第9頁 最強超獣ジャンボキング………町破壊被害度合い、ジャンボにしてキング
怪獣名 ジャンボキング 肩書 最強超獣 出身地 異次元 初登場 『ウルトラマンA』第52話「明日のエースは君だ」 キング度 8 キング要素 ヤプール最後の切り札
概要 最強超獣ジャンボキングは二つ名(←と書いて「レジストコード」と読む(笑))の通り、最強にして最後の超獣である。ウルトラマンAに敗れて命を落とし、宙を彷徨っていた亡霊超獣達が、ヤプールの「地球の空を彷徨う超獣の亡霊達よ Aの手で空の塵となった幾多の超獣の怨霊よ ここに集まれ。」という号令一下、合体して実体化した存在である。
前半身が牛神超獣カウラ、両腕がくの一超獣ユニタング、後半身が地獄超獣マザリュース、尻尾の付け根がマグマ超人マザロン人の肩という構成である。以前に『ウルトラマンA前話解説』でも述べたが、本当にマイナーな奴らで構成されている(苦笑)。もしシルバータイタンがヤプールの立場で合体超獣を構成するなら、超獣と怪獣の格違いを見せつけたドラゴリー、Aをあわやまで追い込んだ大鳩超獣ブラックピジョン、特殊能力が凄まじい忍者超獣ガマス辺りを構成員に選ぶのだが………。
ともあれ、合成によって生まれたジャンボキングはヤプールの命を受けて大暴れ。TACの攻撃をものともせずに街の半分を破壊した。直後、ヤプールはTACが保護していた遊牧星人サイモン星人の子を引き渡す様に要求し、断れば翌日に街の残り半分を破壊すると宣言した。
翌日、TACは新兵器・細胞分解ミサイルを駆使してジャンボキングを倒さんとしたが、ジャンボキングはバリアーを駆使してこれを防いだ。だが、調子に乗ったヤプールがテレパシーでサイモン星人の子供が自分であることを北斗星司に暴露。
テレパシーは北斗にしか通じないので、北斗が自分を攻撃すれば彼が子供達の信頼を失う故にそれは出来まい、として嘲笑したのだが、北斗は迷うことなくサイモン星人の子=ヤプールを射殺した(笑)。
詳細を知らない子供達は一斉に北斗を詰り、もう北斗を信用しないと云い出し、北斗は自分の云う事が正しいのを証明する為に、地球に留まれないことを承知の上で自分がウルトラマンAであることを明かし、最後の戦いに挑んだ。
つまり、北斗が自分を撃てば地球に留まれなくなるという推測は当たっていたのだが、そんなまずい事情を一顧だにせず即行で撃たれることは予測出来ていなかったのであった(笑)。
ともあれ、ジャンボキングはAとの死闘を展開。パワーと口から吐く火炎でそこそこAを苦戦させたが、決定打は繰り出せなかった。
頭部に受けたメタリウム光線には耐えたが、次いで放たれたギロチン・ショットを受けると首ちょんぱで戦死したのだった。
怪獣としての立場 何と云っても、「最後の超獣」にして、「最初の合体怪獣」というのが大きい。厳密には「合体超獣」で、後番組である『ウルトラマンタロウ』に登場し、ゾフィーからウルトラマンAまでの5兄弟に連戦連勝した暴君怪獣タイラントに比べると人気も知名度も劣るが、このジャンボキングがあってこそ、タイラントが生まれ得たと云っても過言ではないだろう。
番組としても、前述した様に調子に乗ったヤプール(笑)が射殺され、暴走を続けた直後に登場したAと対峙した訳だから、ラスボスと云っても過言ではない。また、二つ名通り強さ面でも間違いなく全超獣の中では強い部類に入る(詳細後述)。
惜しむらくは1話のみの出番故、Aと戦った時間の短さから能力や実績に比して「最強」のイメージが弱いことと、「町の半分を破壊した。」という戦果が曖昧なことと云えよう。
注目の「キング」要素 第7頁のキングクラブが身長のデカさ、第8頁のキングカッパーが頭部の奇抜さで「キング」だったのに対し、このジャンボキングは純粋に強さでもって超獣の中の「キング」と云える。「最強超獣」の看板に偽りなし、である。
確かにウルトラマンAに勝てなかったし、めちゃくちゃ苦戦させた訳でもないので、ドラゴリーや地獄宇宙人ヒッポリト星人程には強くない、と捉えている人も多いと思う。だが、作品をよくよく見れば打たれ強さはなかなかのものがある。
