さよならって…

         作詞 大黒摩季 作曲 大黒摩季 編曲 
解説 アルバム『O』収録曲の4番手。野球なら花形である。(ゴン!)痛てっ…(←注:道場主のツッコミが入った音)。
 「PRPMISE "I DO"」「OVERDRIVE」「虹ヲコエテ」等の逆境にあって強く進むことを要諦とする曲の多い『O』の中では唯一の別れの曲。歌詞・曲共に寂しさに溢れている。その意が特に集約されているのが「さよならって… 勝手なくせにとてもキレイな響きで」という歌詞だと思う。何事もきれいなものがその内容に悲しい物・醜い物を持つのはより一層悲しいことである(苦笑)。
 寂しさをより一層な物にしているのが、この別れが文書でやり取りされているように描かれている背景にある。「さよならって… さよならって…手紙に書くとほんと終わりみたい でも 愛してるって まだ愛してるって 言ってるみたいね」の歌詞は「手紙」という形に残るものがより具体性をもって訴えてくる様子を伝えてくれる様である。そして最後に「さよならって… このさよならって…手紙に書くとほんと終わりみたい でも 愛してるって まだ愛してるって 言ってるみたいね」という風に微妙な変化がよりもの悲しさを引き立たせてくれている。
 この歌詞の中で一番ダンエモンの心を捉えているのは「自分のためだけの日々って 以外に頑張れない 憧れてたけど ひとり分というだけで わびしい」である。よく受験にしても部活動にしても親・教師・上司・先輩から「頑張るのは誰のためでもない、自分のためだ!!」と言われるし、「他の誰でもない、自分の為に頑張るのだ。」と声高に叫ぶ人は現実・架空を問わず数多く見られる。ダンエモンもそう言う台詞を口にしたことは一度や二度ではない。だがこの歌に歌われる通り、自分のためだけに頑張るのはその対象を諦めたり、「どうでもいいや。」と考えると簡単にその気力は失われるものである。
 だが大切なのはそんな現実性ではなく、自分のこと以上に頑張れる人の存在の尊さをこの歌詞が教えてくれる,と言うのはうがった物の見方だろうか?
摩季の間へ戻る