ウルトラマンレオ全話解説

第51話 恐怖の円盤生物シリーズ! さようならレオ! 太陽への出発(たびだち)

監督:山際永三
脚本:田口成光
円盤生物ブラックエンド登場
 冒頭、最強にして最後の円盤生物・ブラックエンドがブラックスターを発った。ブラックエンドは地中深くから現れて母星を発っており、名前の通り最後の円盤生物としてこれまで温存されていたことが伺えた。
 他に円盤生物がいたのかどうかは不明だが、前話の冒頭からも、「レオに太刀打ち出来る。」と云う意味では、円盤生物の手駒は打ち止め状態と伺え、そういう意味でも最後の戦いが迫りつつあったと云えた。

 毎度毎度のことだが、(レオを含む)地球人サイドは円盤生物が地球に侵入するまで存在を察知することなく、襲撃が始まるまでは具体策のほぼ無いまま日常生活が送られていた。MAC亡き今、恐らくブラックスターの位置・状況も、敵軍構成も探知する術も無いのだろう。
 逆を言えばそんな地球に毎週毎週円盤生物を小出しに一体ずつ送ってはレオに敗れていたブラックスターに戦略性は皆無と云える(苦笑)。何せブニョが来るまで、暴れるか、分身をばら撒くか、機を見るまで潜伏するかしかなかったもんな(苦笑)。
 そんな日常において、その日美山一家は咲子の亡夫の墓参りに出かけようとしていた。咲子の年齢からして老いたとは云い難い年齢で亡くなったと思われる亡父だが、それでも母娘が父の好物を話題に笑顔で準備確認している様子は、トオルにとって自分に無いものを見せられているようで、複雑な表情で一家を見送っていた。

 直後、マンションクラスの建物が大地に陥没するほどの地震が襲い、ゲンはラジオを前に状況を懸念していたのだが、揺れが収まると突如トオルが海に行きたいと言い出した。
 トオルは美山一家が墓参りに行くのを見送った直後、亡き妹・カオルと山口百子の写真を見つめていて、美山家が父親の墓参りに行ったように、自分達も百子・カオルの供養的な意味合いで伊豆の海を見に行きたいとゲンに告げた。
 トオルによると、百子は生前(←梅田兄妹が父親を殺された後に一緒に住んでいた時期と思われる)よくトオルとカオルを伊豆の海に連れて行ったとのことで、それは壊滅した故郷・黒潮島を懐かしむ行為だった(ちなみに伊豆から黒潮島は距離的に見えないのだが、百子には見えたらしい)。
 恐らく、MAC壊滅・美山家との新たな生活開始・円盤生物との連戦等でゲン達も百子達の供養を充分には行えていなかったのだろう。最初はトオルの申し出を訝しがっていたゲンも納得し、笑顔で出かけた。

 だが、伊豆に向かう途中でブラックエンドが大地を割って街中に現れ、襲撃してきた。ブラック指令の命を受け、ブラックエンドは挑戦するように、「出て来いや!」と云わんばかりにレオの名を呼び続けた(←聴覚の優れないシルバータイタンには無理やりカタカナ表記にして「クェーオ!」にしか聞こえなかったが)。
 ゲンはレオに変身して戦わんとし、トオルに一人で批難するよう命じたが、トオルはこれを拒否した。円盤生物はレオの名を呼んでおり、放っておいてもレオが円盤生物を倒してくれる、と悪い意味でのレオ依存に陥っていた。
 ゲンはトオルの依存心を嘆き、父親がツルク星人に、カオル・百子・猛がシルバーブルーメに殺されたときに自分の手で仇を取らんとしたときの涙・悔しさ・決意を忘れたのか?と諭してトオルの依存心払拭を促したが、トオルは自分の能力で宇宙人や円盤生物に太刀打ちするなんて無理との思いを滲ませるや黙りこくってしまった。
 結局、トオルの依存状態を断ち切らないままレオとなって戦う訳にはいかないと断じ、ブラックエンドの挑発やブラック指令の罵声を背に受けつつ、暴れるブラックエンドを捨て置き、トオルを載せて車で避難せざるを得なかった。

