第2頁 菊池啓太郎………弱々そうな男に非ざる「啓」さ

「太郎」File.2
名前菊池啓太郎
演者溝呂木賢
立場一般人レギュラー
登場作品『仮面ライダー555』
兄弟構成不明(多分、兄がいると思われる)
「太郎」の付く親族条太郎(甥)
名前を呼ばれる頻度ほぼ100%に近い


人物像 菊池啓太郎(溝呂木賢)は、『仮面ライダー555』にて主人公・乾巧(半田健人)、ヒロイン・園田真理(芳賀優里亜)が居候し、起居する「西洋洗濯店 菊池」を経営する21歳の青年である。
 啓太郎に関しては、過去作「凄いぞ!三枚目!」でかなり詳細に検証したので、そちらを参照して頂けると有難く(笑)、本作では簡単に済ませたい。

 誰に対しても礼儀正しく、相手を呼び捨てで呼ぶシーンが殆ど存在しない。
 クリーニング修行先の九州で巧、真理と出会い、行動を共にするようになった二人を住み込みアルバイトにすることで住むところを提供(後に草加雅人(村上幸平)も住み込むようになった)。
 アフリカに旅立った両親から店を任され、経営センスがある方とは云い難いながらも、持ち前の真面目さ・誠実さで本業に勤しむ一方で、プライベートではクレインオルフェノク・長田結花(加藤美佳)とメル友として交流していた。
リアルにおいて啓太郎は店の再オープンを宣伝するチラシ配りの最中に偶然知り合った結花に一目惚れしたが、二人は互いに姓で呼び合い、名前の方を知らなかったことで終盤まで互いに相手がメル友本人であることに気付かなかった。

 男性レギュラーメンバーの中では唯一人殆ど戦うことなく、オルフェノクに遭遇しては半ば腰を抜かしつつ巧みに通報するのが基本的な役所だった。だが、直接的な戦力ではなかったものの、菊池啓太郎は人間的にたくみもまりも「充分強い」。「大した奴」と認める男で、その基は、誰に対しても偏見なく接すること、ありのままを受け入れられること、そして自分が理想主義者である故に、他者の理想も尊重し、それを馬鹿にする者には敢然と抗議する姿勢を持っていたことにあった。
 それゆえ、普段は虫も殺せない臆病者の様に見えても、巧に対しても非難すべき時は非難し、人に夢や洗濯物を愚弄するものは許さず、巧や結花がオルフェノクであることを知った際にその事実に驚きつつも、自分の交流していた二人を本当の二人として受け入れた。

 結花が、オルフェノクである自分が周囲に迷惑を掛けることを案じて去ろうとした際には、彼女に「かけたらいいじゃない。話したよね俺の夢?俺さ、本気で思うんだよね。人間もオルフェノクもみんなが幸せになれればいいなって。だからさ・・・かけてよ、迷惑。」と云って引き止め、すべてのオルフェノクが必ずしも人間の敵ではないと理解したことで恐れや偏見をなくして結花を受け入れんとした。
 そんな啓太郎に対して結花も、まずは彼氏ならずともデート相手として受け入れることで、改めて二人の清い交際が始まろうとした。だが、その矢先に不幸にして結花は武装警官とロブスターオルフェノクの襲撃を受け、致命傷を負い、啓太郎の恋は不幸な終わりを迎えた………。
 結花から送られた最後のメールを見て、結花の死を悟るもそれを言動には表さず、翌日には巧と真理を食事に誘い、結花の幸せを信じている旨を述べ、気丈に振る舞いった。
 そして、最終決戦が終わったときに巧が、「ようやく見つかった夢」として、口にしたのは、啓太郎が日頃口にしている言葉と極めて類似しているものだった。


名前と作風の関連 見出せません(泣笑)。同作品に登場するレギュラーは、巧、真理、勇治、結花、直也、雅人、修二………とまあ、作風やキャラクター設定に因んだものがない。まあ、約半数の者が流星塾と云う孤児院を兼ねた私塾の出身で、半数がオルフェノクとなったことで家族や身内にすら疎まれた者なので、その出自は点でばらばら故に一貫性のある方が変と云えなくもない。

 作中、菊池啓太郎には両親がアフリカに行っていることが述べられていたが、それ以外の家族については不明。ただ、本編の20年後を描いたVシネクスト『仮面ライダー555 20th パラダイス・リゲインド』には彼の甥、菊池条太郎(浅川大治)が登場しており、啓太郎に兄か弟がいたことになる(本来なら啓太郎の普通に登場して然るべきだったが、啓太郎を演じた溝呂木賢氏は令和4(2022)年に芸能界を引退している)。
 条太郎の年齢は不明だが、浅川氏の放映時の年齢15歳に準拠するなら、本編放映時は5歳だったことになり、啓太郎が16歳の時に生まれた計算から云って、甥は甥でも兄の子と感がるのが自然だろう。
 となると、次男と推測される啓太郎が「啓次郎」と名付けられていないことになり、菊池家の男児は兄弟順に関係なく「○太郎」と名付けられる伝統があると推測される。

 まあ、この推測が当たっていようと、いまいと、作品考察に大きな影響がある訳ではないのだが(苦笑)。


名前への個人的所感 登場人物一人一人名前の攻勢が異なり、共通点を丸で見出せない中、菊池啓太郎のみが、「太郎」という字が含まれることで名前だけ見れば一人昔っぽい名前に見えるが、勿論啓太郎にそんな昔っぽいイメージはない。それゆえ、名前とキャラクターに対しては特に似合うとも似合わないとも思わず、普通に溝呂木氏の演じる啓太郎が役割通りに形成され、完成されたと思っている。

 それゆえ、啓太郎の名に個人的所感は特に無く『仮面ライダー555』に出て来るキャラクターの名前に対しては、他に強く思うところがある。
 それは同作に登場する二人のヒロインに関するもので、陽のヒロインとして園田真理がいて、陰のヒロインとして長田結花がいる訳だが、第1話でこの二人の名前を耳にして道場主は苦虫を噛み潰した。
 もう、多くの方が予想したと思われるが、道場主は過去に「真理」という女性にフラれ、その次に「ユカ(漢字表記は「結花」と異なる)」という女性にフラれた惨めな過去を持っている(完全実話)。どちらも良くある名前だが、第1話をリアルタイムで見た際に、立て続けに過去に振られた女の名前を突き付けられた道場主の惨めさは………ぎええええええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇl〜〜〜〜(道場主のウォーズ・レッグ・ブリーカーを食らっている)。


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令和七(2025)年四月九日 最終更新