2.奮闘ライダーマン!
弱いからと云って活躍出来ない訳ではない。また、敵の改造人間を倒すことだけが戦功ではない。だがデストロンの一員である時さえ科学の力で人類のユートピア建設を志した結城丈二が復讐の為に変身したライダーマンは紛れもなく「戦う為に」生まれてきた。
それ故にここでは敢えて微力ながらも自らの信念の為に限界以上の戦いに挑んだライダーマンの奮闘に注目したい。
1)with仮面ライダーV3
デストロントいう組織に属するライダーマンと、デストロン壊滅に邁進する仮面ライダーV3が当初迎合する筈もなかった。
だがデストロンを人類滅亡を目論む暗黒組織と気付き得ないライダーマンはV3との共闘を拒みつつもヨロイ元帥の卑劣な罠にかかった人々の人命救助を優先したが為になし崩し的な共闘関係になる。
改造人間としての戦闘能力がV3・デストロンのヨロイ一族に劣るライダーマンは助手達の仇たるカマクビガメ、子供達を誘拐するサイタンク、ヨロイ元帥指揮下にて悪事を遂行するシーラカンスキッド・オニヒトデ・吸血カメレオンとのなし崩し的に始まった共闘の中でライダーマンがアタッチメントでヨロイ一族の動きを封じ、V3がとどめのキックを放つ、という図式が次第に堅実なものとなっていった。
だがこの二人、個々には戦わぬ方がよく、デルザー軍団の磁石団長・ヨロイ騎士のタッグには個々に立ち向かってライダーマンがヨロイ騎士に不覚を取り、V3もまた地震発生装置を併用した磁石団長の為に囚われの身となった。
岩石大首領やジャークミドラとの戦いでV3・ライダーマンのタッグが遅れを取ったのは、これは相手が悪かったと見るべきだろう(岩石大首領は第一期シリーズのラスボス。ジャークミドラは設定ではライダー三人を同時に相手に出来ることになっている)。
2)with仮面ライダーストロンガー
いきなり戦闘に入ったから笑った。「仮面ライダーV3」の最終回以来の素顔での出番が手柄争いからの取っ組み合い。もっとも、この時城茂はそんな意識はなく、互いに味方と気付かないままライダー同士の同士討ちとなる。
V3の仲裁を受け、あっさり誤解を解き、「君はストロンガーだったのか…。」と呟いていたのを見るとその存在は知っていたわけで、ギリシャから追ってきたヨロイ騎士に襲いかかろうとした茂を味方と気付いてもよさそうなものだったが、相変わらずである(苦笑)。
この後、ライダーマンとストロンガーの共闘は見られない。只気になるのは、当時一部の幼児誌ではストロンガーの強さを「ライダーマン3人分に匹敵」と書いてあったらしい。何ともライダーマンの立場のない話である。
3)with仮面ライダーX
「仮面ライダー(スカイライダー)」の第26話にてライダーマンはXライダーとともに東京23区を囲うような陣形で都内の小学校に設置された砲台の破壊に出撃する。
その範囲の広さと目標の多さから自然二人のライダーは単独別行動となり、ライダーマンはスイングアームを振り回しては大砲の発射を防ぎ、アリコマンド達を蹴散らし、ライダーマンキックという生身の技(呼称なし)で大砲の砲身をへし折り、これが後年「ライダーマン再改造説」を生んだが、シルバータイタンはこの説を支持したくない。
最後にスカイライダーとドクガンバが戦う小学校の校庭に時を同じくしてXライダーとともに駆けつけ、スカイライダーに砲台破壊を宣言し、ドクガンバ打倒を命じた。
このXライダーとの共闘はライダーマンのもう一つのステータスとなったのか、次々回の第28話でもスカイライダーを交えたトリオでネオショッカーの科学者拉致妨害に乗り出し、怪人U世部隊には遅れを取らなかったものの、グランバザーミーの素早さに翻弄され、背後から羽交い締めにしたライダーマンだったが、それを目掛けて放たれたXライダーとスカイライダーのWキックは素早くそれをかわしたグランバザーミーの為にライダーマンを誤爆した。
尚、現在「マガジンZ」誌上にて連載中の「仮面ライダーSPIRITS」では結城丈二と神敬介は素顔の対人関係でいい味を出している。シルバータイタン個人はライダーマンのロープアームとXライダーのライドルロープを駆使したツープラトンロープワークを見てみたいと希望している。
4)withスカイライダー
ニューヨークの下水道を根城に殺人テロを行っていたドブネズゴンを追って帰国した結城丈二は筑波洋(村上弘明)と再会し、先輩と云う事もあり、結城らしく何かと率先して事に当たろうとする。
が、ドブネズゴン追跡の中で叶茂(白鳥恒視)の級友の救出を優先しつつ捜査したため、結城がほぼ単独で調査・張り込み・潜伏をも行い、今まさに細菌テロに移らんとしたドブネズゴン一派を奇襲までした。
アリコマンド相手に大立ち回りを演じ、ドブネズゴンにも善戦し、打撃も与えたが、今一歩の所で窮地に陥る。が、これはすんでのところで駆け付けたスカイライダーの加勢で事無きを得、V3以来の黄金パターンでライダーマンがドブネズゴンを封じ、スカイライダーがライダームーンサルトで止めを刺した。
シリーズの流れからライダーマン&スカイライダーのタッグは「仮面ライダーSPIRITS」の連載長期化に期待するしかない??
