White Christmas

作詞 岡本真夜 作曲 岡本真夜 編曲 岩渕聡志

解説 岡本真夜さんの8thアルバム『Soul Love』の9曲目に収録。この解説の為に他の真夜ソングも見てみたのだが、以外に真夜ソングにはクリスマスを歌ったものが少ない(クリスマスの歌詞が出てくる「ANNIVERSARY」にしても曲自体はクリスマスをテーマにしたものではない)。

 曲調に比して歌詞に派手さは少ないのだが、「二人の想い 解け合いますように」と祈りつつ、「世界中 幸せになるように」とも祈っているところが微笑ましく、新の意味でクリスマスらしいクリスマスソングではなかろうか?
 仏教徒のダンエモンにとってクリスマスはにわかカップルや馬鹿ップルに眉を顰めながら期間限定の美味い物に舌鼓を打つ(笑)行事(?)なのだが、本来はクリスチャンにとって神の子にして始祖であるイエス・キリストの生誕を祝う目出度くも厳粛な日の筈だから、恋人同士が愛を確かめ合い、神に「あなたと幸せになれますように」と祈るのも大いに結構だが、世の全てに対して「幸せになるように」との気持ちはクリスチャンのみならず、宗教を信じるものとして大切だろう。

 歌詞としてもう一つ注目したいのは冒頭の「I'm longing for you」である。
 「long for」=「〜に焦がれる」という英熟語をTHE Beatlsの名曲「Yesterday」で知った人も多いと思う(道場主は中学3年の時に知った)が、真夜ソングではこの「longing for you」という歌詞が「銀色の週末」「Everlasting」に見られ、この「White Christmas」を含む3曲に共通しているのが、冬の雪降る背景を舞台とした物で、寒い季節だからこそ「long for」=焦がれるほどの熱さに心身を委ねたくなる気持ちが表れていて、静かな曲でありながら内包する心情はかなり激しいのが印象深い。

 この曲に関してチョット残念だったのは2007年3月16日のツアーでのこと。アルバム『Soul Love』収録曲の中で、唯一この曲だけが歌われなかった。季節外れ過ぎたのは分からないでもないのだが…(苦笑)。


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平成二三(2011)年三月八日 最終更新