18周年記念ライブ

正式タイトル 岡本真夜 FUN CLUB SUN&MOON 18th START イベント








日時2013年5月3日(金)開演
場所東京都中央区
銀座YAMAHAホール
背景 平成七(1995)年5月10日にデビューした真夜さんにとって、ゴールデンウィークのスタートライブは毎年の恒例行事と化している。
 普通はゴールデンウィークのライブは関東に住まわない方々にとっても時間が採り易い、有り難いライブなのだが、ダンエモンの勤めている会社はチョット特殊なのでGWといえどものんびりとした休みは取り難く、昨年は参加出来なかっただけにこの日はいつもに増して楽しみにしていた。

 この時は珍しく、連休が取れ、ライブ前日の早朝に夜行バスで横浜に到着し、湘南・横浜を満喫。ネットカフェをホテル代わりに一泊すると当日は実に12年振りに銀座を訪れ、本当の意味での“銀ブラ”をした。

 早朝からかなりの時間、銀座を歩き回り、GW真っ只中ゆえか、有名な街ゆえか、外国人の団体旅行も多いのを眺めつつ、晴天の陽射しに長時間身を置いた日中は何十日振りだったかを考えていた。
 そこで、今回のライブは珍しく酒の入っていない状態で参加した………………とまあ詩人的な人間ではなく、単に前の日飲み過ぎただけだったのだが(苦笑)。

 今回参加した銀座YAMAHAホールはこれまでのダンエモンのライブ歴でも初めてやって来た場所で、ホールの名の通り会場は階段状になっていた。実際、後方に行くほど高くなる会場での参加はかなり久方振りだった。


1.One Love , One Smile
簡易感想 半年前に参加したクリスマスライブに続いてこの曲が聴けたのは嬉しかった。最新アルバム『Tomorrow』は東日本大震災を意識して作られたアルバムだけに、底抜けに明るい曲は存在し辛いのだが、それでも復興に明るさは必要で、その何役を見事にこなすのがこの曲だから、18周年記念のスタートを斬るに相応しい選曲と言える。

 場所が楽器メーカーの大手YAMAHAに関連した場所だった為か、初めからピアノの弾き語りで始まった。相方は勿論知野芳彦氏だ。
 ライブに参加する場所としては初めてでありながら、極自然にスタートに溶け込めたのは歌詞に込められた「One」とのマッチングゆえか、GW前後のライブ参加が定番化しているゆえかは判然としないが、久方振りに「青く大きな空を見上げ」てやってきた身には嬉しいスタートだった。

2.大スキ!
簡易感想 広末涼子さんに楽曲提供されたことで有名なこの曲だが、一昨年(2011年)にスズキラバンのCMでのあのわYukkoさんさんがカバーして歌っていることが紹介された。
 確かに聞き覚えはあったが、敬愛するアーティスト以外に関しては芸能界音痴のダンエモンがのあのわYukkoさんもこの日初めて名前を聞いた事実は内緒である(苦笑)。
 前々からこの曲に関しては「真夜ソング」と言うより、「広末ソング」のカラーが強いことを言及していたが、ここまで来ると隔世の感があり、18年という微妙な時間にも濃い歴史があることが実感された。

3.太陽の花〜どんなときでも 寂しい夜でも〜
簡易感想 この曲が選ばれたのはC/W曲を選ぶ、と言う真夜さんの意向によるもの。勿論、ダンエモンにとってライブでは初の邂逅である。
 ちなみに真夜さんはこの日のライブにテーマを持たせることを考えていたそうで、アイディアの一つに「例えば『すべてC/Wだけ』とか…」というのもあったそうだが、「それだとデビュー曲が歌えなくなるから、皆が不満を抱く」とのことで、結果として新旧織り交ぜて「喜ばれそうな曲」が選ばれたのだが、真夜さんに言わせると「結局適当(苦笑)」だったそうな(笑)。ま、額面通りの「適当」とは思わないが。

