3-Call & 1-Mail

         作詞 大黒摩季 作曲 大黒摩季 編曲 建部聡志
解説 アルバム『PRESENTs』の中でダンエモンにとって(その時の気分次第で)1、2、3位を巡る三大巨頭である(後の2曲は「Come To Me,Once Again」「River」)。
この歌の主人公と「あなた」の距離及び関係は少々わかりにくい。はっきりわかるのは「あなた」がかなり多忙な人物である、ということである。そして二人が親密なのは「重荷だなんて思わせないように 愛を伝える言葉が欲しい」に表れている。ダンエモンの推測だが、恐らく主人公の想い人は主人公の気持ちに何らかの形で答えてしまい、多忙を極める想い人に無理をさせることが主人公には辛いのだろう。互いが互いを想い合っている事が短い歌詞に集約されている好例である。またこの歌詞は「After Blue」「重荷にならないように甘えるのは難しい」の歌詞を彷彿とさせる。
 だが、わからないのは「誰から離れて話してるの? 突き詰めるほど不利なのに」の歌詞にある「誰」である。「あなた」にとって主人公は「誰」には知られてはまずい存在なのだろう。単純に考えるなら「あなた」「誰」と正当な恋人関係であり、主人公と浮気している様にも取れるが、「突き詰め」ているのは主人公で この曲全体の雰囲気や主張からは浮気や不倫のような後ろ暗さは殆ど感じられない。本当に「誰」とは誰?と問いかけたくなる(苦笑)。
 些か無責任だが、対人関係の背景はこれ以上読みきれないので、この解説はここで中止し、次に「素敵になって行く あなた見るたび 取り残されてるようで 不安になるの 遠く感じてしまうの」の歌詞に注目したい。2番のサビの直前にあたるこの歌詞は1番のサビの最後の「すれ違う前に時間を止めて」とあいまって何とか現状を維持しようとする、輝き続ける愛しい人に必死について行かんとする主人公の苦悩と決意が感じさせられる。そして見逃して成らないのが、主人公は思い人の多忙な情況を気遣い、あくまで自然体で二人の中をより良く取り持ちたい気持ちを歌詞全体で滲ませている点である。それを示す歌詞が「あなたとの距離に 負けないように」「その声だけでも聞きたくて」「何気ない声で『好き』って聞かせて」等である。
 最後にダンエモンがこの歌で好きな歌詞をもう一つ紹介して締めくくりたい。それは「あなたしか見えなくて」である。アジアの歌姫と言われた故テレサ・テンの「時の流れに身をまかせ」「今はあなたしか見えないの」を聞いて依頼ダンエモンはこの手の意の歌詞に弱い(ポ)。
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