10.ゴールダー 最終担当

怪人Profile
登場作品『仮面ライダースーパー1』第43話 世界が凍る!?扇風機怪人の威力!」
怪人所属 ジンドグマ(魔女参謀傘下)
任務尾崎博士拉致及び作戦協力強要
性格・特徴 計画の壮大さに反比例した脆弱振り
ストーリー概要 真夏の暑い最中、ジンドクマの四大幹部もかき氷を食して暑気を払うような体たらく。一応、魔女参謀(藤堂陽子)が提唱した作戦会議で、かき氷を食しての和気藹々は伏線だった(笑)。
 魔女参謀は液体窒素で急激に凍らせたものは脆く崩壊する原理を日本全体にもたらさんとの壮大な計画を立案していて、これには悪魔元帥(加地健太郎)を初めとする幹部連も感心した。

 問題は日本中を凍り付かせるだけのエネルギー源で、それを可能とするだけの液体窒素をジンドクマは保有していなかった。ただ、魔女参謀には目算があり、彼女は物理学の世界的権威者尾崎理男奈(長沢大)博士(←「江崎玲於奈」のもじりやね(苦笑))の発明した窒素コールダー液を用いれば作戦は可能と見ていた。
 そしてその強奪を命じられたのが彼女の参加にいたジンドグマ怪人ゴールダーだった。

 ゴールダーは扇風機の怪人で尾崎博士の研究所を襲撃すると二人の研究員を凍り付かせて窒素コールダー液を強奪した。
 この事を新聞記事で知ったジュニアライダー隊はジンドグマの仕業と見て、尾崎博士自身も危ないと考え、博士を警護することを決意した。
 しかしながら、ゴールダーは博士の運転手に化けていて博士を、これを助けんとした草波良(早川勝也)も拉致された。

 幸い、良が尾崎博士に取り付けていた発信機が手掛かりとなり、ジュニアライダー隊のメンバーから通報を受けた沖一也(高杉俊价)は発信機を頼りにこれを追跡。
 ジュニアライダー隊も通報後に追跡を敢行しており、ゴールダーはジンファイターに隊員達の殺害を命じると扇風機を発動させて自らも攻撃に加わった。
 だが、そこに一也が到着し、一也は木材を投げてファンの回転を妨害。返す刀でジンファイター達(←ゴールダー同様扇風機で武装(笑))を蹴散らした。

 ただ、時間稼ぎに放ったようで、ゴールダーは尾崎博士を魔女参謀の元に連行し、魔女参謀は良の命をたてに、尾崎博士に窒素コールダー液の大量生産への協力を強要した。その脅迫の最中、研究所から盗んで来た窒素コールダー液を飲み干し、こんな量では足りないと息巻くゴールダー、小物感満載過ぎ(苦笑)。

 勿論、自らの研究を悪用せんとするジンドクマへの協力は尾崎博士にとって耐え難い話だったが、そこに主人公・仮面ライダースーパー1が登場。いきおい、両者は一騎打ちとなり、ゴールダーが冷風を発せば、スーパー1は冷熱ハンドの超高温火炎で応戦。元々江崎博士の窒素コールダー液を頼りにしていたゴールダーの自前の冷却能力は大したことないようで(苦笑)、寒熱対決はスーパー1に軍配が上がった。

 熱さに耐えかねて鍾乳洞の様なところに逃げ込んだゴールダーを追跡するスーパー1だったが、これは罠で、狭い部屋に閉じ込められたところに冷凍ガスが放たれた。
 スーパー1の動きを封じたと見た魔女参謀は改めて良にアイスピックを突き付けて尾崎博士に組織への協力を強要。それに追随する様にゴールダーはスーパー1が凍死寸前として強要に拍車を掛けた。
 だが、尾崎博士は良には悪いと思いつつ協力を拒絶。何としても博士の協力を得たいジンドグマは湖を凍らせつつ、じわじわと博士を脅迫することとした。

 一方、凍り付かされたと思われたスーパー1はこっそりと超高温火炎で体を温めており、様子を見に入ってきたジンファイターを蹴散らして脱出に成功。脅迫に屈しかけた博士の元に駆け付けると再度ゴールダーとのガス対決となった。
 窒素コールダー液を飲んだためか、今度は自信満々のゴールダーに対してスーパー1は「目には目を」的に冷熱ハンドの冷凍ガスで応戦。結局、自信満々な態度は何だったのか、ガス対決は今度もスーパー1に軍配が上がり、魔女参謀の横槍が入ったりもしたが結局は凍り付かされてふらふらになっているところにスーパーライダー月面キックを食らってゴールダーは昇天したのだった。



注目点 ゴールダーは魔女参謀傘下の怪人としては最後の持ち駒だった。この第43話の後、2話を経て第46話から『仮面ライダースーパー1』は最終局面に入り、四幹部がジンドグマ長A級怪人として出撃し出したから、ゴールダーは一般怪人としては最後から3人目を担った。
 殊に第45話に登場したショオカキング(鬼火司令(河原崎洋夫)配下)は視聴者公募による怪人で、別格の存在なので、ゴールダーの後にはハシゴーン(妖怪王女(吉沢由紀)配下)がいただけである。
 まあ、ストーリー自体は悪の組織の定番であるテロ行為を実践する手段を得る為に優秀な科学者を拉致して協力を強要するもので、特段変わったストーリーでもない。
 ゴールダー自身、元の能力は然程強い訳でもない(窒素コールダー液を取り入れていた分にはそれなりの凍結能力を発揮していたが)。罠に掛けたスーパー1へのとどめ確認を怠っていたのも痛いとも云え、「らしい」とも云えた。
 ただ、このゴールダー率いるジンファイターは扇風機を得物としており、第43話の前話に登場したドクロボール(魔女参謀配下(らしい))配下のジンファイターがバスケットボール、直後の第44話に登場したハシゴーン率いるジンファイターが梯子そのものを得物としていたのが指揮怪人の個性を強めていて面白かった。



ゴールダー八代駿 仮面ライダーシリーズにおいて、八代駿氏が声を当てた最後の怪人がこのゴールダーである。もっとも、八代氏に限らず、『仮面ライダースーパー1』終了をもって、その後も仮面ライダー作品ではOPにて(主要幹部を除いて)怪人の声がクレジットされることが無く、同作をもって昭和ライダー作品に色を成してくれた声優諸氏の活躍は終わりを告げた。

 贅沢を云えば、「八代駿氏最後の出番」を思えばゴールダーは強さ的に些か物足りなかった。尾崎博士の窒素コールダー液を強奪せんとしていたのも、自らの冷却能力では作戦実現出来ないことを自覚していたからだろう。実際、仮面ライダースーパー1の冷熱ハンドに能力で競り負けていた。
 まあ、ゴールダーに限らずジンドグマ怪人は視聴者公募で生まれたショオカキングを除けば強豪を思わせる怪人が殆ど観られないので、重要ストーリーに絡まない一怪人にそこまでも止めるのは酷とも云える。
 前述した様に独特の得物を用いたジンファイターを率いたり、八代氏担当怪人にありがちな脇の甘い役所を振られたり、といったところに単発なりの創意工夫が有ったと云えようか。
 八代駿氏最後の担当として無視したくなくて採り上げたが、さすがに他の9体と比して影の薄さは否めんか(苦笑)。


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令和三(2021)年一一月三日 最終更新