 場面は替わって美山家。
 突如、いずみ=奈良富士子さんの美脚アップから始まったのだが(嬉々)、残念ながらアップで映る筈の生脚は包帯に覆われていた(←チェ………)。早い話、墓場にてブラックエンド襲撃に伴う地震に遭遇し、ハイヒールを履いていたことが祟って、転倒して軽傷を負ってしまったとのことだった。
 だが、問題は前回のレオ疫病神論(?)の再燃にあった。いずみ達はブラックエンドがレオの名を呼び、それにレオが応じなかったことを知っていた。ゲンが何故現場に居なかった姉妹がそのことを知っているのか訝しがったが、情報源はトオルの愚痴だった。
 トオルはレオが現れなかったことを詰り、いずみもやはりレオの為にゲンとトオルが危険に曝されたのでは?とした(←勿論、いずみに悪意はなく、言葉自体はゲン・トオルの災難に同情したものなのだが)。

 自分の存在を否定しかねない論の再燃に落胆の色を見せるゲンだが、そんな中、あゆみはあくまでレオは人類の味方と主張し、皆がそんな思いを抱けばレオも怒るとし、咲子もそれを肯定し、怒る以上に悲しむだろうとし、暗に人間サイドの身勝手な考えを批判した。
 咲子とあゆみの信頼は喜ぶべきものだろうけれど、それでもゲンはブラックスターがレオ=自分を狙い続ける以上、いずみの推測にも一理あると捉え、自分がいない方がいいのでは?とも思いを再燃させていた。

 その夜、そんな苦悩を抱えて微睡むゲンの夢にウルトラセブンが現れ、今こそレオが人間の中に生きていけるかが問われているときだと告げた。う〜んOPラストの登場キャラ紹介テロップで「ウルトラセブン」とあったから、最終回にてセブンが復活するか、生存を匂わせる描写があることを期待した当時の視聴者は少々がっかりしたんじゃあないかなあ?
 ともあれ、セブンはレオと握手を交わし、「今沈んでいく夕陽は私だ。そして明日昇る朝日はレオ、お前だ!」という第1話でMAC入りに同意した直後のゲンに聞かせたのと同じセリフを発していた。
 一頻りレオを励ましたセブンは、レオにブラックエンドと戦い、勝利しなければならないと告げたが、それは同時にゲンの正体=宇宙人・ウルトラマンレオであることを人間達に曝すことだと予言した。そんな状態で戦うことを「お前自身が本当に試されるとき。」と告げたセブンは「さらばだ。」と云って飛び去ったのだった。

 去り行くセブンを呼び止めんとしてその名を叫ぶことでゲンは夢から覚めた。
 目覚めたゲンは百子とカオルの遺影に向かい、もうこれ以上愛する人々を(自分の巻き添えで)傷付けてはいけないとの思いを心中で呟くのだった。それはあたかも、MACの全滅やスポーツセンターの仲間の死を自分のせいと捉えているようにも見えた。何とも哀しい想いである。
 とはいっても、以前(第43話)の様に美山家を去る訳でもなく、場面がとある土手上に変わるとそこではゲンとトオルがスポーツセンター時代の体操着でランニングに勤しんでいた。
 己の力で戦うことを半ば放棄しているトオルは体を鍛えることに身が入らない様子だったが、そんな想いを意に介さないかのように二人の背後にはブラック指令の影が迫っていた。

 半分にも至らない地点で力(と云うより気力)が尽き、座り込んだトオルを見かねたゲンはトレーニングを中止すると宣言し、それに安堵したトオルに一人で海に行けと命じた。
 トレーニングは朝飯前のもので、そんな状態で海に行けというゲンに素っ頓狂な声で疑問を呈したトオルだったが、それに対してゲンは、

 「お腹の空いた時の辛さや、自分の足で歩いて知らないところに行くことがどんなに大変かを自分で確かめるんだ。」

 と諭し、この論と指示はトオルの父の想いを代弁したものだと告げた。
 意外なところで出て来た亡き父の名に驚くトオルにゲンは、先の論は梅田がトオルをスポーツセンターに入所させたときの言葉と同じものとも告げた。う〜ん…………やはり最終回と逢って、何処か教育指導的だ(笑)
 トオルは父とゲンが本当に自分に強くなって欲しいと思って厳しいことを言っていることを確信し、一人で海に行くことに同意した。トオルの決意を受け、満面の笑みで海に行く用意をするゲンだったが、二人を尾行していたブラック指令は今こそレオを倒す好機と確信し、ブラックエンドにレオ抹殺を命じた。

