True love,again

         作詞 椎名恵 作曲 竹沢好隆 編曲 戸塚修
解説 「できれば消したい 過去があるけれど だから今が あると信じたい」−この歌詞に勇気付けられた経験は数え切れない。人間過去を変えることは不可能だが、より良い未来を築くことで嫌な過去さえも「肥やしだった」と思える、そう思えば過去を悔やむことより今をがんばることに邁進できるというものである。
 ダンエモンにとって感慨深いこの歌は7thアルバム『VOLAGE』の9番目に収録されていて、シングルでは12thシングル「Without your love」とカップリングされている。比較的短く、サビの繰り返しも為されないこの歌の歌詞は信じられる愛に出会った静かな喜びに溢れている。
 「きれいになったと 誰もが言うのよ ほんの少し 恥ずかしかったわ」とは心から信じられる愛に巡り会った喜びが自然と主人公の表情を微笑ましいものにしていると確信する一方で、その喜びがストレートに表れている事に気恥ずかしさを覚えている様がなんとも可愛らしい。
 それゆえに本人も「子供のように 話してる」と意識しており、「あなた」も在り来たりの日常を喜ぶ様に「良かったね」「微笑」んでいるのだろう。
 物静かな歌詞に溢れる計り知れない喜び−それは「愛」と供に「人を変えてゆく程の 不思議な力」なのかもしれない。今後何度でもこの歌の歌詞の持つ魅力に共感したいものである。生きている限り何かが為せ、過去の如何なる物もそれによって輝かせる可能性を持つのだから。


恵の間へ戻る