4.アルセイデス VSアポロガイスト 野心と制裁

怪人Profile
登場作品『仮面ライダーX』第17話「恐い!人間が木にされる!!」
怪人所属 GOD神話怪人軍団
任務 人間を木に変えてしまう作戦への従事
性格・特徴野心強いが、落ち着きなし
ストーリー概要 四人家族がハイキングを楽しむ山中、妙な声が聞こえた来た。
 気になった一家が調べてみると、何と木が喋っているという珍現象に遭遇。そしてそこに現れたのがGOD神話怪人アルセイデス。驚く一家に問答無用とばかりに緑色ガスを吐き、一家の内、両親と姉を木に変えてしまった。

 一人タケシ少年だけが難を逃れ、その場を脱したが、実験の成功に気を良くしたアルセイデスは「遅かれ早かれ日本中の人間は木になる。」として戦闘工作員がタケシを追うのを止めてしまった。
 だがそこへ飛んできたのは達磨を通じてのGOD総司令の叱責。姿は木に変えられても、心を木に変えられていない故に実験は失敗として、総司令は作戦の中止とタケシの口封じを命じ、慌てたアルセイデスは戦闘工作員に「何を愚図愚図している?!あの小僧を追え!」と云い出す始末(笑)。

 その頃、タケシは偶然神敬介と遭遇。
 COLでタケシを介抱した敬介と藤兵衛はタケシの案内で木にされた家族の安否を追って山中に入ったが、アルセイデスはタケシの家族を一時的に元に戻し、事件はタケシの狂言とされた。

 敬介と藤兵衛が帰ったと見たアルセイデスは正体を現してタケシの口を封じんとしたが、勿論敬介は帰った振りをしただけで、Xライダーに変身して戦闘となったが、アルセイデスは人質にしたタケシを吊り橋から落とすと脅して、降伏した敬介を縛り上げた。
 吊り橋から宙吊りにした敬介のロープの火を点けながら見張りも置かない間抜け振りが素敵だが(苦笑)、アルセイデスはXライダーを仕留めたと御満悦。
 それを信用しないアポロガイストと共に再度吊り橋に戻り、両者の目の前で敬介のロープは焼き切れ、その体は落下していった。

 珍しく怪人を褒めたアポロガイストだったが、ただでさえ滝壺や高所から転落して行方を絶った者が生きているのは特撮界のお約束(←しかも下は川(笑)!)。
 この間にタケシも助け出され、車で移動していたアルセイデスはXライダーの襲撃を受け、車は崖下の付き落とされる始末だった。
 辛うじて爆発寸前の車から抜け出したが、直後に失態を詰ったアポロガイストに殴られ(苦笑)、一騎打ちに入った両者の付近でうろうろする姿が間抜け且つプリティ(笑)。

 何とか懇願が通って、「好きにしろ。」と投げ遣り的にXライダーへのリベンジマッチが認められたアルセイデスだったが、勿論敵う筈なく、鞭攻撃も小剣攻撃も通じず、ライドル脳天割りを食らって爆死したのだった。



注目点 アポロガイストが再生アポロガイストとなって神話怪人編が終盤に入ったばかりの第17話で約一ヶ月振りにアポロガイストと絡む怪人を演じたのがこのアルセイデスである。
 アポロガイストは第14話でXライダーに敗れ、第15話・第16話を経て再生したが、この間神話怪人は殆どアポロガイストと絡まなかった。

 第13話ではユリシーズに対してアポロガイストは総司令の名から全面協力しており(←ユリシーズもこれには純粋に「ありがたい。」としていた)、第14話には怪人の登場が無く、第15話・第16話に登場した死神クロノス暗躍中はアポロガイストは手術台に寝転がっていただけで、第16話に登場した地獄の番犬ケルベロスはずっとアジト外にあって再生直後のアポロガイストと絡みようが無かった。
 謂わば、約一ヶ月間、秘密警察第一室長として怪人達にとって嫌な監査役であるアポロガイストが描かれなかったのがこの第17話から復活した。

 そんなアポロガイストに対するアルセイデスだが、彼(←神話のアルセイデスは女性なのだが(苦笑))は好悪以前にアポロガイストの上を行ってやろうとの野心に溢れていた。
 Xライダーを捕え、吊るしたことでやがては自分がアポロガイストの上司となるとほくそ笑んでいた単純振りも笑えたが、それを聞いた途端に「今何て云った?」と即座に割り込んできたアポロガイストも笑えた(笑)。
 うむ、アポロガイストと怪人のいがみ合い復活に相応しいやり取りだ(笑)。

 とまれ、良い悪いは別にしてアルセイデスは野心が強い性格だった。大望を遂げるには慎重さも緻密さも皆無なのが痛かったが、目標に邁進しようとする姿や、負けず嫌いな性格はなかなかに見上げたものがあった。

 神敬介を倒したことを頑として信じないアポロガイストに激昂するとともに信用しないなら見に来い!と云い張る姿にも個性が溢れていたが、アルセイデスを無視するようにXライダーと一騎打ちを展開するアポロガイストに強引に拝み倒す様に再戦譲渡を懇願していた姿も個性的だった。
 アポロガイストが割とあっさり再戦を許可したのは意外だったが、作戦が失敗に終わった以上、アルセイデスに期待しておらず、逆に激昂したことが功を奏して相打ちでもXライダーを倒せれば儲けものという軽い賭けだったかも知れない。
 ともあれ、ストーリーの影に個性を埋もれさせがちだった怪人の個性を再度発揮してくれた存在としてアルセイデスには注目したい次第である。



アルセイデス八代駿 『仮面ライダーX』にてマッハアキレス以来となる八代駿氏のCV起用だが、アキレスがハマっていただけに制作陣も頭を悩ませたのではあるまいか?

 ただ、アキレスがアポロガイストと絡んだ最初の怪人だったことを思えば、再生アポロガイストと最初に絡んだアルセイデスの声に八代氏が起用されたのはナイスチョイスだった云える。
 アキレスアルセイデスは慢心ぶりや、独断専行ぶりや、思い込みに激しさも似ており(笑)、難を云えばそれ故にアルセイデスの存在感はアキレスに比べて薄い物になってしまっているが、それだけ「アポロガイストに絡んで右往左往する怪人」に声を当てた八代氏の完成度が高かったと云うのは過言だろうか?


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令和三(2021)年八月二六日 最終更新