 Bパートに入り、再度地中から出現したブラックエンドは、ゲンの居場所を認識しており、距離は有りながらも口から火炎を吐いて二人を追撃した。
 こうなると海行きがどうのと云っていられず、ゲンはトオルを連れて逃走した。だがブラックエンドの追撃は執拗で、ゲンの励ましを受けて幾度となく立ち上がっては走り続けたトオルだったが、到頭限界が来た。
 もう走れないとするトオルに、ゲンは煤けたトオルの顔を拭いつつ、よく頑張ったと褒めた。そう、大切なのは人力で円盤生物を倒せるか否かではなく、最後まで諦めず全力を尽くせるかにあった。
 トオルの頑張りを見届けたゲンは、トオルに自分がウルトラマンレオであることを告げた。驚くトオルに獅子の瞳リングを見せ、それを見たトオルは満面の笑みを浮かべた。それはあたかも兄貴分と慕うゲンがレオであってくれたことを喜んでいるかのようだった。
 ゲンはトオルによく見ているように告げるとウルトラマンレオに変身した。

 かくして『ウルトラマンレオ』におけるレオの最後の戦いが始まった。とはいえ、戦いは序盤の僅かな時間を除けば明らかにレオ優勢に進んだ。
 ブラックエンドは長い尾、背後に生えた角、口からの火炎を駆使して戦ったが、最初に尻尾を取り押さえんとしたレオの背後を角で刺せたぐらいで、数々の攻撃はすぐに通じなくなり、忽ち背角も抜き取られてしまった。
 数々の死闘で鍛えられたレオは、基本的に円盤生物の身体能力では太刀打ち出来ない相手に成長を遂げていたのだろう。これにはブラック指令も業を煮やし、ブラックエンドに喝を入れるべく廃列車の停留地に移動したのだが、そこで彼は偶然にレオ=ゲンを応援するトオルの存在に気付いた。

 当然これはブラック指令にとって格好の人質対象だった。マントと大刀でトオルを取り押さえたブラック指令はトオルの命をたてにレオにブラックエンドへの抵抗中止を要求した。
 こうなるとレオは手も足も出せず、ブラックエンドは尾を鞭代わりにレオを連打し、カラータイマーが点滅を始め、苦悶意識する中でレオはあたかも死を前にした走馬灯の如く、戦いの日々(ブラックギラスレッドギラスのギラススピンに翻弄されたシーン、キングパラダイケットル星人アクマニヤ星人キララとの苦闘、シルバーブルーメの体内からMAC機の残骸を引きずり出していた時の事)を思い出していた。
 そしてそこに、テレパシーか、幻覚か定かではないが、レオの脳裏にウルトラセブンが現れ、今こそが力の発揮時だと告げた。

 しかしながらブラックエンドの猛攻を受け、意識朦朧状態のレオはブラックエンドに組み伏せられ、トオル人質状態を抜きにしてもかなり追い込まれていた。
 だが、レオが絶体絶命な中、正にレオの望みに子供達が答えようとしていた。トオルを人質とし、レオとブラックエンドとの戦いに注視するブラック指令の背後にはあゆみに率いられた10人程の子供達が列車車両に身を隠しながら迫っていた。
 一方、トオルもただ為す術なく取り押さえられていた訳ではなく、ブラック指令の隙を見て水晶球を持つ右手に噛み付いて必死の抵抗をした。そしてそれが合図であるかのようにあゆみ達も車両の影から飛び出すと一斉にブラック指令に飛び掛かった!