 会場ではこの曲のA面である「同窓会〜Dear My Friends〜」の名が出るのにしばしの時間が掛ったが、これも真夜ソングがそれだけ歴史を持ち、多岐に渡ってきたゆえだろう。
 季節感もぴったりで、冒頭に書いた様に久々に「コバルトの青空」を長時間見て来た後だけに、様々な刺激・成功・快楽・勝利・達成感・目に見える結果に汲々として「Sunday, Monday, Tuesday, Wednesday, I wish dream, Thursday, Friday, Saturday, Always」の気持ちを忘れていたのに気付かされた。
 リズミカルで、春暖の穏やかさが漂いながらも「初めて 夢抱いた あの時の気持ち 思い出して 歩いてみよう 心に未来を紡ぎましょう きっと誰にでも 輝かせられるものがある」という岡本真夜版「初心忘れるべからず」が心地良かった。

4.愛しい人よ〜remember me〜
簡易感想 目の前で弾き語りにて「今宵の月は 心 偽れないほど 綺麗で」なんて歌われた日にゃ、考えている事の大半が酒と女のことを占めている日常が恥ずかしくなる(苦笑)。
 個人的にはこの曲に歌われている「愛しい人」は大嫌いなのだが、そんな相手に対して「何も伝えられないままで あなたを想って涙する夜も これからもきっと あるでしょう 二度と 会えない人よ どうか思い出だけは そっと 胸の中に」と一途な様がこの曲の美しさと思っている。
 ライブでは4年半振りにこの曲を目の当たりにした訳だが、美しさと切なさの比例を耳目にして、この曲が時の流れの中で「寝かされた美酒」の如く熟成された気がした。

5.想い出にできなく
簡易感想 弾き語りにはこの曲が欠かせない、と考えるのはダンエモンだけだろうか?
 ライブ登場率の高いこの曲だが、今まで何度「“会わなければ 忘れられる”そう思ってた」の歌詞から直後の「でも会わなければ 会わない分 募る想い」に移る間の鍵盤捌きに惚れ込んでいることについて触れて来たことだろうか?
 それだけ何度聞いても嬉しく、改めて今後も、何度でも、「髪を通り抜けて行く5月の風」に吹かれながら聴きたいと気持ちにさせられた(室内だが)。
 実は、「5月」のライブでこの曲を聞くのはまだ二度目だったりしたんだよね(苦笑)。

 弾き語りは一先ずこの曲で中断したのだが、そういう意味ではトリの位置に来ていたのは嬉しかった。

6.宝物
簡易感想 ピアノの席を立った真夜さんはステージ中央部に移動し、知野氏のギターのみの演奏で歌われた。
 真夜さん曰く、この「宝物」は「二人で相当している」とのことで、ライブ登場率の高いこの曲が、今後も様々なバリエーションで披露されることが期待できそうな予感が嬉しかった。

7.Will…〜未来へのプレゼント
簡易感想 1番がノーマイクで始まったのが、アコースティックライブ2012のラストが再来した様で本当に嬉しかった!
 そしてこれは過去の二番煎じなどではなく、途中からはマイクやギターも駆使し、よくよく聞けばこの変化を受けてホールの響きと相俟った変化が次々と新鮮味を与えてくれたのが音痴のダンエモンにも分かった。
 勿論、最後の「愛してる」はノーマイクだった。う〜ん……酒を飲んでなくても酔えるぜ…(陶酔)。

8.木漏れ日の中で大切な人を見つめる
簡易感想 15分間の休憩を挟んで、お色直しをした真夜さんが登場。それまで白い服ジーンズを履き、水色のカーディガンだった真夜さんが、上着をから黒いタイトシャツへ着替え、下は花柄がかなり大きいロングスカートになっていた。
 そして再度ピアノ椅子に座った真夜さんはピアノ演奏に対する想いを述べ、ここからはピアノインストに入った。よって歌詞は無いので、タイトルだけになるのをご勘弁いただきたい。

9.フィンランドの森
10.荒れる天使の森
11.片思いの曲
12.曲名不明
簡易感想 ライブ後に発行されたファンクラブ会報誌によると、このライブの時点でタイトルの無い曲もあったとのことで、最後の曲がそうだったと思われる。
 真夜さん曰く、「聴いている人が優しい気持に」なることを考えて弾いていたとのことだった。

