プリズム

         作詞 岡本真夜 作曲 岡本真夜 編曲 十川知司
解説 ファーストアルバム『SUN&MOON』のトリである10曲目に収録。真夜ソングによくあるほのぼの感を歌った曲の一つである。春の麗らかな日差しの中に安逸な気分で楽しい今を、楽しい未来を夢想するような雰囲気に相応しい。
 少し情熱的な視点を持ってみると、愛しき人との一時をこんなに楽しんでいる歌も珍しいのではないだろうか?
「目と目が合った瞬間 感じたこの人がそうだ"私の幸せ"」「瞬きするたび すべてが壊れる」「1分1秒 私を変える この人がそうだ"私の幸せ"」、といった歌詞を見ると主人公が一瞬一瞬を重んじ、幸せを噛み締めている様がそれこそ「プリズム」を通ってきた光以上に明らかである。
もう一点注目したいのが、主人公は「あなた」との出会いがもたらした変化を、その変化から始まり生まれる全てを過去から未来への時の流れと供に重視しているところにある。「今まで見過ごしてきたものすべて」「きっと私たち 生まれ変わっても 恋に落ちて行く」といった歌詞に今現在のほのぼのとした幸せの中に失った過去の取り戻しとまだ見ぬ未来への希望を溢れさせているところが何とも言えない。
惜しむらくはタイトルにある「プリズム」の存在感がさほど感じられないことである。輝ける時を「プリズム」を比喩にしているのはわかるが、タイトルとするには今一つピンとこないものがある。もう少し「プリズム」が目立つ歌詞になるか、「プリズム」よりしっくり来るタイトルが欲しかったと望むのは贅沢だろうか?


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