ウルトラマンA全話解説

第29話 ウルトラ6番目の弟

監督:山際永三
脚本:長坂秀佳
地底超人アングラモン、地底超獣ギタギタンガ登場
 前話で南夕子が地球を去り、本話より梅津姉妹がレギュラーとして加わり、『ウルトラマンA』は新たな雰囲気のスタートを切ることとなった。
 冒頭、京浜工業地帯が突如現れた地底超獣ギタギタンガに襲われ、TACが緊急出動するも、到着前にギタギタンガは姿を消し、破壊の限りを尽くされた惨状が残されたという、何とも傷ましい始まり方が描写されていた。

 現場はそこにいるだけで酔っ払いかねない程のアルコールの匂いが充満し、倒れている犠牲者達に外傷もないことから、酒に近いガスの存在が疑われ、付近の調査が行われることとなった……………ガスマスクぐらい装備しろよな………
 ともあれ、調査の為に移動するTACパンサーの前に突然1人の少年(梅津昭典)が飛び出した。急ブレーキを踏んで事故を回避した北斗だったが、少年はブレーキを掛けたことに文句を言い出した。
 思わぬ逆ギレに少年が自殺を図ったのか?と訝しがる北斗だったが、少年はそんなことする訳ない、と嘯いた。そしてその少年・梅津ダンを追って、4人の少年が出てくると、ダンを嘘吐きと言って罵り始めた。
 聞けば、このクソガキどもは近距離まで近づいた車の前を横切れるか否かで賭けをしたらしい。ドライバーからしてみればとんでもないクソガキどもである。北斗が止まったことでダンのやったことは成功でも不成功でもなくなったのだが、ガキどもはかなり執拗な程ダンを罵り続けた。
 ダンは孤立無援でも「俺は嘘つきじゃない!」として掴みかかるような姿勢すら見せたが、ガキどもによるとそんなダンの態度並びに大言壮語が気に入らず、悪口はダンの死んだ父へのそれにまで及んだ。

 しかし常々思うのだが、特撮番組に出てくる群衆と言うのは老若男女問わず何故にこうもウザい奴等が多いのか………クソガキどもはダンの父親が酔っ払い運転で死んだろくでなしゆえにダンもろくでなしに違いないという罵り方をするのだが、故人を悪く言わないのが日本の古くからの良き礼儀だというのに、何故にここまで陰湿ないじめを子供番組でもするのか………
 ただ、梅津ダンは親を罵られて下を向いているような男ではなく、4人を相手にしても好戦的に対した。勿論それは北斗と美川が止めたのだが、クソガキどもの悪意が消える訳ではなく、こ奴等は「決断」・「断固」に由来する「ダン」と言う名を、「酔っ払い親父がつけた変な名前」と罵り、ダンも自分の名前が嫌いだとした……………おい、貴様等、「ダン」の名前を馬鹿にするなんて完全にウルトラシリーズファンを敵に回しているぞ………北斗も言っていたが、ダンって良い名前じゃないか…うちの道場主の本名なんて亡き父上の好きな作家に因んで命名されたのだが、その作家は官能小説家……ぎゃああああああああああああ(←道場主による極・釣り天井固めを食らっている)。

 イテテテテテテ……まあ官能小説だけを書いていた人ではないのだが、ダンは不貞腐れる様に走り去り、4人のクソガキは口々にダンも家庭環境を(視聴者に)説明し、最後にダンの名前を嘲笑って去って行った。
 その説明論調(笑)によると、ダンの母はダンを産んですぐに産後の肥立ちが悪くて亡くなっており、父は前述の通り1年前に事故死し、綺麗な姉と2人暮らしだという。
 ともあれ、北斗と美川は現地調査に取り掛かったのだが、程なく2人はダンを見かけた。竹竿を持つダンは棒高跳びの要領で、棒高跳びならぬ棒幅跳びで川を飛び越えようとしていた。美川はそれを危険として止めようとしたが、北斗がそれを止めた。ダンが勇気を発揮するのを見守ろうとの考えだが、それを巡る会話において北斗は美川とタメ口だった………夕子が去ったら随分美川に馴れ馴れしくなったな、北斗よ(笑)
 ともあれ、ダンの走り幅跳びは成功。北斗も美川も拍手を送ったが、ダンは気まずそうに立ち去っただけだった。