13.イベントコーナー
簡易感想 「皆さんとイベントを楽しもう」という趣旨で開催されたことが真夜さんの口から告げられ、その為に特別司会者が登場したのだったが、それはせん○みつ■氏が付けているようなドデカい蝶ネクタイをつけた知野氏だった(笑)。
 ちなみに真夜さんもこのイベントでは「岡本真夜」ではなく、「岡本ミッドナイト」……………「ミッドナイト」→「真夜中」→「真夜」……バンザーイ!!(笑)

 駄洒落はさておき、まずイベントでは開演前に集められたアンケートからQ&Aが行われた。残念ながらダンエモンのQは選ばれなかったが、その内容は…………
  • Q :ピアノインストの発売予定は? → A :来年(2014年)中には…。
  • Q :元気の源は? → A :友達や家族と笑うこと。
  • Q :もし息子さんが歌手になりたいと言ったら? → A :お勧めしないが、本人が希望するなら応援する。
  • Q : 恩人と呼べる人は? → A :ファンレター・メンバー・スタッフ・周りの人すべて。
  • Q :パリ旅行で美味しかった物、美味しくなかった物 → A :美味しかった物は鴨料理。美味しくなかった物は無し。
  • Q :Dreams come trueの曲で好きなのは? → A :「朝が来るまで」
  • Q :一番好きな持ち歌は? → A :「Alone」
  • Q :ピアノを始めたのは? → A :3歳から。
  • Q :音楽以外に挑戦しようと思っていることは? → A :沢山あるが、今はまだ言えない。
 となっていた。

 続いて、真夜さんの「記念品・私物プレゼントの抽選会」が行われた。
 入場時に切り取った半券をくじ代わりに、抽選が行われ、サイン入りのツアーTシャツに本、お皿、おもちゃ、名刺ケース、ポケットミラー(手作り)、写真、サイン入りポストカード、ぬいぐるみ(手作り)等、すべて真夜さんが自宅から持ってきた物、とのことだったが、残念ながら当たらなかった………。
 当選された方々おめでとうございます。真夜さんに手渡され、握手まで交わして良かったですね、パチパチパチパチパチ(←祝福2:嫉妬8)

 イベントの最後は「一年一回解禁撮影コーナー」で、観客は一斉にデジカメ、スマホ、携帯を取り出して、撮りまくっていた。ファン仲間から聞いた話によると、昨年もあったとのことで、解禁が告げられた直後の慌ただしい動きにも納得。勿論ダンエモンもデジカメに手撮影したが、余りいい出来ではなかった………さすがにSUN&MOONの許可なしに掲載は出来ないから、出来は二の次にして、オリジナル写真=思い出として所持しよう(笑)。

 そして撮影しながら、敬愛するアーティストの中で、大黒摩季さんと椎名恵さんは既にツーショット写真の撮影に成功している中、真夜さんだけまだで、いつの日かこの野望も実現させん、と拳を握り締めるのだった(ちなみに平成26(2014)年4月28日現在未達成)。

14.ANNIVERSARRY
簡易感想 イベントが終わり、一旦知野氏が退場。弾き語りにてリスタートしたのだが、「ANNIVERSARRY」が弾き語りだったのは初めてではないだろうか?
 これもこれで良かったが、やはりこの曲はスタンディングで歌って欲しい気がした。まあ、この曲もライブ登場率が高いから様々な形を楽しめるとは思うが(笑)。

15.松本直樹氏入場
簡易感想  ここで知野氏が再登場し、特別ゲストがイベントの為に駆け付けた、と紹介され、松本直樹氏が入場。昨今のライブではチェロ担当の五十嵐あさかさんと共にバンドメンバーとして度々真夜ライブに加わり、ドラムスを担当……………って、この様なサイトを見る方が知らない筈ないか…(苦笑)。

