X'masには花を抱えて

         作詞 椎名恵 作曲 椎名恵 編曲 戸塚修
解説 椎名恵さんの8thアルバム『Because of the rain』の3曲目に収録。エム・アンド・アイ住販CMのイメージソングでもあるが、ダンエモンは未確認。
 クリスマスと言えば道場主は1999年のクリスマスに東京での椎名さんのライブに参加し、当然の様にそこにはこの曲を求める声があったが、演奏者用の楽譜が用意されておらず見送られた、残念である(苦笑)。
 歌詞の内容は、クリスマスとなるとすぐにイチャイチャやHに走る世間の馬鹿ップルどもに聞かせてやりたいぐらい落ち着いた雰囲気の見るほう聞く方も嬉しくなって来る様な理想的な恋人同士の時を醸し出してくれている。
 流れを見ると「予約したBayside Hotel」「いつになくオシャレをして」と言った歌詞から、主人公と「あなた」が前々から企画していた上に、「こんなふうに過ごせること ずっと前から夢見てたの」とある様に非常に楽しみにしていた様子が伺える。
 クリスマスデートの流れはホテルを予約しての食事に始まり、その後の星(天候によっては雪)の空を愛で、愛を語り合う、というもので、歌詞の所々に見られる二人のときを満喫する様―「顔を寄せて二人だけの 秘密ささやき合うの」「誰からも気づかれずに そっと手をつなぎましょう」といった控えめな歌詞は全くいやらしさを感じさせず、それでいて二人でいる時間が本当に嬉しい事を表していて実に心地いい。くどいが世間の馬鹿ップルどもには見習って欲しい。
 別の視点から見てみたいが、歌詞の中に「去年のクリスマス ひとり星を眺めてた」「今までクリスマス そんなに好きじゃなかったわ」とあるが、これは共に過ごす人がいなかったからだろう。毎年クリスマスを楽しみにする人もいれば、辛い思いをする人もまた多い(苦笑)。
 ダンエモンは仏教徒だから他宗のお偉いさんの誕生日に特別な関心はなく、クリスマス・イブより花祭りの日の方が大切なのだが、「彼女のいないことの言い訳だろ?」とか、「辛いよねぇ、独り者は・・・」とか「無理すんなよ、早く彼女作って、クリスマスにいちゃつけばいいじゃないか。」という丸で自分で意図しない愚痴を周囲が勝手に捏造してしまう日本のクリスマスのシステムには毎年開いた口がふさがらない思いをしている。ちなみにインフルエンザで寝込んだ社会人一年目を除いてダンエモンは毎年クリスマスは働いている。
 そんなダンエモンにとって、1999年のクリスマスがいかに嬉しいものであったかが御理解頂けると思う(笑)。まさか生まれて初めての椎名ライブでいきなり椎名さんと会話が出来るとは思っていなかった……。
 ところで、この曲を初めて知ったとき、道場主はクリスマスにおける「花束」の存在意義を知らなかった。大黒摩季さんの「BLUE CHRISTMAS」を知ってからポインセチアの花がクリスマスを彩る代表的な花であることを知った。この「花束」の中身もポインセチアだろうか?
 そしてこの「花束」を始め、「シャンパン」「Bayside Hotel」「いつになくオシャレ」「夜遅く雪」と主人公の心弾ます要素は多数あるが、全ては副次的なものだろう。愛しい人との時間はこれらの楽しさを何倍にも高めるのだろう。今現在全くアテはないが、ダンエモンもクリスマスに限らず、この曲の様な「大人の夜に乾杯」したいものである。
 

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