 場面は替わってTAC基地本部。調査の結果、2人の夜警の死因は酸欠で、酸欠性のガスが発生し易い状態にあったことが判明した。だがガスによる事故と決めつけられた訳ではなく、竜隊長は超獣の出現を否定せず、北斗も現場に充満していたアルコールの匂いに疑問を呈した。
 それに対して今野は夜警達が酔っ払っていたのでは?と推測し、「南無阿弥陀仏」を唱え、例によって山中に怒られていたが、仮に2人の夜警が仕事中に酒を飲むような不真面目な人物だったとしても、一夜明けて尚調査員がむせ返るほどの酒量って、どんだけ膨大なんだよ…………酒瓶の1本も残っていないなんておかしいだろ、今野………
 ともあれ、アルコールと言うキーワードに対し、竜隊長は1枚の地図を取り出した。地図上には昨夜の事件現場に×印が着けられ、その周囲にいくつかの○印が付けられていた。○印はここ2年間に発生した飲酒運転事故の現場を示したものだった。勿論北斗にとってはダンの話が脳裏を過った………。

 場面は替わってとある河川敷。北斗は「弟が!」と悲痛な叫び声を上げる女性(宮野リエ)に促されて走っていた。まあ展開上バレバレだが、女性はダンの姉・梅津香代子で、「弟」はダンのことである。
 駆け付けるとダンは先の4人と取っ組み合いの喧嘩をしていた。1対4にもかかわらず互角の喧嘩はかなり泥沼化していたようで、北斗と香代子が止めてもなかなか収まらなかった。
 大人2人が何とか押さえつける様に殴り合いを止め、何故こんなことになったのかを尋ねると、4人のガキどもは「またダンが嘘を吐いた。」と主張。その内容は昼間なのに星が見えるというものだった。確かに太陽の出ている時間でも明け方や夕暮れ時なら視力・空気の鮮明度・季節によって星が見えることはある(例:「明けの明星」、「宵の明星」と呼ばれる金星)。だが真っ昼間に見える星は月と太陽ぐらいである。
 だがダンははっきり星が見えると言い、その星は北斗にも見える星−ウルトラの星だった。勿論他の少年達には見えないから喧嘩になっていた。それは無理もないのだが、星が見えると言い張るダンに、「見えるとしたら、お前酔っ払ってんだぞ!」、「そうだ!死んだ父ちゃんと同じに、昼間っから酔っ払ってんだ!」とするのは暴論も甚だしい……。
 小学生でも酒を飲む奴は飲むだろうけれど、煙草と異なって周囲に隠れて日常的に飲めるほど簡単ではないし、アル中の親だからと言って子供の飲酒に甘いとは限らない。道場主は4歳の時から酒好きだったが、未成年の時分に親の許可なしに酒に触ったら亡き父上からぶん殴られたものである。亡父も酒好きだったが、酒好きゆえに酒に厳格でもあった。
 まして、未成年のこいつらに泥酔の何たるかが分かるのか?自慢じゃないがシルバータイタンは実体験上、よく分かっているぞ(←本当に自慢にならんなぁ………)。まあいずれにせよ人の親を(後で分かるが無実のことで)罵るものだから、ダンもまた掴みかかろうとする。子供の喧嘩が描かれること自体は特撮番組においても珍しい事ではないし、感情的になる子供は世の中にごまんと存在するし、喧嘩と全く無縁の男児も僅少だろけれど、それと照らし合わせてもダンは凶暴だ。
 結局この喧嘩は4人がダンを罵りながら逃げる形で流れた。