 このシーンは何度見ても好きなので、拙房過去作でも何度か触れたが、トオル救出に際し、子供達は見事な着眼点を得ていた。それは、

 一、水晶球が重要アイテムで、敵将は何よりこれを大切にしている。
 一、トオルにとっての脅威が大刀である。

 の二点で、子供たちは飛び掛かるや即座に比較的年長と思われる少年が竹竿でディザーム(武器落とし)を掛けて大刀を叩き落とし、体格的に最年少と思われる子供が即座にこれを拾い上げると離れたところまで持って行ってこれを放棄する、と云う極めて定石的な処置を施していた。
 その後も子供達の駄々っ子パンチや縋り付き攻撃は殺傷能力こそなかったものの水晶球を何より大事にするブラック指令の動きを封じることになり、終にはあゆみの噛み付き攻撃がブラック指令から水晶球を奪取することに成功せしめた(←誰ですか?杉田かおるさんに噛み付かれている大林丈史氏を羨ましがっているのは?(お約束))。

 ブラック指令から奪われた水晶球を手にしたトオルはそれをレオの元に投げ、半気絶状態だったレオもこれを好機と意識を取り戻し、水晶球を手に取るとこれをブラックエンドに投げつけ、この攻撃でブラックエンドは絶命した。
 そして奪われた直後から必死に水晶球の返還を求めていたブラック指令も見ていて可哀想になる程苦悶し、やがて全身から泡を噴き出して正視に耐えぬ姿に溶解していった。
 水晶球がブラックスターの生物と如何なる因果関係を持つのか詳らかではないが、この崩壊でブラックエンドブラック指令が落命したことを考えると生命とかなり密接していることは間違いないだろう。
 例えていうなら、『幽霊小僧がやってきた』の蝦蟇あやしが駆使していた二面蝦蟇に近い存在かも知れない(←道場主「何なんだ、そのマイナーな例えは?」)。

 ともあれ、ブラック指令は悪臭を放つ泡に塗れながら溶解して絶命。これに伴って最期を迎えた敵の自棄糞道連れ攻撃の如くブラックスターそのものが火花を上げながら地球に迫ったが、レオはこれにレオシューティングビームを放って木端微塵に粉砕し、一連のブラックスターによる襲撃を完全撃破したのだった。
 レオは歓声を上げる子供達を見下ろしつつ、トオルや子供達が素晴らしい勇気を発揮したことに感慨深い想いを抱きつつ、本作におけるすべての戦いを終えたのだったが………………考えてみりゃ、ブラックスターを一撃で木端微塵にしたこのレオシューティングビーム、ウルトラセブンのワイドショット、ウルトラマンAのスペースQ、ゾフィーのM87光線はおろか、下手すりゃ、ウルトラキーをも上回る破壊力を持っているんじゃないか?
 幼少の頃、ウルトラ兄弟が格闘においてなかなか必殺光線を出さないことに対してプロレス的なご都合主義との思いを抱いた方々は多いと思うが、このレオシューティングビームを即座に放っていれば、ツルク星人カーリー星人ケットル星人、フィリップ星人等に初戦で不覚を取ることもなく、ウルトラセブン・アストラ・ウルトラマンキングの助力も必要なかったのではないだろうか?否、それ以前にL77星をマグマ星人に滅ぼされることも無かったのではないだろうか?
 まあ、そこまでツッコミまくると物語の始まり自体を壊してしまう(苦笑)し、初期のレオが全く光線技を放たなかったことからも、「光線技はすべてダンに支持してから身につけた。」ということにすれば整合性はつくのだが、いずれにしても最後に見せたレオシューティングビームの破壊力は凶悪過ぎた(苦笑)。

 余談だが、辰巳出版の『心にウルトラマンレオを』での大林丈史氏へのインタビューによると、放映当時、ブラック指令の最期を見ていた大林氏の御子息は、「お父さんが、溶けちゃった〜!!」と云って、泣き叫んだそうである。
 たとえ作中にて凶悪で陰気な侵略者役を割り当てた存在でも、父親の分身を父親そのものと見て、その「最期」を本気で嘆いた大林氏の御子息は何とも微笑ましい(笑)。

 閑話休題。そして話はラストのラストに至る。
 トオル達の勇気を見届け、心おきなくウルトラマンレオとしての任務から離れられると確信したレオはおヽとりゲンに戻って美山家を去ろうとしていた。トオル並びに美山家の面々は寂しさを隠せず、咲子はゲンに、