画面上確認出来ることとして、TACの細胞破壊ミサイルとメタリウム光線に耐えている。前者に耐えたと云っても、鼻で笑う人もいるかも知れないが、シルバータイタンはTACの梶主任(中山克己)の開発能力は高く買っている。
その詳細は割愛するが、代表的な兵器にシルバーシャークがある。Aを一度は倒した火炎超獣ファイヤーモンスを一撃で倒し、30年以上も後の世界でCREU GUYSでも改良型のシルバーシャークGが使われ、ロボット怪獣としては最高峰と云えるインペライザーと相討ちしている(←インペライザーの強さを考えれば相討ちは立派である。)。そんな武器を開発したTACの開発陣が開発した最終兵器が細胞破壊ミサイルである。
TACの対超獣戦績故に、そして肝心のジャンボキングを倒せなかったことで、この武器の凄さを云い表すのは困難だが、過去作『ウルトラマンA全話解説』を作る為に梶主任の能力を丹念に追った身としては、TACの最終兵器に、『ウルトラマン』最終回に出て来て、あのゼットンを倒した無重力爆弾に匹敵する能力があると見たいところである。
そしてメタリウム光線である。「最強超獣」を名乗る以上、基本技・頻出技であるこの光線に耐えたからと云って、然程凄さを感じない人の方が多いと思う。だが、全編を通じてみるとメタリウム光線に耐えたのは大したものである。
勿論この光線がすべての超獣を倒した訳ではないが、メタリウム光線を交わしたり、武器で防御したりしたことで破った者はいても、直撃に耐えた者となると異次元超人エースキラーぐらいである(←厳密にはAのメタリウム光線ではなく、エースロボットの放ったそれであるが)。ドラゴリーやブラックピジョンやヒッポリト星人といった、Aを苦戦させたり、破ったりした超獣・宇宙人達の中にも(それまでの蓄積ダメージもあったとは思うが)メタリウム光線の前に落命した者は多く、格上のヴァーチカル・ギロチンやタイマーショットで倒された者達も、必ずしもメタリウム光線が効かなくて格上の技を浴びせられた訳でもなかった。
「打たれ強さ」とは、地味故に目立たない強味ではあるが、様々な意味で打たれ強いという事は好ましいことである。
さて、作中においてジャンボキングは「街の半分を破壊した。」とあるが、これが具体性を伴えば、この超獣の「キング」振りは鮮明になったと思われる。
上述したが、惜しむらくは「町」の規模が不明なことである。
少し話が逸れるが、歴史論争の一つに「南京大虐殺」という事件がある。さすがに虐殺が全くなかったというものは極少(組織的虐殺が無かったとして「皆無」と叫ぶ馬鹿は存在する)だが、俗に「人口20万人の都市で30万人も殺せるものか!」という論争に派生して、犠牲者数は30万人説を唱える者もいれば、数百人程度と唱える者もいる。
ただ、この「南京」を「南京市」とみるか、政庁のあった第一区だけで見るかで、大きく異なる。第一区は現東京23区の10分の1程度の人口で、現在は60万人程の人がいるが、昭和初期にはそこまでいなかったので30万も殺すのは苦しいと思うが、南京市には当時100万の人口がいた。人数的には可能である。
まあ、本作は歴史の真偽を云々するものではないので、事件については踏み込まないが、一口に「南京」と云っても、捉え方で規模が全然違うことを御理解頂ければ充分である。この例が分かりにくければ、一口に「東京」と云っても、「東京都」なのか、「東京23区」なのかで規模が異なると云えば、御理解頂けるだろうか?
つまり、ジャンボキングが破壊した「街の半分」も、市町村制度定義される、町長や町役場が存在する「町」を半壊したのか?東京を初めとする都道府県の一つを「町」として半壊させたのか?では大きく異なる。
まあ、いずれの場合でも住んでいた人にとっては大変な惨劇で、最終回におけるAの重大メッセージからも、ジャンボキングの戦果は重要な注目対象と云う訳では無い。ただ、それならそれで「最終回に出て来たそこそこ強い部類に入る超獣」程度の認識で、「キング」のイメージに程遠いジャンボキングが些か可哀想ではあるのだが(苦笑)。
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令和八(2026)年一月八日 最終更新