 次のシーンで香代子は北斗に父のことを語っていた。
 梅津姉弟の父・梅津正嗣(相原巨典)は工場で働く技師だった。そして事故死の際、不思議なことに遺体には傷1つなく、周囲には物凄い酒の匂いが充満していたという。
 父の生前、ダンは彼を非常に尊敬し、自分の名前にも誇りを持っており、父の教え、「男らしく生きろ。」、「正しいと思うことを貫け。」、「自分の為の嘘は吐くな。」といったことを重んじていた。それゆえにダンは「嘘吐き」という言葉に過剰なまでに反応するという。これらの香代子の話から、今は自分の名前を大嫌いと言うのも本心ではないことがよく分かる。

 場面は替わってとある空き地。そこではまたもダンが同級生達に囲まれ、嘘吐きとして槍玉に挙げられていた。ここまで信用されないなら黙っておけばいいのに、と思いたいところだが、ダンが執拗に訴えるのも超獣による襲撃が迫っていて、周囲にその危険を知らしめたいからに他ならなかった。
 ちなみにダンを囲む人数は6人に増え、棒を持つ者までいた。4人掛かりでダンに追われた果てに、人数と武器を増やして強気に出ているのだとしたら、最前の4人の性根は腐っている
 ともあれダンの主張内容だが、ダンが見えるとした星が光った際に、ダンの耳には今夜、ギタギタンガが地底人に操られて再度地上に、それも香代子が務める工場付近に現れ、そこを襲うというものだった。
 だが、無理ないことだが、やはりダンの訴えは信用されない。ガキどもは「ギタギタンガ」という超獣の名がどこから出たんだ?と疑問を挟み、「どこからか聞こえた。」とするダンの主張を「気味悪い。」とした(だからと言って、「先生に言いつけようぜ。」というのもなあ……)。
 何度も『ウルトラマンA』を見て、ダンが嘘を吐いている訳ではないことを知る身としては、特に自分が子供の頃はダンの同級生達の分からず屋ぶりに怒りを抱きもしたが、確かに現実にこう主張する奴がいたら正気を疑われる気がする。もしこのシーンを『ウルトラマンA』のワンシーンと知らず、ダン(小学生)ではなく、大学生ぐらいのチャラい少年が言っていたとしたら、シルバータイタンも、「コイツ、おかしな薬でもやってんのか?」と思うことだろう(苦笑)。難しい問題である。

 そしてその夜、ダンが言った通り、ギタギタンガが香代子の勤める工場を襲った。耳から突き出た器官よりガスを発し、ガスタンクを次々爆発させて暴れ回った。TACが到着すると周囲にはまたもアルコールの匂いが充満し、竜隊長は頭部を狙っての一斉射撃を命じた(武器を封じることを狙ったと思われる)。
 しばし光線が続いたが、そこへ突如地底人を名乗る者の声が響いた。地底人は地球人による地下水汲み上げに非常に迷惑しており、その中止を要求して来た。地盤沈下が社会問題になっていた当時を感じさせる、何ともエコな奴等だ(笑)。もっとも、公害の影響を受けた異形の存在を通じてその問題を訴えるのは当時の人々の真剣な想いではあった。
 ともあれ、地底人の主張は続き、地球人が度重なる警告に従わず地下水汲み上げが一向に止まないので、実力行使に出た。10時間以内にすべての地下水汲み上げを中止しないとギタギタンガに地球人全滅まで暴れさせるとして、一先ずはギタギタンガを引き上げさせた。うーん…………地底に住む者が地下水汲み上げに迷惑してその中止を求める心情は充分理解出来る話なのだが、その為の「警告」「酸欠ガスを一方的に流すだけ」では、地底人サイドの意志はさっぱり分からず、警告にも要求にもなっていない(苦笑)

 そして翌日、パトロール中の北斗は工場近くをとぼとぼ歩く香代子を見かけた。声を掛けてみると香代子は工場をクビになったところで、その原因はダンの予言にあった。つまり梅津姉弟は「ギタギタンガの関係者」と見做されたというのである!
 さすがにギタギタンガに襲われたことでナーバスになっていることを差っ引いても工場の分からず屋ぶりには頭に来た!「関係者」なら襲撃以前にその理由と要求を伝えている筈で、北斗も怒りを感じたように「八つ当たり」以外の何物でもない。
 そんな中にあって香代子は自らの境遇よりもダンのことを案じていたが、さすがのダンも周囲から信用されない哀しみの方が勝り、滂沱に暮れていた。北斗はダンを励ますようにして立たせると、昨日見た星が居間見えるか?と尋ねた。ダンの答えはHet(No)で、見えるときもすぐに消えるというもの。そして北斗はそれを正しい、とした。
 北斗によると、その星は負けん気を発揮したときに見える星で、ウルトラの星がその正体とのことだった。ただ北斗の指摘通り心が折れそうになっていたダンは「もう見えないよ…。」と項垂れていたが、北斗は負けん気を取り戻せばずっと見えるようになる、と励まし、そんな2人を香代子が星明子状態で見守っていた(笑)。

