟ゆえか、癪だが今(2004年9月25日)のダンエモンにはこの歌からはそれ以上の意味が読み取れない。
 新たな知識が加わるか、別の読みが生じたときに追記したい。


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