5)with仮面ライダースーパー1
特番「仮面ライダーZX」で風見志郎の指示を受け、バダンニウム84を輸送するバダンの輸送部隊を9人ライダーは1号&2号、V3、X、アマゾン&スカイライダー、ストロンガー、そしてライダーマン&仮面ライダースーパー1の6班に分かれた。
それぞれのライダー達の襲撃を前にバダン怪人達は殆ど敵ではなく、大半はライダー達から一撃を受けるや、逃走した。そしてライダーマン&スーパー1による襲撃にバダン怪人は姿も見せず、むしろ話のファクターは直後の仮面ライダーZX・村雨良(菅田俊)との邂逅に重きを置かれる。
ライダーマンとスーパー1をバダンの一味と思い込む村雨(怪人逃走後に違いないが、コンバットロイドと戦っていたのは目に入らなかったのか?)はZXに変身するや二人の説得に耳も貸さず襲いかかり、ライダーマンの放ったロープアームを介しての綱引きとなる。
明らかにZXに力負けするライダーマンにスーパー1が加勢するも、ZXのパワーは二人掛りをも凌駕する。結局ライダー同士の同士討ちは背後からのV3キック(←をひ卑怯だぞ)で止められるのだが、この時何故スーパー1はパワーハンドを使わなかったのだろうか?
尚、原作を意識してか、「仮面ライダーZX」のリメイクでもある「仮面ライダーSPIRITS」でもライダーマンとスーパー1はカマキロイドとジゴクロイドの合成体の放つ虫群をライダーマンがネットアームで絡め、スーパー1が冷熱ハンドの超高温火炎で焼き払う、という技を見せ、ヤマアラシロイドにはロープアームとエレキハンドを同時に放って電撃を与える技も見せた(ZXに妨害されたが)。
原作を意識する傾向から、ライダーマン&スーパー1には益々期待したいものである。ともに同じ改造された腕を振るう者同士なのだから。
6)VSカマクビガメ
ヨロイ元帥より処刑の途中で助手達の助けで虎口を脱した結城丈二の追跡・殺害を命じられたのがカマクビガメである。
デストロンガス(標的を窒息させ、殺害後、遺体をも発火して焼き尽くしてしまう)を発する小亀を放ち、結城の助手を殺害したカマクビガメは手術後の昏睡から覚め、変身を遂げたライダーマンの姿に戸惑い、床に流された電流で感電している所を逃げられたり、呑み込もうとしたV3の脱出パンチで内部から破壊されたり、とオツムはいまいちのようだが、水中に逃げてV3ホッパーの追跡をかわしたり、名前通りの鎌首や、1t近い体重、甲羅の硬さと云った自らの長所はよく活かし、膂力ではデビューしたばかりのライダーマンにひけを取る事はなかった。ともあれ、単純にライダーマンVSカマクビガメ、と見た時、ライダーマンには戦闘経験の不足が、カマクビガメにはシチュエーション次第で頭の働きに格差があるため、戦歴のみの比較による両者の強弱には判断し難いものがある。
7)VSサイタンク
サイタンクこそはヨロイ一族はおろか、デストロンでも1、2を争うと云って良いほどの剛の者で、結城丈二を締め上げた際の、「例え貴様がライダーマンに変身したところで、俺とでは勝負にもならん!」と一喝した台詞はライダーマンの力量・戦闘経験の不足を抜いて聞いてもかなり納得させてくれる。
さすがに両者を力量で比べた戦力格差は歴然で、サイタンクに即座に軍配が上がる。
デストロンの罠に嵌る形ではあるものの、ライダーマンのアタッチメントとサイタンクの怪力を利してのV3生き埋めは即興でありながらなかなかのコンビネーションだったのが、逆にV3とライダーマンが息の合ったコンビネーションを見せた際にはほぼ最初の共闘にありながらサイタンクが一方的に敗北したのは興味深い。
純粋に両者が戦う事を考えるなら、戦力を頑丈さと膂力に依存するサイタンクの直情戦術をライダーマンが如何にかわし、搦め手より封じるかに尽きるだろう。
8)VSシーラカンスキッド
