徹底検証、どっちが悲惨?
同情すべき存在
悪とは憎むべき存在である。当特撮房内で比較的よく読まれている(あくまで拙サイト内での「比較的」だが…)「悪の組織の大幹部に学ぶリーダーシップ」でもシルバータイタンは悪の組織の大幹部達をリーダーシップを学ぶ上においての参考材料とはしたが、決して悪を褒めてはいない。
とはいえ、悪には悪で同情すべきものが存在する事もある。
道場主は現実世界の凶悪犯罪に対する処罰は甘過ぎると考えていて、生い立ちや家庭環境・職場環境を云い訳に情状酌量を求める弁護側の姿に歯痒さを感じる事が多い(同じ境遇でも犯罪に手を染めず公明正大に生きている人間の方が遥かに多いのだ)が、同情すべき点を見る事の大切さを軽視していいとは考えていない(厳罰を与えるかどうかの問題はまた別である)。
そこでシルバータイタンが「悪の組織の大幹部に学ぶリーダーシップ」を読み返していて気になったのが、一部の悪の幹部達に対してで、「もし悪の組織にいなければ、こいつはどういう人間になっていただろうか?」との疑念である。
悪の組織がゲドンの様に首領の全くのわがままで動く同情の余地の全くない組織もあれば、クライシス帝国の様に止むに止まれぬ事情で地球侵略に乗り出すケース(勿論やられる側が断固拒否するのは当たり前)もあれば、ネオショッカーやドグマの様に彼らなりの理想に燃えている組織もある。
そして同じ組織にあっても―例えばデストロンで見てみるが―ドクトルGの様に戦士としての信念から首領についていくケース、キバ男爵・ツバサ大僧正の様に部族として忠誠を誓ったケース、ヨロイ元帥の様に自らの欲望の為に組織を利用しているケース、と必ずしも一致しない。
必然、千差万別な悪の組織の大幹部達の中には騙される形や生まれながらの形で組織入りした者も存在し、「朱に交われば赤く染まる」じゃないが、悪の組織にいなければそれなりに有能な人物として生きていけた者や、悪の組織にあってもどこか純粋な者を失っていない者も見られる。
そこで道場主の独断と偏見で「悲惨」の概念を元にこのコーナーでは三人の悪の大幹部の徹底検証を試みた。
くどいが、道場主は「悪」を認めていない。
悪の組織に属さずとも悪事に走る奴や、自由意志で悪の組織(何をもって「悪の組織」と断ずるかは個々の判断に委ねるしかないのだが……)に加入する奴など言語道断である事を忘れない上で見て頂く事を説に願う次第である。
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最終検証 誰が一番悲惨か?
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特撮房へ戻る最終更新 令和三(2021)五月一九日