 最初はチョットした雑談が為され、その後松本氏はノリノリ状態でシンバルとボックス上の楽器(←スンマセンね、楽器に疎くて…)でもって、この後ファーストシングル曲とセカンドシングル曲の演奏に参加し、ヒートアップに一役買って下さっていた。
 う〜ん、五十嵐さんにも来て欲しかった……。


16.TOMORROW
簡易感想 知野氏・松本氏を加えてここでデビュー曲(つまり前述した「ファーストシングル曲」)が登場。松本氏を加えた一曲目がこの曲とは憎い演出である。
 思えば、真夜さんのデビューした18年前、平成7(1995)年の5月と言えば、関西地方は阪神大震災の痛手が続いており、日本全体もオウム事件の余波で不安の真っただ中にあった訳で、この「TOMORROW」が多くの人々に癒しを与え、16年後の東日本大震災でも同様の恩恵をもたらしたことは素晴らしきことでありながら、決して真夜さんの望んでいたことではなかっただろう。
 東日本大震災以来、この「TOMORROW」をライブで聴くのは6回目だが、2年以上の時を経てまだ日本が東日本大震災の影響から抜けきっていないことを感じさせられる事例は多い。まだまだこの曲が多くの人々を励ます例は増えるだろうけれど、そろそろデビュー記念曲としての、本来の役割に立ち帰った楽しみ方をしたいものである。

17.FOREVER
簡易感想 松本氏を加えた2曲目にしてセカンドシングル曲の登場。決して毎回出て来る訳ではないが、ここぞというタイミングでライブに登場してくれている気がするのが嬉しい存在である。

 前述したように、この日は事前に真昼の青空を見上げる時間を過ごしてきたから「そよぐ風が 気持ちいいね 広い空を ずっと見てた」の歌詞にいつも以上の臨場感を感じ、「つないでいる このぬくもり 離さないで I LOVE YOU 寂しい時 うれしい時 どんな時も そばにいてね」で更にヒートアップする知野氏・松本氏とともにノリノリを味わった。
 そしてそれに呼応するが如く、会場全体も自然とスタンディング状態となってノリまくっていたのだった。

18.魔法のリングにKissをして
簡易感想 思えば、一時御無沙汰することもあったこの曲が昨今ではかなりの頻度でライブに登場してくれている。
 その都度真夜さんの口から自身にとってのこの曲の存在意義が語られるのだが、改めてスタートライブでは必ずこの曲が出て来ることに納得したものだった。

 普段通り、「明日のために 二人のために 私が私であるために」の部分で特に拳に力が入るのだが、「自由」に生きているようでも、まだまだ「与えられた自由」の中にしかいないから、この歌詞に願いを託している自分が不甲斐なくもある。
 いつの日かこの歌詞を達成感の中に聴きたいものである。

 歌い終わった後、真夜さんから18周年を迎えたことと、アルバム『Tomorrow』以来リリースが無い状態であるにもかかわらず駆け付けたファンに対する謝意が述べられた………………ん?アンコールなしか?!と驚かされたが、実はそれに変わるサプライズがこの後存在した。

所感 
 サプライズとは急遽行われた握手会だった!

イオンモールフリーライブ以来の、2年9ヶ月振りの感動的な出来事だった。勿論全員として下さったので僅かな時間の中、興奮で自分が何を言ったのかも覚えられない状態だったが、サプライズだった分、その喜びは1度目に劣らなかった。
 2年以内に後2回真夜さんと握手を交せられれば顔を覚えられる自身はあるのだが、果たして可能だろうか?でも「ダンエモン」の名を認識されていないときついだろうな(大黒摩季さん・椎名恵さんには顔より先にダンエモンの名を覚えられていた)。

 レポートには直接関係ないが、このライブではライブ前後でファン仲間との交流を今までになかった程持ち得るなど、他の喜びも大きかったが、結局この後2013年は業務上の苦境や父の病気もあり、真夜ライブに参加出来なかった(ライブ自体がこの年はこれが最初で最後だった)。2010年は4回参加したが、いい加減、ネガティブに対する癒しを求める形の参加は卒業し、ポジティブに勢いを求める形の参加を果たしたいものである。

 

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平成二六(2014)年四月二八日 最終更新