世界で一つしかない手袋

         作詞 岡本真夜 作曲 岡本真夜 編曲 小川知司
解説 セカンドアルバム『Pureness』の7番目に収録されているこの曲はアカペラアルバム『Crystal Scenery』の6番目にも収録されている。初期の真夜ソングにちょくちょく見られる、女学生の立場で書かれた曲である。
これまた「夢見る少女」的な歌詞だが、「手袋」という一つの物体が上手く機能している。「人一倍ぶきっちょ」、金銭不足、「授業中 先生の視線を盗んで 教科書を立てて 必死に編」むほどの時間のなさ、と言った苦労的要素とその果てに待っていた「デコボコしてる」「野球のグローブみたい」な、それでも「なんとか間にあった」、とっても「あったかい」「あなたのために 編んだ」、それこそ「世界で一つしかない手袋」。恐らく「私」の心は「手袋」のそれより温かいことだろう。
 ちなみにこの歌には真夜さんの実体験も含まれていて、真夜さんが初めて作った手袋も「グローブみたい」「手袋」だったらしい(笑)。また『Crystal Scenery』版では「そのたび お店に買いに行ったの お金が羽根をつけて 手を振っていた」の歌詞の後に「バイバイ」というお金への別れの言葉(笑)が挿入されていることを付け加えておこう。
 些か簡単過ぎる解説だが、どうもこういう少女チックな展開は自らの体験のなさからも年齢的なものからも苦手であることを言い訳におわらせて頂きたい(苦笑)。


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