9.コウモルジン………素体も変身体もジジイ?

登場『仮面ライダー(スカイライダー)』第3話
所属組織ネオショッカー
人間体公園管理人(久地明)
死因スカイキック
注目点見失った相手を恫喝して口封じするせこさ(笑)。
概要 ネオショッカー怪人の三番手。任務は新型の毒ガス生成の為に子供達を大量に拉致し、その血を強奪することにある………うーむ……デルザー軍団のドクター・ケイトを彷彿とさせる奴だ(笑)。しかし、若者や女性の血がキレイと定義付けるのは些か差別的ではあるまいか?

 人間の初老の男(久地明)に化け、公園の管理人として公園に遊びに来る子供達を餌食として物色していた。
 そんなコウモルジンは初期のネオショッカー怪人にあっては多彩な能力を持ち、戦闘能力もまあまあ強い方で、口からの溶解液は犬程度なら跡形もなく溶かし、両腕の鋭い爪による攻撃はスカイライダーを苦戦させ、吸血攻撃は相手を仮死状態に陥らせることも可能。
 当然飛行能力も遺憾なく発揮され、対戦相手を空中に持ち上げ、地面に叩き付ける技も有していたが、相手がスカイライダーだったことから、この技が戦果を上げることはなかったが、これは対戦相手が悪かったと云える。
 相手に飛行能力がなければ、デストロンのツバサ軍団が仮面ライダーV3を苦しめたのに匹敵する戦果を挙げられていたであろうことは想像に難くない。

 結局、空中からの投げ落としをセイリングジャンプでかわされ、その際に食らった一撃に怯んだところにスカイキックを受け、地面に叩き付けられて絶命した。



コウモリらしさ 何と云ってもいの一番に挙げられるのは、強力な効果を発揮したコウモリ笛だろう。笛という道具を使う時点で動物的な能力からかけ離れている気がしないでもないが、それでもコウモリが持つ優れた超音波能力を遺憾なく発揮したものであることに間違いはない。

 一方で、コウモリらしからぬ弱点も目立った。
 初戦でスカイライダー相手に有利に戦った際に、特ダネを追う飛田今太(東隆明)のカメラが焚いたフラッシュに怯んでスカイライダーを逃がしていたが、確かにコウモリには夜行性の種が多いが、何も太陽の光にダメージを受ける訳ではなく、中には昼行性のコウモリもいる。実際、次の戦闘シーンでは昼間に普通に戦っていた(笑)。
 恐らくこれは、「コウモリ=吸血鬼の化身」というイメージを重んじた故であろう。

 そしてそれ以上にコウモリらしくなかったのは、鈍感さにある。志度敬太郎(田畑孝)の妨害を物ともせず、目撃者のサトル少年を拉致した際に、志度博士によって取り付けられた発信機に気付かなかったのだが、その発信機は大きな電球の付いた点滅式のもの(笑)で、そんな物が取り付けられて気付かない鈍感さは戦闘能力とは裏腹に重大な欠陥改造人間とのレッテルを貼らざるを得ない(苦笑)。



注目点 人間に化けた改造人間は数多く存在するが、ネオショッカー怪人ではこのコウモルジンが最初で、なかなかの怪演だった。
 恐らくは大量の子供を拉致する目的上、子供達の集まり易い公園をベースキャンプとしていたのだろう。「公園の管理人」という立場で標的となる子供達を物色していた訳だが、一面で何処にでもいるチョット間の抜けた初老の男性として振る舞いつつ、子供達に危害を加える恐ろしい存在であることの両面を見事に演じ分けていたのだから、人間体を演じた久地明氏の演技力は脱帽ものである。

 公園から一人の少女・のぶ子(神林由香)が行方不明となり、悲嘆に暮れる母親(森愛)を励ます志度博士の背後からのほほんと現れて管理人を名乗り、「公園の管理がなってないじゃないか!」と怒鳴られる様は全く警戒の必要のないボケ老人然としていた。
 一方で、数人の子供達を拉致した際に目撃したサトル(新井裕人)を追う際にはなかなかの迫力を見せ、見失った時にも近くに潜んでいたサトルに向けて、「誰かに喋ってみろ!命はないぞ!!」と恫喝していた様は志度博士と相対していた時とは別人の様だった。加えてサトルを見つけた際に筑波洋(村上弘明)が一緒にいたので手が出せず、無言で睨みつけて口を封じんとしていたのもなかなかの好演だった(←恫喝そのものはセコイが(苦笑))。

 後、能力やストーリーに関係ないが、コウモルジンの容姿はゴルゴムのコウモリ怪人と並んで極端に額が広く見える。人間体が老人だったからか?(笑)


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令和三(2021)年六月一〇日 最終更新