Page2.第2期仮面ライダーシリーズ

1.『仮面ライダー(スカイライダー)』
杉村ミチ演者伏見尚子
役所志度ハングライダークラブ会員
最終出演第15話
飛田今太演者東隆明
役所ルポライター
最終出演第16話
降板 第2期仮面ライダーシリーズの第1作にして、『仮面ライダー』の原点回帰作品とされる『仮面ライダー(スカイライダー)』はレギュラーメンバーの変遷まで原点回帰していた。
 初期に筑波洋(村上弘明)をサポートした志度敬太郎博士(田畑孝)は第14話の冒頭で海外のネオショッカー対策委員会に招聘され、日本を離れるため、谷源次郎(塚本信夫)に後事を託したとの置手紙を残して姿を消した。
 田畑氏の降板は健康上の理由によるもので、結果として田畑氏は『仮面ライダー(スカイライダー)』の放映中に逝去され、復帰は叶わなかった。

 一方で、志度博士の助手を務めた叶みどり(田中功子)は第17話のスカイライダーVSゼネラル・モンスター(堀田真三)の死闘に巻き込まれて全治10か月の重傷を負って入院する形で降板した(同じく第17話で重傷を負って入院した野崎ユミ(巽かおり)は4ヶ月後の第33話にて復帰した)。
 みどりの弟・叶茂(白鳥恒視)が最終回まで出演し続けたことを考えると、ユミよりはミドリの方が復帰して然るべきキャラクターと取れるのだが、結局戻らなかった。
 「「全治10か月」ゆえに最終回までに退院出来なかった。」や「元々志度博士の助手を務めていたので、退院後に博士を追って海外に飛んだ。」との推測が可能だが、やはり推測は推測でしかない。
 ただ、志度博士にしてもみどりにしても、作中に登場しなくなった理由は明らかにされている。だが、唯一人、杉村ミチだけが何の理由もなく第15話を最後に姿を消した………。また翌週の第16話を最後にルポライター・飛田今太も姿を消した。勿論その理由が作中で語れることはなかった。


背景 メンバー入れ替えの流れを見るとゼネラル・モンスター末期から魔人提督(中庸治)の日本就任までが過渡期と見える。勿論田畑氏の病気降板や、がんがんじい(第34話にて初登場し、歴代ライダー客演が一段落下した第41話で矢田勘次(桂都丸)の素顔を見せた)の様な例外もあるが。
 ネオショッカーの幹部交代という時期的なものを見ればそこにメンバーチェンジがあるのは別段おかしな話ではない。実際、みどりとユミが負傷退場した翌週には新メンバーにして喫茶ブランカのウェイトレスとして伊東ナオコ(鈴木美江)と小沢アキ(江口燁子)が加わったりしている。恐らくは伏見氏も東氏も田中氏も過渡期的に降板したのだろう。

 ただ、メンバー総取っ替えという訳ではないので、何故に上記メンバーなのかは判然としない。ちなみに東氏に関しては、コメディーリリーフとしての役割が上手く機能せず(何せ特ダネを求めて事件現場に現れてはネオショッカー怪人と顔を合わせて驚愕・気絶するワンパタは、子供心にも度が過ぎていた)、東隆明氏の出演料が主演の村上弘明氏よりも高かったことで降板が決まったらしい。
 だが、伏見氏に関しては全く不明である。まあ理由が明らかな方が珍しいのだが、せめて台詞の上だけでも番組的に登場しなくなる理由を明らかにして欲しいものである。


後日譚 例によって『新仮面ライダーSPIRITS』が志田ハングライダークラブ並びに喫茶ブランカの面々を紙面上に再登場させてくれている、勿論杉村ミチもだ。平成30(2018)年1月9日現在の時点では第1期ライダーガールズの活発な活動の陰に隠れて殆ど言動は描かれていないが、村枝賢一氏のことだから今後に充分期待が出来る(何せライダー周辺のキャラクターが短期間に次々と合流したからすぐに全員の活躍を描くのは村枝氏でも至難だろう)。

 一方で、飛田今太が再登場する気配は見られない。今太の後にコメディーリリーフを担ったがんがんじいが見事過ぎ(笑)、『仮面ライダーSPIRITS』の初期からスカイライダーと共に登場し、村雨良・SPIRITSとも行動を共にしている。この様な状況下では今太を活躍させるのは難しかろう。何分、今太はひたすら驚き役で、ストーリー上カットしても全然影響なかったもんなぁ………。


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平成三〇(2018)年一月九日 最終更新