 Bパートに入り、ダンの父の事故を調べていた北斗は当時の写真に異様な物が映っていることを見つけ、撮影者の証言とネガからそれがギタギタンガの一部であることを突き止めた。それを元に北斗はダンに父親の事故死は酔っ払い運転などではない、むしろギタギタンガに襲われようとしていた幼い女の子を救う為にギタギタンガの注意を逸らそうとして猛スピードで突っ込み、残念ながら自身は脱出が遅れ、命を落としたのが真相と説明した。
 北斗から父親はかつてダンが尊敬していた通りの人物であると断言され、ようやくダンも誇りと明るさを取り戻し………………とはならなかった……ダン曰く、「北斗さんの言ってることは嘘だ!」……………うっきいいぃぃぃぃぃ!!!何でこの『ウルトラマンA』にはこうも分からず屋が多いんだあぁぁぁぁぁぁ!!!!………何度も見て、放映から40年以上も経過して、後で皆誤解を解き、理解し合って改心することを知っていても尚腹が立つぞ!そもそも「嘘」と断じる前に「間違い」の方を検討する思考回路は無いのか!?!まあ現代における言論人にもこのことを笑えない輩はゴマンといるのだが………。

 気を取り直して、一応はダンの言い分も記しておこう。
 ダンに言わせると、父が真に勇気のある人物ならウルトラの星が見え、Aが助けてくれた筈だというのである。ダンの、2週前に登場した坂本ヒロシも、Aがすべての事件に介入出来ると思っているのだろうか?体は1つしかないんだぞ(しかもつい最近まで変身時には2人揃っている必要があった!)。
 だが北斗の述べた推測は輪を掛けて酷かった。ダンの父がギタギタンガを見て諦めの心を抱いたからだとほざいたのである!(←お前、見とったんかい!?)
 勿論現状、様々な失望が交錯して傷心状態で口では否定していても、心の底で父を尊敬していることが明らかなダンは父を負け犬呼ばわりされて激昂。手にした写真を北斗にぶつけ、お前呼ばわりで信用するものかと怒鳴りつけて走り去った。チョットはモノの言い様を考えろよ、北斗………(嘆息)。

 走り去ったダンが辿り着いたのは父の眠る墓場。そこには偶然地底超人アングラモンがいた。これを見たダンは父の仇を取ると息巻いた…………って、北斗の説明信じてるじゃねーかよ、お前!!ホント、素直じゃない奴等だらけだこの番組!決して嫌いでもなく(むしろ好き)、駄作とも思わない(むしろリアリティと空想が程よくブレンドされたいい作品と思っている)が、歴代作品の中で作風に暗さが付き纏うのは「分からず屋」と「素直じゃない奴」が多いからだよ、ホント………。

 ともあれ、ダンもいきなり殴りかかるほど馬鹿ではない様で、墓石に隠れながら様子を伺っているとアングラモンギタギタンガを召喚し、地球人全滅を命じた。そして次の瞬間、手を滑らせて物音を立ててしまったダンはアングラモンに見つかってしまった。当然の様に目撃者を消しにかかってくるアングラモンにダンはパチンコで抵抗し、急所である胸に当てて一時的に怯ませることには成功したが、次第に追い詰められ、崖から足を滑らせてしまった。
 辛うじて崖から生える木の根を掴んで転落を防ぎ、アングラモンも迎撃に来たTAC機に気を取られて立ち去ってくれたが、ダンが危機的状況にあることは変わりなかった。程なく、TACパンサーでギタギタンガ迎撃に向かう北斗がダンの危機に気付き、当然北斗は超獣よりもダン救助を優先した。
 通信で戦線一時離脱を求めた北斗だったが、珍しくも竜隊長はこれを許可しなかった。超獣を野放しにすることで少年1人では済まない犠牲が出るかもしれないというのがその理由で、これに対して北斗はダンの命も同じ命だとしてそのままダン救出に向かった。
 これに関しては北斗と竜隊長のどちらが正しいかは論じない。双方の言い分に一理も二理もあり、いずれかに軍配を上げるのは大変に困難だからだ。