完璧なまでの変身能力で偽結城丈二並びにデストロンライダーマンに化けた事からもライダーマンとの因縁が浅からぬシーラカンスキッドだが、ライダーマンとの直接対決は殆どない。
僅かな時間、V3とのツープラトン攻撃に対峙したが、すぐに戦闘員達が加勢し、ライダーマンは殆どそっちと戦ったため、ライダーマンとシーラカンスキッドの単純比較は殆ど不可能と云って良い。
ただ、シーラカンスキッドの化けた偽結城丈二 (勿論山口暁自身が演じるわけだが)が、本物の結城丈二にはまず考えられない狡猾なほくそえみを見せた点は注目したい。戦闘とは関係ないが、番組の盛り上がりへの貢献度として。
9)VSオニヒトデ
ほぼ一戦にしてV3に敗れたため、ライダーマンとの戦力の比較は難しい。分裂する体を駆使しての打撃損害分散が優れた防御力を生むとはいえ、その防御をライダーマンのネットアームに封じられるや、為す術なくV3三段キックに敗れた為、猛者とはイメージし難く、下手したらライダーマンに膂力で劣る改造人間である確率も濃厚。
10)VS吸血カメレオン
カメレオン特有の体色変化による保護色や、バンパイヤ宜しく吸血した子供達を操る力が目立つものの、その双方を充分に活かしたと云い難い吸血カメレオンはもしかしたらヨロイ一族でも最弱に分類されるかもしれない。
ライダーマンとは直接戦闘において殆ど絡まないのだが、操った子供達がネットアーム一発で封じられている事を考えるとその操縦能力は高いとは云い難い。
11)VSザリガーナ
ライダーマン・結城丈二の怨敵・ヨロイ元帥の真の姿でありながら、結城がザリガーナに狙われた目撃者・西岡保(打田康比古)を連れての逃走を重視し、ザリガーナ=ヨロイ元帥を知った後も双方が勝負よりもプルトンロケットの発射にこだわった為に肝心の正面対決は殆ど行われていない。
ロープアームに2回絡め取られたヨロイ元帥だが、実際正面切っての膂力でライダーマンに劣った事はなく、謀略でライダーマンを捕えた事もあるので、まず溶解泡噴出やハサミを駆使しての戦闘(パワーアームとの対決を見たかった!)でもザリガーナがライダーマンに劣ったとは考え難い。
但し!最後の悪足掻き技・甲羅崩しがライダーマンにも通じなかったであろう事だけは断言出来る(笑)。
12)VSヨロイ元帥
既に何度か上記で触れているが、右腕と部下をなくした結城丈二がライダーマンとなった最初にして最大の目的はヨロイ元帥への報復である。
ヨロイ一族の一人一人にも圧倒されていたライダーマンは一瞬の隙を突いてヨロイ元帥をロープアームに絡め取ることはあっても、正面切っての膂力と悪知恵に根差した謀略では抗し得ず、様々なトラップや人質作戦の前に囚われの身になった事もある。
結局の所、結城丈二・ライダーマンはヨロイ元帥には勝てなかった。だが結局は個人の復讐より、人類を救う事に命を懸けた。
ライダーマンはロープアームを怨敵ヨロイ元帥、恩人を装って結城を騙したデストロン首領ではなく、プルトンロケットに搭乗しようとした戦闘員を絡め取って、自らがプルトンロケットに乗り込み、V3に後事を託して携帯したダイナマイトで大衆に被害の及ばぬ洋上にてロケットを爆破させ、消息を絶った。
ライダーマンはヨロイ元帥に勝てずして、しかしながら下司を殺す怨念より人類愛への誇りを取る、という仮面ライダー4号としての偉大なる勝利を得たのである。
13)VSヨロイ騎士
完敗である。正直、この時の結城丈二並びにライダーマンは好きになれない。敗れた事がカッコ悪いのではなく、「いくらデルザー軍団でも俺と風見さんの姿を見れば逃げ出すでしょう。」と大きな口を叩き、いざ磁石団長&ヨロイ騎士と対峙した際に「V3、俺はギリシャからヨロイ騎士を追ってきた。任せてくれ。」とそれなりの根拠を匂わせながら、殆ど一太刀も浴びせる事無く、一方的に敗北し、生け捕られた事にある。