 「おヽとりさん、私達はね、もしも、もしもよ、あなたが他の星の人でも、ちっとも気にしてないのよ。」

 と告げて、ゲンが巻き添え防止の配慮から美山家を去ろうとしているのならそれは無用な心配であることを暗に伝えた。
 それに続いていずみも、

 「私の知ってるおヽとりさんは、宇宙人なんかじゃないわ。私たちと同じ血の流れている人間よ。」

 と述べて素性以前のゲンを重んじている旨を伝えてきた。
 恐らくこの時点ですでに美山家母子も「おヽとり玄=ウルトラマンレオ」であることは承知していたことだろう。その上で、咲子の言葉は彼女の人格からも完全な本音だろうし、いずみの言葉も全くの本音であるとともに、知らなかったこととはいえレオを一時疫病神的に見てゲンを傷つけたことを払拭せんとの思いもあったことだろう。
 そんな彼女達の言葉を嬉しく受け止めたゲンは、

 「ありがとう。僕にとってその言葉は、一生忘れることが出来ません。」
 と返し、続けて、

 「やっと今、この地球が僕の故郷になったんです。」

 として、そんな故郷を噛み締める為にも、それらに直に触れる旅に出るとの決意が変わることは無かった。
 そんなゲンを名残尽きぬトオルは追い、涙を流しながら、それでも笑顔でゲンを見送り、必ず帰ってきてねと連呼した。
 久々に流れる「星空のバラード」をBGMにゲンを追ったトオルだったが、それはやがて海に阻まれた。ゲンはヨット上の人となり、両者は互いに手を振り合って別れを告げ、かくして『ウルトラマンレオ』は完結したのだった。

 本作の最終回を解説した書籍やサイトには、ゲンがトオルを残して去ったことに対して、「トオルが可哀想。」と述べているものを何度か目にしたことがあるが、シルバータイタンはそうは思わない。
 確かに、トオルにとっては辛く、寂しい出来事で、『帰ってきたウルトラマン』最終回で、「戦争に巻き込まれた故郷を救う。」という止むを得ない事情で郷秀樹に去られた坂田次郎の例と比しても、ゲンが美山家を去る理由は「やむを得ない」という程のものでもない。だが、次郎もトオルも決して独りではなく、いずれありとあらゆる孤独や災難に打ち勝てる一人前の逞しい男に成長する為にも、いつまでもゲンや郷とべったりしている訳にも行かない。
 ブラック指令を前に勇気を発揮したトオルを更に成長させる契機とする為にもゲンはトオルの元を離れた訳で、それゆえ「必ず帰ってきて。」というトオルの呼び掛けに、YesもNoも答えなかった、とシルバータイタンは考える。

 最後の余談として、本作の後日譚に軽く触れると、地球に帰化したおヽとりゲンは後にウルトラ兄弟としての任務を受け、地球を離れた(時折(黒潮島などに)帰ってきたと思われるが)。後にK76星でアストラと共にウルトラセブンの息子・ウルトラマンゼロを鍛えた。
 そのウルトラセブンの生存が確認されたのはMAC全滅の19年2ヶ月と1週間後で、ウルトラの母によって助けられていたことが判明(=後付け設定)したのは本作完結の31年後に放映された『ウルトラマンメビウス』でのことで、同作第35話にて、おヽとりゲンは黒潮島に立って、本作最終回以来31年8か月ぶりにウルトラマンレオへの変身を披露した。

 一連の出来事の中で、レオとセブンは(ゼロとの絡みもあって)早々に再会していたと思われるが、両者がともにウルトラマンとして(夢や想像を除いて)同じ画面に移ったのは同作第1話から37年11ケ月2週間を経た後の事だった。
 こうなるとゲンとトオル(=真夏竜氏と新井つねひろ氏)が再会するのは難しいのかなあ?(Wikipedhiaによると新井氏は既に俳優を廃業しており、公務員になったらしい。尚、新井氏の実兄でずうとるびのメンバーでもある新井康弘氏は現役の俳優を続けているので、円谷プロ関係者が新井つねひろ氏の所在を掴むことは特別困難なことではないと思われる)

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令和二(2020)年一〇月五日 最終更新