 ともあれ、ギタギタンガには巨大化したアングラモンが加勢に現れた。
 そしてダンの近くまで駆け付けた北斗だったが、ダンは自分に構わず超獣退治に向かうよう叫んだ。本当に素直じゃない!と批判したくなるところだが、ダンは父と父が付けてくれた名前への誇りを取り戻しており、地底人の急所が胸にあること、例えウルトラの星が見えなくても頑張り抜くことを訴え、北斗に超獣退治優先を促した。
 この間、TAC機は迎撃を引き受けたアングラモンが眼から発する赤色光線を受けて呆気なく3機とも「脱出!」に追いやられていた(苦笑)。かくして北斗はダンの男気に応える形で「すぐに戻る!」と告げてウルトラマンAへの単独変身を敢行。1対2のハンディキャップマッチだったが、メインはAとアングラモンの一騎討ちだった(アングラモンギタギタンガへの妨害者を迎撃するのが自分の役目と自認していたため)。

 アングラモンは口から青色光線を吐くと、その光線でAをぐるぐる巻きにして拘束した。そこへギタギタンガも酸欠ガスを浴びせ、Aは2体掛かりでボコボコにされた。だがこの間、負けん気を維持し続けたダンにウルトラの星が見える様になり、2度ともう駄目だなんだとは思わないとしたダンの決意が伝わったかの様にAは勢いを取り戻し、エースリフターの二段投げでギタギタンガを粉砕した。

 余談だが、もしかするとこのギタギタンガ、最弱超獣かも知れない。前話のルナチクスも同じエースリフターに敗れているが、地面に叩きつけられた衝撃よりはマグマで焼死した感が強かったのに対し、ギタギタンガは純粋に地面への衝撃で木っ端微塵になっていた。
 TACが迎撃に現れた際には、それを見ただけでアングラモン自身が「ギタギタンガが危ない……。」と呟いて即時加勢に出ていた。
 これまでヤプールも、ギロン人も、アンチラ星人も、TACを敵視したり、ウザい存在とし見做したりしたことはあったが、自らが率いる超獣が倒されかねないと懸念した者は皆無だった。勿論ギタギタンガはTAC機を1機も撃墜していないし、アングラモンギタギタンガをTACやAと戦わそうとはしていなかった。
 繰り返すが、ギタギタンガは引率者(=アングラモン)がTACに劣ると懸念するほどの最弱超獣かも知れないのである。

 ともあれ、ギタギタンガを倒されて怒り心頭のアングラモンは胸部から地震光線なる青い光線(と言うか光弾)を放ってAの足元に局地地震を起こしてその体を地中に埋没させんとしたが、A(=北斗)はダンから聞いたアングラモンの急所を思い出し、頷くやジャンプ一番上空からハンド光線を放って、急所に命中させた。
 勿論この一撃で勝負はつき、アングラモンは全身を炎上させ、やがて倒れ伏して絶命したのだった。

 そしてラストシーン。北斗はダンの健闘を褒め称え、ダンはウルトラの星が見え続けるようになったことを喜び、自らを「ウルトラ6番目の弟」と称した。そして両者は固い握手を交わしたのだった…………「「ウルトラ6番目の弟」の根拠は?」とツッコむのは野暮だろうか?(苦笑)


次話へ進む
前話に戻る
『ウルトラマンA全話解説」冒頭へ戻る
特撮房『全話解説』の間へ戻る
特撮房へ戻る

平成三〇(2018)年七月一七日 最終更新