勿論この時のタッグマッチ(実質はシングル)でV3も磁石団長に生け捕られたが、それは地震発生装置による地割れに飲まれたもので、正面切ってのV3の格闘能力が磁石団長に劣っていた証拠にはならない。
更にエジプトからマシーン大元帥を追ってきたV3はアマゾンから来た磁石団長との接点が見出せないが、ライダーマンはヨロイ騎士をギリシャから追ってきており、そのヨロイ騎士はスペインにいたXライダーにも追われていたことからヨロイ騎士が欧州を暗躍の場とし、ライダーマンがヨロイ騎士と欧州にて接敵していた可能性も高い。
その上で敗れたのである。サーベルを突き付けられるやいきなり劣勢に陥り、殆ど川中に仰向けと云う劣勢を強いられたまま丸でいい所がなく敗れたのである。この時のライダーマンはアタッチメントを駆使してはいなかったが、映像上で見る戦力格差が埋まるとは思えない。
勿論ライダーキックの直撃に(気絶はしたが)耐え、Xライダー&アマゾンライダーのタッグに一人で(連敗したが)堂々と渡り合ったヨロイ騎士の戦闘力は考慮しなければならないし、デルザー軍団の強さもあるが、ライダーマンを正当に評価する為にもこの戦いはライダーマンの完膚なきまでの完敗と締めくくる。
14)VS岩石大首領
第一期ライダーシリーズ最後の大敵。ライダーマンに限らず個々のライダー達の攻撃は通じず、7人のエネルギーを結集して岩石大首領の体内に入り込む事で決着を見たこの戦いは本来ならライダーマンの戦歴に数えるのは(7対1と云うこともあリ)どうかと思われるが、最後の難敵を相手に他の6人ライダーの足を引っ張る事無く、V3とのツープラトン攻撃を浴びせていた事に一応の戦果を見たい。
15)VSドブネズゴン
恐らくは最もライダーマンが善戦した相手である。ニューヨークから追って来ただけの事はあり、スイングアームを駆使しての格闘も、ドブネズゴンが尻尾先から噴出した溶解液も(アリコマンドを盾にする事で)見事にかわし、備蓄量切れの隙を突いた戦い振りもギリシャから追ってきたヨロイ騎士に手も足も出なかった事と好対照である。
ネオショッカー大幹部魔神提督(中庸介)の戦略には海外で活躍する怪人を呼び寄せ、それに伴って呼び寄せた怪人同士がいがみ合ったり、他のライダーの介入を招く事も多かったのだが、ライダーマンもこの時の例に漏れず、結城丈二としての行動も警察官の残留毒素による毒死は避けられなかったが、追跡・潜入にもそれなりの冴えを見せていた。客演としての活躍振りも他のライダー達に劣らない。
最終的にドブネズゴンの尻尾に絡め取られ、鋭い歯でかじられる所をスカイターボの突進に助けられ、ツープラトン攻撃の末にスカイのライダームーンサルトがドブネズゴンを葬ったが、ライダーマンの善戦こそ称えられ、恥にはならないだろう。
この時のライダーマンの客演が2週に渡り、二人のネオショッカー怪人を相手にしていたとしたらライダーマンによる単独勝利も期待できた事を考えると、とどめを主人公のスカイライダーに譲る事になったのが些か残念ではあったが。
ちなみにこの戦いにおいてスカイライダーに助けられ、ネオショッカーに囚われていたアキオ少年の無事を確認したライダーマンはドブネズゴンに「容赦はせんぞ!!」と啖呵を切っていたが、それまでも思い切り本気で戦っていた様な気がするのはシルバータイタンだけだろうか?(笑)
16)VSネオショッカー大首領
岩石大首領との戦い同様、敵の強大さからもこれをライダーマンの戦歴に数えるには無理がある。ただこれは急所である足の裏を突いてグロッキーに追い込んだスカイライダーをのぞけばどのライダーも同様で、スカイライダーの弩弓射撃直後に7人ライダーキックを決める際にライダーマンも加わっていた事にシルバータイタンはライダーマンの実質的なライダーとしての戦力入りを見出している。
17)VSトカゲロイド
苦節十年、ついにライダーマンが単独勝利を収めた。阿修羅谷でのバダンとの最終決戦において10人目の仮面ライダーに加わった仮面ライダーZXとともにバダンの怪人軍団に挑んだライダーマンの主な対戦相手はトカゲロイドと獣人大ムカデだった。
