登場番組 | 『仮面ライダーV3』第20話・第21話、劇場版 |
協力体制 | 独立独行・なし崩し共闘型 |
両者の友好度 | ☆☆☆★★★★★★★ |
同時行動度 | ☆☆★★★★★★★★ |
共闘度 | ☆☆★★★★★★★★ |
改造人間紹介 SS(スーパー・スリープ)装置の開発を巡って、本編と劇場版の両方で四国にて暗躍したギロチンザウルスはギロチンとトカゲの改造人間である。「ザウルス」というの「トカゲ」の学名だが、使うとすれば「恐竜」に使われる。確かに意味のない襟巻を持っていたノコギリトカゲよりは恐竜っぽい外観をしていたが、特に牙や脚を駆使するでもなく、恐竜らしさもトカゲらしさも見せていなかった。
素体の性能的にはギロチンがメインで、左わき腹の窪みと左腕の内側を合わせるとギロチンの首枷となり、ここに挟み込んだ相手の首を右手の刃で刎ね飛ばす訳である。勿論右手のギロチンは手刀としても使用され、設定によると厚さ30pの鉄板を斬り裂く程鋭利なのだが、V3・26の秘密、細胞強化装置を駆使された際には刃こぼれしていた。
また、口から火を吐くが、これは稀有な例である。デストロン怪人はショッカー・ゲルショッカーの怪人に比べて火を吐く者自体が少ない。それは組織の怪人が機械合成改造人間や結託部族の為、戦闘性能としては元の素体に準ずるからイカファイア・バーナーコウモリ・火炎コンドルの様に名前からして火を噴きそうな奴等以外で火を吐くのはこのギロチンザウルスと原始タイガーしかいない。
だが、この炎はサブウェポンだったようで、イカファイアやバーナーコウモリ程には仮面ライダーV3を苦しめてはいなかった。
主任務は四国占領作戦を嗅ぎつけてやってきた仮面ライダーV3の抹殺。だが人質を利用して優位に立つこともあったが、正面切って膂力は完全にV3に劣り、最期はドクバリグモとタッグでV3と戦ったが、V3回転キックを受けて戦死。劇場版でも四国を舞台に軍団に先駆けてV3と戦うも、V3反転キックの前に崖の上の架けられた橋からたたき落とされ、凄まじい水柱を挙げていの一番に戦死した。
相方のドクバリグモは仮面ライダーシリーズ一番手の象徴であるクモの改造人間だが、糸は全く使用しない。また右腕に装備された注射器が他の毒針を武器とするが、牙にも人間を麻痺させる毒を持つので、毒グモが素体と見られるが、群馬県出身。同県藪塚にあるジャパンスネークセンターで蛇毒でも貰って来たのだろうか?(←そんな訳あるかい!)
右背面に小型タンクを背負い、そこから注射器が他の右腕に送り込むコントロールビールスを人間に注入することで深沢博士や立花藤兵衛をも操り人形にした。
このビールスは改造人間にも有効だが、ドクバリグモ自身にも効く為、解毒剤を持っていたが、自分が刺されてV3の前で飲むハメになった上に、体の正面なんて目立つ所に装備していたためにあっさりとV3に盗られていた。ちなみにビールスは改造人間に聴く筈だったが、打たれた風見志郎がV3に変身して肉体構造がすべて変わったことで無効化されてしまった。何かご都合主義だな(苦笑)。
主任務はデストロンアジトから脱走した深沢博士の捕獲。これにはあっさり成功したため、ギロチンザウルスとは別行動でV3の首を狙う。またSS装置の発動も担当した。
深沢博士再拉致の折にもV3の妨害で逃がしたと見せかけて、直前にビールスを討ちこむことで後々藤兵衛達も洗脳して拉致することに成功していたし、奪還された後も洗脳を利用していたのでなかなかの策士である。
だが、解毒剤を奪われてからは毒針による謀略はなりを潜める。最期は純粋に戦士として高知の海岸にV3と戦い、ギロチンザウルス戦死直後にV3反転キックを受けて戦死。
尚、劇場版でもギロチンザウルス同様に四国を舞台に暗躍するが、相当V3の怒りを買い、トリプルライダーによって追い込まれた際に「貴様だけは逃がさん!」とV3に宣言されていた。再生怪人にしては珍しくV3反転キックに辛うじて耐えたが、直後に味方であるタイホウバッファローの(巻き添え)砲撃を受け、木端微塵になって爆死した。
両者の邂逅 両者が行動を共にしたのは第21話ラストの最終決戦のみで、なし崩し的な共闘から推測するにギロチンザウルスとドクバリグモは事前の面識すらなかったのではないかと思われる。というのも、両者の仲は良くも悪くもなかったからである。
だが、この両者、『仮面ライダーV3』の第20話・第21話だけではなく、劇場版でも同じ四国でのタッグを組んでいたので、当人同士はともかく、上司であるドクトルG の中では重視していたのではなかろうか?まあ、第21話で両名が立て続けに戦死した際には「不甲斐ない奴等め!」と舌打ちしていたが。
劇場版では序盤で二人して橋の上で風見志郎と対峙していたが、この時、志郎がギロチンザウルスの名を口にしていたので、劇場版は第21話より後と見られる。となると一度戦死した両者に再度タッグを組ませているのだから、これは悪の組織らしくない、かなり稀有な例である。
コンビネーション考察 何せ第21話のラストしかギロチンザウルスとドクバリグモは行動を共にしていないので考察し難いものが有る(劇場版での共闘もただ一度で短時間だった)。それ以前もSS装置開発を巡る行動でも、仮面ライダーV3と各個対戦でも、両者は全く行動を共にしていなかった。
接触が少ないので判断し難いが、悪の組織構成員の同格者同士は仲が良いか、悪いかを問われると両極端であることが多い。或いは接触が少なくて断じ難いケースも多いが、この両者は可も不可も断じ難い。何を目的に、或いはコンビネーションに如何なる長所があって組ませたか全く不明である。
まあV3を水の中に叩き込んだだけで勝った気になるという間抜けな共通点は存在したが。
いずれにせよこのタッグはV3を取りたてて苦戦させた様子はなかった。まあシルバータイタンがこのタッグをセコンドするなら接近戦をドクバリグモに任せ、ギロチンザウルスの火炎で間合いを開けての攻撃を任せ、ヒット・アンド・アウェイでV3を疲弊させて討ち取ることを考えるが。
ちなみに制作陣に思う所が有ったのか、劇場版と重なったこと以外に節目となる時期でも展開でもなかったのだが、この2話を最後に『仮面ライダーV3』において、1話に2体の怪人が現れたり、タッグでV3に襲いかかるのもなくなった(ショッカーの復活怪人と地獄大使が一緒に攻撃したり、大幹部であるヨロイ元帥(中村文弥)とカマクビガメが一緒にライダーマンに襲いかかったりした例はあったが)。
デストロンは2体以上の改造人間によるコンビプレイに向いていない組織だったのだろうか?確かにタッグ攻撃には優れていなかったが、役割分担に徹していればいい線いった気はするのだが。
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平成二六(2014)年四月二三日 最終更新