Slow Shadow
解説 シングルコレクションによると椎名恵さんのサードシングル「LOVE IS ALL愛を聴かせて」のC/W曲の様である。なくした恋を悔やむ曲だが、そこには惚れた弱みが滲み出ている。
別れてしまった「あなた」のことを「自分のことしか 考えないような 人だったけれど」と表現しているが、そんな「あなた」に対して「最後まで何も あなたには言わずに 首肯いてただけ」や「あなたはあなたで 私に不満が きっとあったはず」という風にしか接することができなかった主人公は別れても直、暇を持て余しては二人で過ごした場所に来てしまったり、「ひとつの過去になった今も Shadow 港が記憶をつれ戻す」と振り返るように未練たらたらである。
正直主人公の「別離ると言えば あなたも少しは 変わると思った」の想いを(恐らくは)あっさりと裏切ったワガママ者にここまで未練を引き摺る姿には惚れた弱みの恐ろしさを覚える。勿論何も引き摺らないなら引き摺らないでそれは少々寂しいのだが…。
主人公の為に「あなた」を「Shadow」の如く引きずるのではなく、「Shadow」のように忘却という名の闇の中に葬って欲しいものである。
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