この時のトカゲロイドが初登場か再生かは判然としない。雑誌掲載に準じるなら再生怪人となり、ライダーマンの戦績はかすむ。しかし特番を独立した物と捉えるならこの時のトカゲロイドは10人ライダーと初対面で、再生怪人特有の弱さと無縁に生粋の力で敗れた事になり、ライダーマンの偉大な戦歴となる。
1号がバラロイドを、2号がアメンボロイドを、1号&V3がドクガロイドとヤマアラシロイドを倒したのに続いてライダーマンはロープアームAの形態でトカゲロイドを何度か打擲し、ロープを発してトカゲロイドの首に巻きつけるや両腕の力でロープを引いてトカゲロイドを投擲し、地面に打ち付けてこれを倒した。
ライダーマンが最も多用するロープアームAを駆使しての勝利に文句はないが、ライダーマンの強さと云うよりトカゲロイドの情けなさが際立つのは何故だろう?カマキロイドが仮面ライダーストロンガーのエレクトロファイアーしきの技で爆死していた戦力からもあれがバダン怪人の平均であるかどうかは疑問が残る。
18)VS暗闇大使
これを戦闘に加えていいかどうかは正直判断に困る。10人ライダーは暗闇大使が発動した時空破断システムによって亜空間に落とされ、形態不明瞭な攻撃に曝され、妙な危機に陥った。
仮面ライダースーパー1の言によると暗闇大使の体内に時空破断システムのコントロールシステムがあるらしく、10人ライダーは円陣を組んで肩を組み、右手を虚空に挙げ、ライダーシンドロームなる集合技を発し、暗闇大使の動きを封じた所で一人突出したZXがZXキックを決め、10人ライダーは勝利を収める。
戦闘(?)を通じてライダーマンに見張るべきはないのだが、ZXが復讐を捨て、忌んでいた自らの改造された体を「この日の為にあった」と決意し、V3に礼を述べて単独突進しようとしたが、この時のZXの決意と例には仮面ライダーV3風見志郎と同時に素顔で相対した仮面ライダースーパー1・沖一也(高杉俊介)、そしてライダーマン・結城丈二へのものでもあったのだろう。
19)VSグランザイラス
クライシス皇帝直属の最強怪人にして最終破壊兵器であるグランザイラスの強さは半端ではない。10人ライダーの攻撃を物ともせず、10人総掛かりのライダーパンチがあっさり弾かれたのを皮切りにライダー個々の攻撃は丸で通用しなかった。
最終的にグランザイラスはバイオライダーが水の粒子に変じて体内に飛び込む捨て身技で爆殺され、ライダーマンの見せ場は見出せない。ただこれに関しては他の10人ライダーも同様で、「仮面ライダーBLACKRX」において約5年ぶりに客演した仮面ライダー達はRXとジャーク将軍・ボスガンと云った主要敵役との一騎討ちの見届けが多かった事を失念してはならないだろう。
20)VSジャークミドラ
約14年ぶりにV3とのタッグでジャーク将軍の変身体・ジャークミドラに挑む。
この時、ジャークミドラの振るう大刀が幾度かV3&ライダーマンの体をかすめ、火花を散らすのだが、ライダーマンへの斬撃が右腕に限られていたのを見ると、殺陣がちゃんとライダーマンの設定を把握していることがうかがえる。
設定において、仮面ライダー3人と互角に渡り合える、とされている上にクライシス帝国地球攻撃軍の最高司令官であるジャーク将軍の強化体である事もあり、残念ながらライダーマン&V3のタッグはこれに抗し得ず、ジャークミドラはRXの元に辿りつき、二人のライダーによる佐原茂(井上豪)・ひとみ(井村翔子)の逃走を守る為の迎撃戦は仮面ライダーBLACKRXによる佐原俊吉(赤塚真人)・唄子(鶴間エリ)夫婦への弔い合戦へと転じた。
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令和三(2021)年五月六日 最終更新