太陽をつかまえに行こう

         作詞 大黒摩季 作曲 大黒摩季 編曲 葉山たけし
解説 一言で例えるなら「大黒摩季版 Boy's be ambisious」である。虚無感漂う毎日に何もしたくない、だらだらした気分に身を委ねたくなる思いは良くないものと理屈ではわかりつつも繰り返してしまう自分を叱咤して日常からの奮起を志す曲である。
 この曲はアルバム『LA・LA・LA』の8曲目に収録されている。このアルバムを聴かずして耳にする機会はなかなか無いと思われる。コンサートでも歌われた話は聞かない。とはいえ、下手なヒット曲よりは余程摩季らしさに溢れた曲である。
 歌詞の背景に、無気力・出不精のきっかけを彼氏との別れにあるとし、それではいけない、と脱却する姿勢を目覚し時計やメーキャップといった日常の生活から始めることに表している。
 歌詞中の彼と別れてからどれだけの時間が流れたか、男と女のどちらが終わらせた恋か、は不明だが、失恋の痛手は感じられない。失恋より、無くした気力にあると見られる。目的が無いとなかなか燃えるのは難しい、目的があっても具体的方策が無いとこれまた燃えるのは難しいものである。
 日常の一つ一つの行動を改めて見なおしつつ奮起を図らんとする歌詞は、チョット聴いた目には激しさに欠けるが、噛めば噛むほど味の出るスルメの如く、聴けば聴くほど心に染み込む。
 出来る事は身の回りにある、しかしやらなきゃ始まらない、そんな当たり前ながらも忘れやすいことが、「なくしたパワー取り戻そう」と言う歌詞と「遠い星に願いを込めて待ってるだけじゃ 何も変わらない」という歌詞に対句となって表れている。ダンエモンは一曲聴く時間がないときでもこの部分を折に触れて自分に言い聞かせていることを付け加えておこう。

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